“必殺仕事人”
※本内容は、個人的な意見や推察が含まれております。あらかじめご了承ください。
2021年日本シリーズのヤクルト×オリックスの第6戦。
延長12回表に川端 慎吾選手が代打で決勝タイムリーを放ち、ヤクルトを20年ぶりの日本一へ導いたことは皆さんも記憶に新しいことだろう。
川端選手は2021年の代打成績で「82打席/30安打/打率.366」という驚異的な数字を残し「代打の神様」として君臨した。
過去には、元阪神タイガースの八木 裕、桧山 進次郎 など、代打で一振りにかけた名選手が数多くいる。
その中で、子供の私に強烈なインパクトを残した男がいる。
元ヤクルトスワローズ 杉浦 亨 だ。
1992年の日本シリーズの対ライオンズの初戦。3対3で迎えた12回裏。
1アウト満塁で迎えたチャンスに当時の野村 克也監督は、迷わず切り札の杉浦を送った。
ライオンズの投手はベテランの鹿取 義隆投手。
簡単に2ストライクを取られた杉浦は、手も足も出ないように見えた。
勝負の3球目。伊東 勤捕手は内角を構えたが、鹿取のストレートが甘く真ん中高めに入る。
杉浦の狙い澄ました一振りは、サヨナラを願うヤクルトファンが待つライトスタンドへ鮮やかに運んだ。
まさに“必殺仕事人”である。
ヤ7x-西3
代打サヨナラ満塁ホームラン
ヤクルトは初戦を劇的な結末で勝利した。
この年はライオンズの4-3で日本一を逃したものの、翌93年、杉浦は一度は決意した引退を撤回し、日本一に貢献する。
後に杉浦氏は92年の日本シリーズ初戦を以下のように語っている
古田 敦也、池山 隆寛、高津 臣吾、伊藤 智仁など、ヤクルトの黄金期を築き上げた名選手の中に、彼のように一振りにかけるベテランがいたことも、私がヤクルトスワローズの虜になった要因の一つである。
今日6月8日は杉浦 亨氏の70歳の誕生日だ。
古希のお祝いに“必殺仕事人”の応援歌を贈りたい。
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