私は今マジョリティ体験をしている
こんにちは。だむはです。
最近、自分がマジョリティ体験をしているなと感じることが多く、新たな気づきを得たので、シェアしてみます。
語弊がないように、先に伝えておくと、今回の場合のマジョリティは社会構造上優位性を持っている視点からこう見えてるのかもしれない。といった内容です。
私自身、場所が違えばいつだってマジョリティでもあり、マイノリティでもあると思っております。常に自分が今どちら側なのか意識していきたいと強く思っています。
それでは本題に入ります。
組織における同質性の高さについて
日本企業において、管理職の女性比率は課題になっているのは周知の事実です。スタートアップや中小企業では、組織全体の女性比率自体も課題がある企業は多いと思います。
私はIT業界のジェンダーギャップを解消するために活動しています。エンジニア組織のジェンダーギャップは深刻で、開発サイドの同質性の高さは世界的にも課題となっています。
よく耳にするのが、「そもそも母集団が少ないから」「管理職をやりたがらない女性が多いから」というものです。
私はより大きな問題があるなと身をもって気づきました。
最近弊社はチームを少しずつ拡大しており、採用も頑張り始めています。現在私たちのチームは6人いるのですが「女性のみ」になっています。ほぼ全員がIT出身だったりWeb界隈で活躍している方々です。多様性をミッションビジョンにしているのに、めちゃ同質性が高い状態です、、、
原因を考えてみました。
ジェンダーギャップ解消という事業内容に共感するのは当事者である女性の方が刺さりやすい
リファラルで連れてくるのはだいたい女性
無意識的に同質性の高い人に共感しやすく、採用においてもバイアスがかかっている可能性がある
チームで話してみたところ、上記が大きな原因だと思います。1番の事業内容への共感はしょうがないとしても、2番3番は意識的に改善する必要があると考えています。
私はこの問題にぶちあたり、今日本で起こってるのはこれなんだなと理解しました。(完全に理解した)
私たちもこのまま何もしなかったら、確実に女性だけのチームになってしまうと思います。とても課題に感じています。
プロダクト開発やマーケ、Biz周りのディスカッションをする際も、女性だけの意見になってしまっています。でも、導入いただいている企業や商談する企業のご担当者には男性も多いです。そのため、チーム内で男性の意見や考えを聞けない状況はリスクだと思っています。
そして、すでに女性チームが確立されているイメージがあるみたいで、いいエンジニアいたら紹介してください!と相談すると高確率で「男性の応募もいいんですか?」と聞かれます、、、(でも逆だと聞かれないと思うんだよな〜とも思う)とってもウェルカムです!!
めちゃくちゃ募集してるので、ぜひお話ししましょう!!
じゃあ同質性の高いチームを脱却するためにはどうしていけばいいのか?以下を実施していこうと思っています。
リファラル採用や紹介してもらう際に男女関係なく大歓迎です!と伝える
採用の選考過程において、必ず自分たちにバイアスが入ってないか相互チェック
意識的に動く
スタートアップ初期では同質性が高いチームの方がスピード感持って走れるため、一定のチームまでは私も同質性高いのはしょうがないと思っています。しかし、中長期的に考えると話は変わってきます。私もすでに気持ち的には危機感を持っているので、早い段階から意識していきたいと思っています。
ハッカソン、登壇者、審査員のジェンダーギャップについて
先日、国内最大級の女性&ノンバイナリーの方向けハッカソン「DotstoCode」で企業スポンサーをやらせていただきました。
ハッカソン参加者は200人以上が集まり、チームは約70チーム。ピッチ当日は選ばれた19チームが東京ドームシティ シアターGロッソで登壇しました。
たまに、テック界隈の登壇者、ハッカソン参加者、審査員のジェンダー比率に対して問題視する声も多くありますが、今回はハッカソン参加者は200人ほぼ女性であり、審査員も4人中3人が女性、企業賞を渡す側も女性が多かったです。
普段参加するテックイベントの比率は女性は10%いるかいないかです。でも今回は90%が女性で、圧倒的マジョリティになりました。
そこで感じたことを挙げてみます。
なぜだか、居心地がいい!!
登壇者のプロダクトの内容が多種多様!!
心なしかめっちゃ自信持って話している気がする!!
まず、1番についてですが、普段参加するテックイベントや、スタートアップのイベントは8−9割が男性ですが、居心地が悪いなあと意識的に考えたことはないです。私自身ずっとIT業界にいるのとスタートアップ界隈も男性の方が多いので、特に気にしたことはありませんでした。
でも、女性が多いカンファレンスに参加してみると、なぜかいつもと違う気軽さや居心地の良さがありました。そして、知り合いが多い。(これは男女関係なく私がコミュニティの繋がりがあるからかもですが!)
過去にちょっと似たような経験をしていて、私がカナダ留学していた時に、ほとんど日本人がいない地域だったのですが、あまり気にせずクラスの人と仲良く過ごしてた時に、偶然日本人に出会った時の安心感に似ているのなと思いました。
2番3番についてですが、プロダクトの幅が本当に広かったです。開発したプロダクト自体も素晴らしく、これを3週間で作ったのかと驚くばかりでした。なぜか、女性向けの技術イベントやエンジニアコミュニティは技術力が高くないと思われがちです。実際直接そういった声が届くことも多いです。
全くそんなことありません。プロダクトの題材も社会課題から実用的なものまで幅広く、OpenAIやGenerative AIを使った開発など最新技術もしっかりと入れてきていました。
そして何よりも、19チームすべての参加者が自信に満ち溢れ堂々とピッチをしていました。とても、感動しました。
ハッカソン参加者や登壇について、女性が登壇したがらないからと「女性のせい」にしがちだったり、女性エンジニアは母集団がそもそも少ないからと「環境のせい」にしがちな傾向があるかと思います。
一部正しいとも思います。実際私も登壇の依頼があった時は果敢に挑戦したいと思いますが、やはりワンクッション置いてしまいます。「私なんかがいいのでしょうか、私なんかが出ていいのでしょうか」と聞いてしまいます。
女性エンジニアの母集団についても、その通りです。現在日本において女性は144万人のエンジニアの内、約23%というデータがあります。母集団が少ないというのは正しくもあると思います。
でも今回、いしてぃたち(DotstoCodeの運営オーガナイザー)が証明してくれました。
しっかり取り組みやポジティブアクションを行えば、200人以上の女性たちが参加するハッカソンイベントを開催できるのだ。と。
今回、「国内最大級の女性&ノンバイナリーの方向けハッカソン」と女性&ノンバイナリーのためのハッカソンだよと明言をしています。私はこれが重要だと思っています。
最近、理工系学部の女子枠ができたり、女性の採用を意識的にしていくポジティブアクションの取り組みが多くなってきたと思います。しかし、こういった取り組みは逆差別だと言われることもあります。でも、今回のハッカソンで少なくともこういったアクションは間違ってはいないと証明しているのではないかと私は思いました。
最後に
自分がマジョリティ体験をしていると感じ、声を上げるだけでなくマジョリティ側で何が起きているかを理解し「仕組み」で変えていくことの重要性を改めて認識しました。
ジェンダーギャップ解消のための活動は対立構造を生みたいわけでは一切なく、社会構造を理解しそこから生じる格差やギャップを仕組みで解消することができるものだと思います。誰が悪いではなく、冷静に何が起きているかを紐解いていくことが大切だと私は考えています。
そして、この社会課題を解決していくために事業を行っています!!興味ある方はぜひ覗いてみてね!!最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
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