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禍話

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ツイキャス配信「禍話」を自分なりに整理しながらリライトしています。多少、創作入ってますが、悪しからずお願いします。楽しんでいただければ幸いです。
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#小説

[禍話リライト]廃墟の鏡[禍ちゃんねる 新春初禍話スペシャル]

車を走らせていると、徐々に林の風景が増えてきた。 時折、木造家屋を通りかかるが、その多く…

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[禍話リライト]夜の妻[真・禍話 第二夜]

新卒入社二年目の僕の同僚には既婚者がいる。 大学卒業後にすぐ入籍した彼はしっかり高身長の…

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[禍話リライト]深夜のファミレス[燈魂百物語 第零夜]

これで机を拭いて回るのも何周目になるだろうか。 布巾をたたみつつ店内を見渡しても男子大学…

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[禍話リライト]冷蔵庫の世界[燈魂百物語 第零夜]

幼稚園を卒業したら学区の関係で家から少し遠い小学校に通うことになってしまった。 自転車で…

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[禍話リライト]夢の中の人形[禍話 第六夜]

いつもと変わらない家族と囲む食卓で、俺は無性にイライラしていた。 部活の苦労話をさえずる…

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[禍話リライト]公園の集団[禍話 第六夜]

「町内会長……、いい加減あの件何とかなりませんか?」 朝早く開かれた定例の町内会議は、中…

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[禍話リライト]トンネルの宴[禍話 第六夜]

個人で経営している塾が閑散期に入ってどうにも暇である。久々に実家のある北九州に帰省することにした。 あくまで個人でやっているので、世間一般の休みとは微妙にずれている。せっかくなので鈍行を利用してのんびり帰ってやろう。 ガタンゴトン ガタンゴトン 都会から徐々に田舎に移り変わっていく景色を楽しみながら、久しぶりにくつろいだ気持ちになれた。こういうゆったりとした時間は久しぶりである。乗客のスーツの割合も少なくなってきて、緩んだ田舎の空気の割合が増えてきた気がした。 そろ

[禍話リライト]ロットリエスピン [禍話 第六夜]

「先輩、ロットリエスピンって言葉知ってますか?」 会社で昼休憩を取っていると大学時代の後…

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[禍話リライト]野焼きの娘[禍話 第五夜]

母が亡くなってから10年も経ってしまった。 お盆の時期になったので、大分県fが丘にある実家…

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[禍話リライト]アイスの森[禍話 第五夜]

「行こうぜ、アイスの森」 今年、就職してしまう先輩がまじめな顔で言い放った。 「嫌ですよ…

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[禍話リライト]人のいい佐藤君[禍話 第五夜]

大学を卒業してから、通勤の便のために故郷から都内に引っ越した。 父にも母にも、ものすごく…

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[禍話リライト]踏切の音[禍話 第五夜]

俺のバイト先のコンビニで、Aさんが無断欠勤してからもう一週間になる。 Aさんはそんなことを…

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[禍話リライト]雛人形[禍話 第五夜]

大分県、fが丘に引っ越してから、一か月たった。 お父さんとお母さんは、ずっと一軒家に住み…

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[禍話リライト]まだ出る[禍話 第五夜]

実話怪談を集めるの、もうやめようかな。 仕事も人間関係もうまくいかない。そんな日々が続いた帰りの電車で、座席に身を沈めながら思いついた。幼少期の心霊体験をきっかけに何かにとりつかれたように怪談を蒐集していたが、そろそろ限界かもしれなかった。 この世には私たちの常識では測れないような存在が確かにいる。そんなロマンを追い求めているのが急に馬鹿らしく思えた。ネットや大多数の人が言うように幽霊やお化けは目の錯覚や気の迷い、脳の欠陥だという考えが脳幹にじっくりと染み渡っていく。