オープン・フラット・ポジティブの実践

会社員だった頃、30代で同い年の多部署に所属する仲間と実践した試み。
それが「オープン・フラット・ポジティブ」。

勤めていた会社は、約100名が出入りしている場所「職のデパート」とも言われる新聞社。他の部署の人がどういう動きをしているのかが見えづらく、分からないことが多い環境だったように思う。また、情報共有や周知をピラミッド式のトップダウンで行なっている為、各部署の上司(=人)によって伝え方や、伝えるタイミング、内容が異なっている状況があった。

そんな課題を、現場レベルで解決できる方法の一つとして、
以下の仮説をたて実践した。
【仮説】
●お互いが今どういう動き・どういう仕事をしているのかがわかれば、より効率良く仕事が進んでいくのではないか。
●全国的に見ても若い世代が多い新聞社だからこそ、多部署間での繋がりを生かし合う事で、未来に繋がる新聞社になっていくのではないか。
●情報を共有する事で、互いの仕事に興味関心がもち、自分自身の仕事にも活かせるのではないか。
【実践方法】
現場レベルで自発的に行う際に、利用しやすさがあったので、facebookアカウントを持つ人たちの繋がり、社内メンバー限定のグループを作成。

【実践してみた結果】
参加メンバーは人を通じて、徐々に増えていった。しかし途中で脱退する人もいた。ページ内で情報を投稿する人は、だいたい同じ人に偏っていた。
メンバーの一人一人が情報を共有する事のメリットを感じないと活発な動きは見られない。私も別の枠組みだが、ただただ情報を眺めるだけの立場になった事もあるので、その気持ちもよく分かる。

結局、実践してみた結果は、良かったのか、悪かったのか。
悪くはなかったが、これがどれぐらいの良い影響を及ぼしたのかは、分からない。分かるような指標を立てていなかった。ただ、やらないよりは、やった方が良いという面で、様々な周知は出来ていたのではないかと思う。

スムーズな情報共有の必要性は、現場の人間こそが一番感じているのかもしれない。「無関心」はきらいよりもたちが悪い。
いい組織、いいチームとは何だろうか。一人一人の個性を最大限に発揮できる職場だと私は思う。

前職場で試みた「オープン・フラット・ポジティブ」。
会社を離れた今、振り返ってみると、いつでもポジティブでいることは難しいと感じる。社内で仕事をする人たち、社外で仕事をする人たち。それぞれが会社に思うことは、全く異なるだろう。人事異動もある為、自身がどういう仕事につくかは、会社が握っている。

「オープン・フラット・ポジティブ」
やろうとした事は、なかなか難しいことだった。人の意識や気持ちはちょっとした事がきっかけで変わってしまう。個のあり方は、どうあるべきか。どうありたいか。集団としてのあり方は、どうあるべきか。どうありたいか。
引き続き自問したい。


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