WAKE Career(旧Waveleap)のUXのための徹底的ユーザーヒアリング分析とリブランディングの裏側を公開します!
こんにちは!だむはです。
この度bgrass株式会社は5/30にリブランディングを実施しました!詳細はぜひプレスリリースを見てください!
今回は、リブランディングの裏側について話してみようと思います。
はじめに
まず、リブランディングしようとなったのは、3月のことです。なので、実質リブランディングは3ヶ月くらいでやり切った形になります。
3月にジョインしてすぐにリブランディングプロジェクトをお任せし、短期間でチームを引っ張りリリースまで完走してくれたマリコさんには感謝しかございません!
もちろんリブランディングに伴い、このスピード感についてきてくれたBiz、Devチームにも大大大感謝。
はじまり
私たちは2023年10月くらいから、女性たちの本質的で深いインサイトを見つけるために、ユーザーヒアリング〜ヒアリング内容の分析を半年かけて実施していました。(女性エンジニアに限らず、幅広い女性にヒアリングをしました。)
もともとは、より女性たちをエンパワメントするプロダクトを作るためには、今のやり方じゃ足りない。と強く感じていたのがきっかけです。MVPリリース後、ユーザーヒアリングを毎週しており、あくまで求人媒体として基本的な機能はできていました。
ただ、このままだとただの求人媒体になってしまう。そうじゃない。私たちのプロダクトはツールではなく、女性たちをいかにエンパワメントしていくかが大事だ。まだまだユーザーのインサイトを知らなすぎる。知れたとしてもそれをプロダクトに落とし込む方法がわかっていない、ととても課題に思っていました。
そこで、Xで呼びかけたところ、Forkwellの赤川さんに日本ウェブデザインの羽山さんをお繋ぎいただき、日本ウェブデザインさんに顧問になっていただくことを決めました。
赤川さんとは共同でIT業界の男女賃金格差の調査を一緒にさせていただいた繋がりです。本当に私たちは人とのご縁で進めているのだなといつも強く感じており、感謝しています。
ユーザーヒアリングと分析
日本ウェブデザインさん(田口マリコさんが担当で)にご助力いただき、ユーザーの選定〜ヒアリング設計〜ヒアリング時の特訓〜分析まで伴走していただきました。
ヒアリング設計
まずはヒアリング設計から実施しました。今まで、私たちは「WAKE Career(旧Waveleap)」の登録者や私のフォロワーなど、すでに感度が高い方達だけにヒアリングをしていました。そしてプロダクトの改善に対するヒアリングが多く、目の前しか見てなかったんですね。そこには「なぜ、女性は転職を考えるのか」「女性の幸せとは何か」が抜け落ちていました。そしてまず、リサーチクエスチョンを決めて、ヒアリングを具体的に設計していきました。
一部具体例を添付します。
ヒアリング
ヒアリングにもコツがあって、どうやってユーザーの本音を引き出すか、を特訓していただきました。一番学びになったのは、「ファクトをきくのではなく、感情を聞く」という点です。これは、本当になるほど、と大変勉強になりました。このヒアリング特訓のおかげで、現在の企業ヒアリングも大いに役立っています。ファクトも大事だが、担当者が何を感じているか、という方が重要。
ヒアリング分析〜KA法 価値観カード作成編〜
7−8人くらいを対象に1時間半〜2時間のヒアリングを1−2ヶ月くらいで実施しました。そしてこの後の分析がめちゃくちゃ大変だった、、、、、
ヒアリングは主に私とふーみんさん、マリコさんで実施していましたが、分析はチーム全員で実施しました。日本ウェブデザインさんに教えていただいたKA法を実施しました。
ヒアリング内容を全て文字起こしし、そこから価値観カードを作っていきます。大体一人40−50カードくらいが出来上がってきます。
この時期は自分たちの仕事もしつつですが、全員がこの価値観カード作成を優先して動くようにしました。大体2週間で価値観カードは作れたと思います
ヒアリング分析〜KA法 価値観カードグルーピング編〜
価値観カード作成も大変だったけど、グルーピングはもっと大変でした。本当に大変だった。
この何百枚のカードたちを1個1個グルーピングしていくのです。果てしない。ゲロ吐きそう。。。と思いながら、これはチーム全員でやりました。私は代表として、事業の行末を決めていかないといけない立場です。この時は開発やBizを止めてでも、これが最優先。この分析をせずに進んでも意味がない。と腹を括っていたので、妥協せず全員でやりました。
正直スタートアップで、過去には半年で3回もピボットしている人間なので、止まる。という選択肢は苦しかったです。でも絶対に必要だと思って耐えました。
やり方はシンプルで、以下の通りです。
1、小さいグループを作る
2、そこから中グループを作る
3、最終グループを作る
私たちは、まず八丈島に合宿に行って、10:00−23:00まで一生懸命グルーピングをしました。(まだ地獄が待っているとは知らない顔)
そして、終わらないグルーピング、、、、
せっかく八丈島まで来たのに、、、PCばかり見てる、、、辛い、、、
翌週にも5時間、5時間チームで集まってグルーピングする時間をとって仕上げました。
価値観マップの完成
価値観マップが完成し、全体像が見えた時は本当に嬉しかった。チーム全員でやって本当によかった。
私たちは、価値観マップを作ったことで、ジェンダーギャップ解消に向けて、まずターゲットとするべき層はどこか、私たちが発信するメッセージはどうあるべきか、をチーム全員で共通認識として持つことができました。
さらに、この経験をチームでやったことで、私たちは誰よりも女性のキャリアに対するインサイトについて詳しい。と自信を持つことができたと思います。
この目指すべきところの確立や自信を持てたということは、事業に大きな影響を与えています。迷いがなくなりました。また、迷いがあったとしても、このインサイトに戻ってきて考えることができます。大きな柱、軸が可視化されることはとても重要だと感じています。
リブランディングについて
改めてリブランディングの詳しい内容は、プレスリリースをご確認ください!
そして、価値観マップからペルソナを作成し、リブランディングをすることを決定しました。ペルソナの作成も新しく入ったチームメンバーからは「こんなに詳しいペルソナ見たことない!!」と言われるくらい細かいです。マリコさん主導でペルソナを作成して進めてくれました。本当にありがたいです。
なぜリブランディングを決定したか?
私たちは以前もプチリブランディングをしています。
この時も、自分たちが目指しているサービス像や見せたい姿、ターゲット層がずれていたため、「テックリードを目指すための女性エンジニア向けハイスキル転職サービス」にリブランディングをしました。
冒頭でも少し触れましたが、今回の価値観マップ作成により、それがさらに明確になり、私たちが進むべき道が明確になりました。
そのため、これを機にリブランディングを実施し、しっかりと立ち位置を確立して認知を広げていくことを決断しました。また、この時ちょうど資金調達活動中で、何名かの方にブランディングや見せ方についてFBをいただいていたので、課題でもあったので、今しかない。ということでリブランディングに踏み切りました。
なぜこのスピード感でやったのか?
正直めちゃくちゃチームには無理をさせてしまったと反省しています。本当はもっと時間をかけてやる部分だと思います。でも、間違っていなかったとも思っています。
じゃあなぜ、爆速で進めたか。
資金調達も完了し、味方も増えた、さらにユーザーヒアリングや分析に半年くらいかけており、開発はほぼストップしていました。事業もここを乗り越えなければ。という時期。あとは進むだけだ、これ以上は止められない。と強く思っていました。
そして、サービス名の変更〜ロゴ再作成〜タグラインの設定〜LPの刷新まで3ヶ月くらいで完了させました。
どういった方法でリブランディングを実施したか?
何度も名前が上がっている、ユーザーヒアリングからずっと伴走してくれており、私たちの想いや熱量も一番身近で見ていた日本ウェブデザインのマリコさんがメインで提案をしてくれていました。
マリコさんが、私たちの熱量や思い、それとユーザーヒアリングの分析結果、ペルソナを全て考慮して、サービス名〜ロゴの提案、サービスタグラインまで提案していただき、私たちはそれに対して事業の方向性と合っているか?違うメッセージで届くことはないか?とディスカッションをしながら進めました。何度も深いディスカッションがありました。
私たちは、「ジェンダーギャップを融かす」というミッションを新しく掲げています。これもマリコさんからの提案です。(本当にさま様です、、、)
この時も深いディスカッションがありました。フェミニズムやフェミニストへの印象や価値観、それに対してどう思うか。日本においてフェミニストは揶揄される存在ではあるが、私たちは自信を持って私はフェミニストです。と言える存在になる必要もあると思っている。一方で過激なタイプがいることも事実で、それがフェミニストのイメージになってしまっている。
だからこそ、対立構造を作るのではなく、データやファクトをもとに対立構造を「融かしていく」のが大事だ。というディスカッションがありました。
事業としてどうありたいか、も重要ですが、私たちの1番のミッションビジョンは「日本のジェンダーギャップを解消すること」。すべての軸をここからブラしてはいけない。とチームにもうるさいくらい伝えています。
リブランディングをし、Bizの戦略も具体的にを立てられるようになったからこそ、ぶれそうになる時があります。今回もそうでした。でも絶対にこの軸を見失ってはいけないと、強く思ってこの事業を進めています。
チームの力
改めてですが、ここまで一緒に走ってくれたチームには感謝しかありません。このリブランディングまでの道のりは本当にチーム全員がこの事業を自分ごと化し、一丸となって進めたからです。なかなか会社の中で当事者意識を持って自分ごと化して一緒に走るって難しいことだとも思ってるんですね。(私が会社員時代そうだった)(起業家、代表の私はもちろん事業=自分です。笑)
でも、今回一緒にユーザーヒアリングから価値観マップ作成、リブランディングまで走ったことで、よりチームが事業と一体となって、自分ごと化して走っているように感じています!なので、一種の大きなチームビルディングにもなったのかなと結果として思ってます!
これからも一緒に革命起こしてこう!!!よろしくお願いします!!
ユーザーヒアリング分析とリブランディング、やってよかったか?実際の反響は?
やってよかったです。事業を少し止めてでもやって本当によかったです。
実際に、ユーザーヒアリング分析結果、価値観マップをもとにたくさんの施策を開始することができました。リブランディングもそのうちの一つです。
実施後、明らかに数字に影響がありました。
まず、イベントの開催を増やしたのですが、明らかに参加者数が増えています。これはずっと続けてきたから、というのもありますが、ユーザーのインサイトを捉え、イベントの方向性が明確になったからです。
また、ユーザー登録者数が圧倒的に増えて、前月の登録者数を更新しています。
日々のアクティブユーザー数も増えています。
そして、数字も大事ですが、何よりチーム内で共通言語ができていることが一番の資産です。私たちの中で、これは青向け?黄色向け?という社内メンバーだけが理解できる共通言語ができています。
チームで同じ方向を向ける指針がある。これはとても大きなことです。迷いがなくなるというのはとても強いです。
実は全体的にいろいろとしんどい時期だったのですが、乗り越えられてよかった!!!今はチームも増えて爆速で前を見てみんなで走っています!マッドマックス状態!
最後に、旧Waveleapについて
実は旧サービス名の「Waveleap」は私と取締役COO西岡がChatGPTであーでもない、こーでもないと言いながらこれだ!!と直感で見つけたサービス名でした。なので、ChatGPTにつけてもらったサービス名でもあります。
女性がわきまえずに波風立てて、躍進していけるという思いを込めたサービス名ではありましたが、どっちかというと私たち2人の自己満に近いサービス名でもあって、なかなか覚えてもらいづらかったり、どんなサービスか理解されづらかったんですね。でも、最初はそれでいいんじゃないかなとも思っています。
私の小さな炎から始まったbgrassにCOO西岡がジョインしてくれて、二人で炎を燃やして、Waveleapができた。その時は何もなくて本当熱量しかなかった。でも今はこの熱量にプラスされて、たくさんのことが見えてきた。チームや仲間も増えてきた、そして新たな「WAKE Career」ができて、また違った形の炎になって進み、大きくなっていくんじゃないかなと思います!!
リブランディングの裏話が聞けるイベント開催!
いろいろと書いてきましたが、より詳しくリブランディングについて聞けるイベントを開催します!!
女性エンジニア同士の交流やキャリアについて話せるコンテンツもあるので、ぜひご参加ください!!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!!
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