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#11 【戦中|小学生時代】戦争に向けて、学校名と教育方針が変わっていく


舞台

(福岡県)久留米

人物

主人公 :花山 三吉
家族構成:父、母、七人兄弟(五男二女)
     三吉は四男坊

題名

草笛の記

物語

戦中 戦後 青春のおぼえがき


第一章 幼少時代

※上記のリンクから飛べます

第二章 小学生時代

(一)支那事変勃発す

軍都 久留米の動き
忘れ得ぬ先生たち

(二)国民学校の発足

軍国主義教育の台頭
遊びは戦争ごっこや水泳

(三)太平洋戦争へ突入

木銃・木刀・薙刀を量産
骨折入院で文学書乱読



第二章 小学生時代

(二)国民学校の発足


軍国主義教育の台頭


この五年生のときに小学校の名前が「国民学校」に変わった。

学校名が変わると、教育方針も変わった。戦争の拡大に添った精神訓育と身体の鍛錬が、最重点課題となったのである。毎朝、教室の黒板の上に掲げられた額の文字を、生徒は大声で斉唱した。

「天皇陛下は現人神(あらひとがみ)なり
    我らは天皇陛下の赤子(せきし)なり」

「教育勅語」も懸命に暗唱した。

三吉たちは忠霊塔の奉仕作業や、麦刈り、田植えの応援に行ったりした。学校の運動場の周囲にある花壇の中に、学習を兼ねて野菜を作った。そういう「作業」の時間が多くなっていった。


続く

坂田世志高


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