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#KuTooに問題はなかったのか?

5/26 13:30~「東京地方裁判所令和2年(ワ)第19351号/東京地方裁判所民事第40部(知的財産部)」

石川優実さんの著書で、「リプライしたわけではないのに、クソリプとして紹介された」として、「はるかちゃん」が石川優実氏を訴えた事件の判決が26日あった。
民事40部の佐藤達文裁判長は判決を下した。

請求棄却
傍聴10人。被告代理人一名。 (引用)

① はじめに

 KuToo本裁判の判決が出ました。Twitterのペンネームユーザーの権利についての初めての裁判とあり、一部の界隈では大きく注目されましたが、請求棄却となりました。

原告側が控訴されるとの事なので、これに関しては全体の流れと、詳細のツイートだけ載せておきます。

さて、場外乱闘へと発展したこの騒動ですが、元を辿れば「#Kutoo」という社会活動が全て始まりです。

2019年流行語大賞のトップ10にもノミネートされた「#KuToo」ですが、その後どのような活動をしているのか目にする機会もほとんどなくなった印象です。

そもそもkutooってなんだっけ?と忘れそうになってる人もいると思うので、Wikipediaの説明を載せておきます。

#KuTooは、日本の職場で女性がハイヒールおよびパンプスの着用を義務づけられていることに抗議する社会運動である。MeTooをもじって「靴」と「苦痛」を掛け合わせた造語である。 ウィキペディア

なるほど。良い運動ですね。ダジャレかよってツッコミは置いておいて、Wikipediaの説明を読む限りは何の問題もないように思えます。

では、何故このような素晴らしい運動にも見える社会活動が、一部の人からの反感を買ってしまい、今回のような騒動にまで発展するきっかけとなってしまったのか?

判決の結果も出たことなので、初心に戻ってKuToo騒動をフラットな目線で考察してみましょう。フラットシューズだけにね。

② KuTooは何故反発されたのか

 そもそも、Wikipediaにあるような苦しんでいる女性を救う活動なら、国民が賛同して皆が笑顔になってるはずです。

火のないところに煙はたたないと昔から言いますが、「#KuToo」に関してはあまりにも炎上しすぎました。煙どころか、富士山が大噴火したレベルにTwitterの治安が悪くなりました。

「炎上された側になんらかの落ち度があるのでは?」とまともな思考なら疑うと思います。かと言って、誹謗中傷をしていい免罪符にはなりませんので私も慎重に書き進めます。

まずは冷静に、一つずつ紐解いていきましょう。

こちらが当時の活動の署名ページになります。

ん?労働効率?なんの労働効率でしょうか?

世の中には多様な業務があります。プレゼンテーションが主なら(男女とも)見栄えも大事です。すべての職が歩き回る職だと思っているのが、#KuToo支持者の不思議なところですね。

#KuToo支持者は何を想定して支持しているのでしょうか?

モデルでもコンサルでも、職業で労働者である場合もあります。そういう人が業務でヒールを履いても、義務化されても問題ありませんよね?むしろダメと言われたら、そういった職業はすべて労働法の保護を得られなくなります。

#KuToo支持者は、ヒールやパンプスの義務化は性差別であると言います。百歩譲って、山岳ガイドのインストラクターのような歩き回る職業なら、そういう靴に合理性がなく、しかも女性にのみ義務化していたら差別と言っていいと思います。

ただ、職業によってはその靴が必要なものもある。支持者はどれほど適当な職業観を持っているのでしょうか?

なにやら開幕から不穏な空気を感じますが、それだけであそこまでの反発は生まれないと思います。

何か他に原因があるはず。我々調査隊はアマゾンの奥地に向かう前に、発起人のツイートを確認してみることにした。

あれ?自己責任論は嫌いだけど、他人には自己責任論を主張してますね。

もし就活生が活動を支持して、スニーカーで採用試験を受けに行って面接で落とされたらどうするのでしょうか?

まさか自己責任と言いませんよね?

ますます不穏な空気を感じてきました。雲行きが怪しい。梅雨だからですかね。

どんどん行きましょう。

他社が作った靴は履いてもないのに想像だけで散々こき下ろしていますね。それなのに、、、

!?

ご自身で靴をプロデュースされてますね。そもそも石川さんは靴の専門家でもありませんよね?メーカーにいたとも聞かないし、販売にいたとも聞かない。また、シューフィッタでもない。なのに、なぜ靴の良しあしが分かるのでしょうか?

数か月前に靴の運動始めた者が、何年も靴に向き合ってきた諸企業と同じ知見とお思いなのでしょうか。

なにか、ものすごい違和感を感じます。

「kutooの活動自体には賛同している。でも言動をもう少し常識的にしようと」という意見を沢山見てきました。

当時の私はこの界隈に参入したばかりで、「活動自体は素晴らしくて、発信者がちょっと変わった人なんだ」くらいの認識でした。

掘り下げていくと、ちょっとずつ不吉な予感がしてきました。

怖いもの見たさで、もう少し奥深くへと進んでみましょう。

③ 石川氏の発言のブレ

 2019年8月26日、「男女ともに革靴に統一すべき」とずっとそう主張してます。と言われています。

なるほど、これはシンプルで分かりやすい活動ですね。

ところが、1ヶ月後に意見が変わりました。

#KuToo はハイヒールもフラットシューズも、全ての人がどちらも選べるような選択肢を求める運動です。ハイヒールを美しいと思う人が見たら悲しくなるような運動として進めていません

あれ?男女共に革靴の統一は?もしかしてフェミニストの生きる伝説、上野千寿子先生のハイヒール撲滅宣言で、気が変わっちゃいました?

やっぱり、フェミニストの教科書の言うことは絶対なんでしょうか?

ところが、、、

んん!?!?どっち!?どっちなの!?

もうパニックです。

出典:ONE PIECE、集英社、週刊少年ジャンプ

本当にゾロの気分です。何が正解か分からなくなってきました。

もう社会活動そのものに問いかけるしかありません。

おい社会活動。おい社会活動。

革靴に統一するのかい?革靴に統一しないのかい?

統一するのかい?統一しないのか?

どっちなんだいっ!?!?

って言いたくなるくらい分からなくなってきました。

とりあえずどこの誰だか分かりませんが、この人を信じて選択の自由とするべきなのか...。

で、結局のところ、何が問題でKuTooの活動をしているのか。とにかくゴールを探してみます。

ボトムアップではブレブレで考察できなかったので、トップダウンから考察するしかありません。

なるほど。女性の方が健康被害や災害リスクがあるから性差別だと。これなら分かりやすい。

と思ったら、1ヶ月後には健康問題、労働問題、性差別問題と等価になっています。

んん?結局何が問題で性差別なんですかね。

数学に置き換えてみます。

A(健康被害)+B(災害リスク)=C(性差別)

1ヶ月後

A(健康被害)=B(災害リスク)=C(性差別)

二つの数式を合わせると

A=B=A+B

言葉に置き換えると

「健康被害は災害リスクであるから、つまり健康被害と災害リスクを合わせたものである。」

、、、、、進次郎構文!?

てか、性差別無くなっちゃったよ!!

④ まとめ

 結局のところ、「#KuToo」という社会活動は『よく分からない』のが、騒動を巻き起こす原因になったと考えられます。

人間は得体の知れないものには、怖いと思う本能が遺伝子レベルで組み込まれています。

主張に一貫性がなかったり、理屈が通らなかったり、途中で内容が変わったり、そういったプロモーションのミスから、反感を買ってしまったんだと考えられます。

本来、不幸になる人はいない活動だったのに、勿体ない話ですね。

それでも、KuTooのおかげかどうかは確定していませんが、徐々に企業の規定が変わってきて、フラットシューズで働けるようになってきています。

ドレスコードフリー

FUN+WALK PROJECT

といった新しい文化も根付いてきています。時代は確実に男女平等へと進んできています。

確かにkutooはインターネットの一部界隈を中心に大きな騒動となり話題となりました。

泥沼の場外乱闘にこそなりましたが、全国で10万人弱の人々が、女性差別について考えるキッカケを作ったことは間違いないと思います。

この裁判が完全に決着したら、フェミニスト、アンチフェミニスト、害鳥界隈全員で和解しませんか?

試合が終わったら、ノーサイドです。

もともとは、ちょっとしたボタンの掛け違いで生まれた争いです。

みんなでフラットシューズを履いてふらっとお出かけしませんか??

控訴もされる事が確定したので、この戦いはもうしばらく続くと思います。

どんな結果になろうが、人間の幸せを願って起きた争いです。戦いが終わったら手を取り合って、みんなで歩みを進めましょう。新しい差別のない世界で笑顔で暮らしましょう。

トゥーンベリ・ゴンは、石川陣営もはるかちゃん陣営も応援しています。

PS.真実の敵はこの人では?


以上

このnoteを、私が新人の頃の道標となってくれた、今は亡きおじさん連盟に捧げます。(けっこうツイート参考にしました)

#KuToo  #フェミニズム #フェミニスト
#男女平等

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