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動画需要拡大で考えるインタラクティブ動画について

動画制作を仕事にしていると聞かれるのが「動画の効果って本当にあるんですか?」というフレーズ。

結論、動画効果は確実にありますが、その効果は数字で測れません
そのように伝えています。

動画効果を測る1つの手段として「インタラクティブ動画」があります。

これは動画の中にボタンが組み込めて、それをタップorクリックすることで数値が測れるというもの。

YouTubeではすでにその機能があって、
エンディング辺りに表示される関連動画や、チャンネル登録のボタンがそれにあたります。

インタラクティブ動画の具体的な機能について

今回、理解する上で必要な最低限の知識を伝えます。

インタラクティブ動画は、システム上で動画の上にボタンを設置することができる機能です。

インタラクティブ動画サービスに動画をアップロードして、その上の画像やボタンを裏側で設置します。(外部リンクなどを設置ができる)
独自の動画リンクが生成されて、その動画リンクをHTMLなどに貼り付けるとインタラクティブ動画としてwebサイトで視聴できます。

これを使うことによって、動画で①ストーリー分岐(次の動画に誘導する)、②ボタンタップ(お問い合わせに直接誘導する)、③モーダル表示(動画の上に見せたい画像などを貼り付けることができる)ができます。

どこまで視聴したのか、どこでタップしてるのか、などの数値面を測ることができるため、これまで動画効果を測れなかったからこそ、インタラクティブ機能が必要とされています。

わかりやすい説明は下記記事

ベンチャーSaaS企業がインタラクティブ動画を提供しているが…

その結果、インタラクティブ動画サービスを提供するベンチャー企業が4,5年くらい前から増えています。

しかし、上手くいっている会社がを今のところ見たことがない、というのが現状です。(多分潰れてるところもあると思います)

なぜ上手くいっていないのか?
推測ですが、下記2点が挙げられます。

  1. インタラクティブ機能のためだけに課金したくない

  2. 動画制作の工数が高いためそもそもサービスの利用できない

上記の2点を実際にもらった意見に落とすと、下記になります。

動画を設置する場所がwebサイトであれば、わざわざ動画内にボタンを組み込む必要性を感じない。(動画の下にボタンを設置すればいい)
動画の効果を知りたいけど、効果を知ったところで、動画を再度作り直すことを簡単にできない。(文章のように修正が簡単ではない)

なるほど、これはかなり本質だなと思いました。

スマホを全員持っていて、動画配信サービスやSNSが当たり前になっている時代に、動画需要が拡大してるが「ちゃんとした動画を手軽に作れない」ことが企業さんの中での本当の課題に思えました。

今の段階で、ちゃんとした動画を手軽に安く作るのは難しいです。

僕のような、手の込んだ企業VPを制作してる人はかなり厳しい市場状況になっているんだな、と再認識しました。

安く簡単に作れる動画制作サービスの現状

「ちゃんとした動画を手軽に作りたい」といった需要で提供されてるサービスが、下記のようなものが出ています。

Video BRAIN
ノバセル -5万円の出張動画撮影サービス-
RICHIKA
Letro Studio

ノバセルの5万円の出張動画撮影サービスは衝撃を受けました。
ただ、一方でまだ大きくスケールするサービスが現れているイメージはありません。

動画は欲しいけど、そこまでお金も自分の手間もかけたくない、のが企業の皆さんが思っていること。

特に研修資料や研修動画のような「情報をしっかりと伝えたい、大量生産したい、クリエイティブそこまでこだわらないから、できる限りコストを抑えたい」といったニーズはかなり明確に現れていて、それをどの企業がいち早く提供できるか、が動画市場の勝負になっていると思います。

これまでに上記のような動画制作を提供しているフリーランスや企業は全て淘汰されます。

映像制作者で生き残れるのはスペシャリストのみでしょう。
3D・CGやミュージックビデオなどのクリエイティブに凝った映像制作者、面白い企画を実現できるディレクターなど。

その他はYouTubeなどのSNSでコンテンツを早く安く大量に編集できる人のみが生きる時代になってきそうだな…と思います。

僕のような、大企業の部署単位や中小企業を相手にした手の込んだ企業VPは如何にして淘汰されていくのか、市場を見ながら、最高のソリューションを提供できるように精進していきます。


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