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TO BE OR NOT TO BE ?

ジョン・サルノのクラスで最初に観たシーンは、小さな舞台から飛び出して来るような次元の違うインパクト/迫力があり観てる方がぶっ飛んだ。さらに驚いたのはジョンの演技者に対する質問だった。

John「What did you work on?」(何に集中してた?)
A「Heat!」(熱!)
B「Cold!」(冷寒!)

私には会話が全く読めなかった。今まで学んで来たクラスでは、台本からキャラクターがどんな気持ちで何をこの設定の中で達成しようとしてる?、どんな生き方?性格や癖は?願うことは?等々だったが、ここのレッスンでは、演技者達がシーンの最中に自分自身を感じさせる集中をしていた。
自分を使ってキャラクターに成る実践をしていたのだ。

今まではキャラクター(人間像)が分かっていても、身体の反応が思った方向に行かない時は台詞回しや声のトーン、動作、形を変えて演じたりしていた。しかし望んだ感情や気持ちが薄かったり何かが足りなかった。自分自身が感じていない。ただ形を本物のように演じているけど自分は冷めている。度々悩んだりたが、そんな時は【演ずる/PLAY】で、間違いなくオーディションに落ちていた。しかし、自分の中がはっきりと感じている時は【成る/BE】であり、空間が止まり、その場で生きている感覚がはっきりとあり、自分の台詞が意識の外から言葉としてはっきりと出てきた。身体の動きは自分が予期しない不思議で自然な動きをする。

【PERSONALIZATION】、台本から人間像を作り出したら自分を使って設定の中の人間に成る。
アル・パチーノ レベルに達すると、例えば「月」と言う言葉を発した瞬間にポジティブ・メモリーとネガティブ・メモリーが瞬時に身体の動きに表れ、自分の好きな方向へ感情の流れをコントロールするそうだ。

DAN KOJI
https://www.dankoji.info/