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1990年代 英国ロック史に残る名曲たち Vol.8

Ocean Colour Scene - The Day We Caught The Train


ブリットポップ期において絶大な人気を誇ったくそかっちょいい硬派なロックバンド Ocean Colour Scene(オーシャン・カラー・シーン)。

もうね、大好きです(爆) どんくらい好きかというと、ブリットポップのことは嫌いになっても Ocean Colour Scene のことは嫌いにならないで下さいってくらいですね←

聴いてみての通り、このような60sブルースやソウルを通過してきたようなロックでさえブリットポップに位置付けられるのだから、この頃のイギリスの音楽はなんとも面白いんですよね~。

いやこのバンドはかなり特殊な方ですね。どっしりしすぎ! 他のブリットポップ勢のバンドとはひと味もふた味も違います。 御大 ポール・ウェラー を師と仰いでいるのも納得のオーラがぷんぷんにじみ出ています。

バーミンガムにて89年に4人編成にて結成。泣かず飛ばすのデビューを経験したのち、音楽性を大きく進路変更し ブリットポップ全盛期 の96年に発表した大名盤 「Moseley Shoals(モーズリー・ショールズ)」 で一躍英国トップバンドの仲間入りを果たします。

The Day We Caught The Train は彼らの中でもひときわ人気の高い曲で、バンド名までは知らないけどなんかで聴いたことある人も多いんじゃないでしょうか。

ライブ音源を聴くと観客がシンガロングしたりしててアンセムソングみたいな存在なんでしょうな。楽しそうです。

PVはほのぼのとしたピクニック気分な撮影風景(言い方)。この頃のボーカリストはかなりの割合でそれっぽい(つまりレノンぽいオアシスぽい)サングラスしてますね。

以下、歌詞と意訳(大雑把)になりまふ。

I never saw it as the start, it's more a change of heart
(はじまりを目撃したことはない、それはより心境を変えた)
Rapping on the windows, whistling down the chimney pot
(窓を小突き、煙突から警笛を鳴らす)
Blowing off the dust in the room where I forgot
(忘却の部屋の埃を吹き飛ばして)
I laid my plans in solid rock
(私の計画は硬い岩に埋め込んだ)

Stepping through the door like a troubadour, whiling just an hour away
(トルバドゥールのように扉をくぐり抜け、1時間が経った)
Looking at the trees on the roadside, feeling it's a holiday
(道端の木々を眺めながら休日を感じている)

You and I should ride the coast and wind up in our favourite coats just miles away
(2人で海岸に乗り込み、数マイル離れた場所でお気に入りのコートを纏う)
Roll a number, write another song like Jimmy heard the day he caught the train
(ナンバーを振れ、ジミーが電車に乗ったその日に聴いたような曲を書いてくれ)

He sips another rum and coke and told a dirty joke
(奴はラム酒とコーラの啜りながら汚い冗談を吐いた)
Walking like Groucho, sucking on a number 10
(グルーチョみたいな足取りでNo.10をしゃぶる)
Rolling on the floor with the cigarette burns walked in
(煙草が燃えながら床を転がっていく)
I'll miss the crush and I'm home again
(ときめきが恋しくてまた家に戻る)

Stepping through the door with the night in store, whiling just an hour away
(夜の店のドアをくぐり抜け、1時間が経った)
Step into the sky in the starbright, feeling it's a brighter day
(輝く星々の空へ向かい、より良き日を感じている)

You and I should ride the coast and wind up in our favourite coats just miles away
Roll a number, write another song like Jimmy heard the day he caught the train

You and I should ride the tracks and find ourselves just wading through tomorrow
(2人で線路に乗って、過ぎ去っていく明日を見つけるんだ)
And you and I when we're coming down, we're only getting back
(そして2人が降りる頃には帰ってきてるだけだ)
And you know I feel no sorrow
(悲しむ必要もない、分かるだろう)

When you find that things are getting wild, don't you need days like these
(おまえの心が荒んでいたら、こんな日はいらないんだよ)

※繰り返しの部分は省略しています。


小説やドラマの一節のような歌詞ですね。どう訳せばいいのか解りにくかった...特に Roll a number が...「賽を振れ」かなと思ったけど、だったら「Roll a dice」なはずなので。

歌詞の意味を調べるのはなかなか面倒だけど、かなり有名な曲なので何かしら情報はあることに賭けて検索してみたら、英文で見つけました。

これは自分たちについて歌っているようです。トルバドゥール は中世南フランスの詩人の総称。ジミーとは、ジミー・ミラー という有名な音楽プロデューサーを指しており、メンバーが偶然彼と一緒に電車に乗った時のことを題材にした楽曲らしいことが判明。

グルーチョ とは、アメリカの古いコメディアン。 number 10 の意味も分かりませんでしたが、スプリフ という煙草用のマリファナにメンバーの仲間がナンバーを書いてくれたというエピソードまでありました。んなん分かるか!(笑) Roll a numberはスプリフを転がせ、投げ捨てろってことかな?

参考になりまくったサイトです↓感謝

訳すの楽しいけど、難しいとひたすら疲れる...時間かかった...

 Ocean Colour Scene は流行に便乗することもなく、ブリットポップの終わりと共にピークが過ぎ去った今も昔も変わらず己の音楽を貫き続けている渋くてかっこいいダンディーなバンドです。

コンスタントに作品を出し続けているので、ずっと続いてほしいバンドの一つですね。

Moseley Shoals (1996)


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