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高所恐怖症だと思い知らされたけど楽しかった話

恐怖症は克服したい。一応、そう思ってる。

僕には自覚してる二つの恐怖症がある。
一つは先端恐怖症。特に注射が怖くて映像もダメ。
だけどコロナワクチンなど注射の必然が増え、最近はかなり克服できた。まだゾワッとなるけど、薄目で映像も見れるようになった。

そして二つ目は絶叫マシン。ジェットコースターが怖い。6年前にひらかたパークで並んでみたが、自分の番が近づいてきたら冷や汗と震えが来て、脱落した。つまりこっちは克服できてない。

なので今年はジェットコースターに乗りたい。その前に段階を踏もう。そう考えて選んだのがジップライン!
ワイヤーと滑車と命綱だけのシンプルなアトラクション。

大阪府能勢町という大阪市内から車で1時間ほどで行ける場所に『冒険の森inのせ』がある。そこのジップラインが500メートル以上の関西最長で、お値段も高くない。やってみよう!

ということで、友人を誘いまくって、数人が一緒に参加してくれた。

そこで判断を間違えた。『せっかくならアスレチックもやろう』となってしまった。これが悲劇を生む。

最初は高さもなく、わりと平気で木の上をスイスイ進める。しかし嫌な予感もある。というのが、木の上から木の上へと移動していくので地面に降りる機会がない。というか、ハシゴも見当たらない。どうやら数カ所は休憩ポイントがあるらしいが、そこまでは木の上を行くしかない。

気がついたらこの高さ。
ハシゴやロープで怖い思いしても、一息つくための踊り場が木の上で狭い。ぜんぜん一息つかない。永遠に心休まらない。

半分も進めばえらい高さになる。難易度もあがる。
写真の友人の姿が『秘密の場所に案内してくれる、山に暮らす何かを超越した人』にしか見えなくなってくる。

で、これ。
(この写真も友人。というか、恐怖でそんな余裕なかった!)
足元は固定されてない。横に手すりなんてない。
ブランコからブランコに移動する時、どれくらいフニャフニャか想像してほしい。それが次の足場まで15個くらい並んでいる。
僕はここで帽子を下に落としたんだけど、まんま映画のワンシーンみたいにスローモーションで落ちていった。
そして震えが止まらなくなった。

ということで、この僕の姿である。
ターザンロープでこのネットに飛び移るんだけど、この高さでターザンロープも怖いし、ネットにしがみついた直後に下を見てしまって、怖さで硬直してしまった。ハーネス(命綱)はあるものの、下に保護ネットなど何もない。もう手足に力が入らず、前にも後ろにも進めなくなった。パニックである。
叫んだ。自分を鼓舞するために。
「命綱があるから死なない!」
「俺は千葉真一の生まれ変わり!」
「いける!俺はいける!」
下で友人たちが聞いてるのもお構いなく、叫んだ。
が、どうにも動けず、左からスタッフのお姉さんが来てくれてた。
「おろしてください〜もう無理です〜」
「この高さだと進むしかないんですよ〜」とお姉さん。
なんという容赦のない施設なんだ!と思ったが、補助ロープで引っ張ってくれて、ようやく足場につけた。(お姉さん、ありがとうございました。)
まだ地面じゃないので生きた心地がしなかったが、震えながらも残り数個のアスレチックをこなして地面に着いた。
友人たちは本気で心配してくれた。
「千葉真一の生まれ変わり」はスルーしてくれた。優しい。

そんで、ここでリタイヤ。
自分は思ってたより高所恐怖症なのだと思い知らされたわけで、
けっきょく恐怖症が増えてしまった。
もう一生、高所アスレチックはやれないと思う。迷惑かけちゃうし。この写真だけでももう怖い。(トラウマになってる!)
あと、なんでジェットコースターが怖いのかもわかった。小さな剥き出しの箱に入って高いとこに上がるのが怖いんだな。


さて、アスレチックのリタイヤにもめげず、目的のジップライン。
いやこれだって高さがあるんだけど、これはいけた。最初からハーネスに体を預けちゃうっていう安心感と、滑走の気持ち良さが勝っちゃうのか? 本当にベタに『イヤッホー!』みたいな声が出た。写真は友人。

まず500メートル級のジップライン。滞空時間は1分弱もある。
森の中を抜け、やがて池の上を越える。ロケーションの素晴らしさも加わって本当に映画の中にいるみたいな気分に。これは価値あるわー!

そして贅沢に帰りにもう1本。池越えのみだから、さっきの半分くらいの距離のジップライン。

2本目があると思ってなかったのと、少し心に余裕もできたので、かなりお得感があった。

冒険の森inのせ。最高。
ジップラインだけなら1500円で楽しめる。遊園地よりはるかに安い。
更衣場やキャンプ場もあるし、土日や繁忙期はカフェの営業もある。お弁当持ってぼーっとしに行くのもよい。
また行こうと思う。


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