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2024/07/09 日経新聞 朝刊 個人的厳選4トピックス

[1面] 半導体再興へ5兆円計画 
ソニーや三菱電機など8社
AI・脱炭素にらむ 国内設備投資けん引

日本企業が2029年までに5兆円規模の半導体投資を行い、パワー半導体や画像センサーなどを増産する。半導体産業が国内設備投資をけん引し、製造業の設備投資も増加している。主要な半導体メーカー8社が21~29年度までの投資計画を立てており、国内再興の足がかりとしてパワー半導体やセンサー、ロジック分野に投資を増やす。日本の半導体産業は過去に世界シェアで5割を占めていたが、韓国や台湾に抜かれシェアは10%以下に低下。政府は半導体を経済安保上の重要物資と位置付け、国内での生産能力強化を図っている。ラピダスは最先端の半導体生産を目指し、2兆円の投資を行う計画で、北海道に試作ラインを設置する予定。

賃上げ、パート・中小に波及
基本給5月2.5%増、31年ぶり伸び率 
「地方で浸透」日銀指摘

賃上げの動きが拡大しており、厚生労働省の毎月勤労統計によると、パートタイム労働者の給与が増加している。日銀が中小企業にも賃上げが波及していると報告し、人手不足に対処する企業が賃上げを実施している。具体的には、基本給が前年同月比2.5%増加し、パートタイム労働者の時給も4.0%増となっている。ビックカメラやヤオコーなどがパート時給を引き上げ、中小企業にも賃上げの動きが広がっている。日銀のさくらリポートでは賃上げの浸透が指摘され、連合も5%超えの賃上げ率を達成した。企業の業況感や設備投資意欲が確認され、賃金や消費の動向が焦点となっている。一方で厳しい収益環境下での賃上げや消費動向には変化があり、日銀は金融政策決定会合を控えて、経済・物価情勢を慎重に見極める構えだ。

米アレス、日本で投資へ 未公開株や不動産に
トップに三井住友銀元副頭取 
都内に拠点、年内開設

アレス・マネジメントが東京で拠点を開設し、日本市場に本格参入。国内投資家に商品提供だけでなく、未公開株や不動産への投資も開始。大手金融機関も未公開資産への注力増加。日本部門のトップには元SMBC副頭取が就任。アレスはプライベートクレジット分野で先駆者であり、運用資産は68兆円に達する。日本政府の資産運用立国の流れに乗り、アレスは日本での事業を拡大。未公開株投資が拡大すれば、小粒上場問題の緩和も期待される。これにより、日本市場での商機は大きいと判断し、アレスはアジア投資の中核を東京に置くことを決定。

日米株高、決算期待が支え
半導体や外需株、大幅増益見通し 
個人消費の鈍さ補う

日米の株価が上昇しており、株価の持続を左右するのは2024年4~6月期決算への期待。米国では景気減速感があり、日本では景気回復が鈍い状況。S&P500種株価指数は最高値を記録し、企業業績が株価上昇の主要要因。半導体やIT大手の業績が好調で株価に寄与する一方、消費関連は減速傾向。日本株も上昇基調で、円安の影響や業績改善期待が投資家の関心を集めている。企業決算や為替動向が今後の株価動向に影響を与える見込み。業績予想の上方修正やリビジョン・インデックスの動向に注目が集まるが、足元の株高は円安の影響が大きいため、今後の買い材料には注意が必要。


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