民事訴訟と刑事訴訟
出るとこ出てもええんやぞ!みたいな話だけはよく聞くけど、現実にはお金がかかって出ないことも多い裁判。できれば遭遇したくない「訴訟」だけど、いくらかかるとかどんな手順で進むとか、実態がどんなもんかを知っておくのは悪くない。
三審制
不服があれば最大3回目まで裁判で争える。当然、上級の審判は下級の審判より優先される。
第一審に不服 控訴 → 第二審に不服 上告 → 第三審
控訴すると第二審(=控訴審)に進んで、上告すると第三審(=上告審)に進む。裁判所のグレードも1つずつ上がる。
民事訴訟の審級管轄
民事訴訟では、第一審を地方裁判所で担当するか簡易裁判所で担当するかは訴額140万円が基準となっている。
訴額が140万円を下回ると、どれだけ不服でも高等裁判所で決着がつく。逆に140万円を上回ると、難しい問題は最高裁判所まで到達する。
民事訴訟は大きく3種類。
給付訴訟
金銭の給付や物の引き渡し、登記の移転・抹消など、被告の作為・不作為を求める訴訟
例:損害賠償の支払いとか
ちなみに60万円以下の支払い請求を目的とする訴えは、一期日審理・即日判決を原則とする少額訴訟制度が利用できる。短期決着。
確認訴訟
原告と被告との間の実体法上の権利義務の存否や内容を確認する確認判決を求める訴訟
例:土地の所有権問題とか
形成訴訟
原告と被告との間の法律関係を変動させる形成判決を求める訴訟
例:離婚問題とか
刑事訴訟の審級管轄
刑事訴訟では、第一審を地方裁判所で担当するか簡易裁判所で担当するかは罰金より重い罪かどうかが基準となっている。
罰金刑に満たない場合、どれだけ不服でも高等裁判所で決着がつく。
逆に罰金刑以上が確定していると、難しい問題は最高裁判所まで到達する。
ちなみに裁判員制度の対象は地方裁判所が管轄する第一審の刑事訴訟。
民事訴訟と刑事訴訟の違い
かかるお金は大半は弁護士費用。
民事訴訟
◆ 訴訟の開始: 原告の申し立て
◆ 審理の充実・迅速化: 争点整理手続きあり
◆ 裁判官の判断: 自由心象主義
◆ 再審制度: あり
◆ 費用目安: 勝って得られるお金の6〜24%
勝利して300万ゲットするくらいだと25%程度の75万円前後は一連の裁判で支払う覚悟がいる。3億ゲットするくらいだと6%程度の1800万円前後の支払いを覚悟する。負ける場合もこの3分の1くらいは必要になるというから相当だ。
刑事訴訟
◆ 訴訟の開始: 検察官の裁量
◆ 審理の充実・迅速化: 公判前整理手続きあり
◆ 裁判官の判断: 自由心象主義
◆ 再審制度: あり
◆ 費用目安: 60〜100万円
◆
裁判がお金かかるイメージは結構その通りだった。
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