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少年

少年はいつも疲れてた。 少年には全てを自分のせいにする癖があった。 学校のテストの点数が伸びないのも、最近よく教科書がなくなることも、両親が別れたのも。 少年はとにかく全部自分のせいだと考えていた。 少年は何かを他人のせいにすることが楽なことも疲れることも知っていた。 こうする方が他人を好きでいられることも知っていた。 間接的に自分のことも好きでいられる気がしていた。 なのに、少年は少年が大嫌いだった。

    • 理想像

       日曜日の昼下り、窓から差し込む暖かい光を背中に浴びながら、僕は明里と秘密基地を作っていた。いつも体を動かす遊びばかりをしているのに、大人しく秘密基地作りなんて珍しいこともあるものだ。カッターを使うのはまだ危なっかしいから、切るのは僕が手伝うことにしたのだ。 「で、なんで急に秘密基地なの?」 「あたし好きな人ができたの。その人と住むお家が必要でしょ?」 何気ない問いに驚きの答えが飛び出してきた。なんでもない様子で答えた娘はまだ小学2年生で、先月7歳になったばかりだ。ついこの間

      • 通知

        頬を撫でる心地いい風が、薄い桃色の花びらをふわりと運んできた。バイト帰りの夜の空気はまだ少し冷たさが残るけれど、凍えるような冬は別として寒い方が自分の輪郭がくっきりする気がして落ち着く。流される花びらを目で追いながら歩いていると、尻ポケットに入れた携帯が震えるのを感じた。 「今日お義父さんが来た。」 故郷の母から届いた数件の通知の1番最初はその一言。それだけ見ればもう十分だった。残りはどうせ愚痴に決まってる。案の定、スクロールしてみたところで目に入るのは血の繋がらない親戚を罵