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昔からなぜか「水色」が好きで、水色が好きという理由だけで小学校時代は西武ライオンズのファンになりました。(辻・平野・秋山・清原・デストラーデ…など黄金期は強かった〜)水色が好きな人の特徴を検索してみると、自由奔放でマイペース、いつも自然体でいる人が多いそうです。また感情的になることがあまりなく、物静かで知的であると…すみません(汗)

さて、そもそも色とはなんだろう…?「色」を辞典で引いてみると、
① 目に見える物一般がその特徴として持っていて、我々が明るいところで見た時すぐ
美醜・明暗・快不快を感じ取るもの
② 顔色
③ 絵の具・化粧などそのものの外貌を飾り、整えるもの
④ 相手に心惹かれる感情や肉体的な関係に対する欲望その他情事一般を指す
⑤ 外から見てすぐ分かる程度に顕著な、そのものの現在の内的状態
とあります。もともと色という漢字は男性と女性が重なっている姿の造形文字から派生していて、「色っぽい」や「色気」など日常でもよく使われますので、④はなんとなく分かるような気がしますね(笑)
④についての話で書いても面白いかもしれませんが、今回は「③外貌を飾り、整えるもの」つまり色とは商品を飾り、整えるものということに注視したいと思います。

色は基本となる光(大陽光・白熱灯など)があってはじめて認識ができるようになります。ですので物質にもともと色がついているわけではなく、その光の波長や反射・吸収などによって決定づけられるようです。
例えば赤いリンゴは太陽光のうち青緑系の波長の色の光を吸収し、それ以外の色の光を反射します。その反射した光が私たちの目には赤く見えるのだそうです。(深いな〜)
ですので赤いりんごに吸収してしまう色(青緑系)だけの光を当てると反射する光がないので、リンゴは黒く見えるということだそうです。真っ暗な夜になれば光の反射がないので、全て黒く見えるということなのでしょう…なんか不思議な感じですね。

さて、先日「日本の伝統色」という本を購入しました。
この本には代表的な日本古来の伝統色250色が載っていますが、細かく調べれば1,000色くらいありそうで、伝統色も大豆の品種並みの種類があります。日本の伝統色の名前(歴史?)も私は好きで、特に目を引いたのが「浅葱色(あさぎいろ)」。
有名なところでは新撰組のダンダラ模様の羽織の色がこの浅葱色と言われています。
さらに気になったのは「一斤染(いっこんぞめ)」で淡いピンクのような色です。当時紅花の濃い染色は高価で、一般の人々には着用が禁じられている「※禁色(きんじき)」となっていました。ただ紅花を1斤(600g)だけ使ったこの一斤染だけは許されたようです。
(※禁色で有名なのは、聖徳太子が定めた冠位十二階などで知られるように、官職によって着衣の色を制定し、それ以外の人はその色の着衣を絶対に着てはいけないというもの。天皇以外が絶対に着てはいけない色もあります。色にも歴史や物語があって楽しいですね)

また「濡烏(ぬれがらす)」という言葉があります。伝統色で言えば烏羽色(からすばいろ)、濡羽色(ぬればいろ)などと言われますが、日本人女性の髪の色彩を形容する言葉ですが、あやしい色気を感じますね(笑)
先にも述べたように色は光の干渉が起こり、本来と違う色に見える事があります。
良く言われるのがシャボン玉。シャボン玉には色は付いていませんが、光の加減でいろんな色の表情を見せてくれますね。あれは光の干渉による構造色というものです。
「濡烏」もただの黒色ではなく、青や緑などが混ざりただの黒色よりももっと深い艶やかな黒色になります。色の世界…ハマりそうです(笑)

豆腐・納豆・味噌・醤油なども日本の伝統色?(食)。(ようやく本題です…)
「日本の伝統色」を商品デザインに使ってみると面白いのではないかと思います。
和菓子の世界ではこの伝統色を意識して商品デザインされているなというものをよく見ますが、個人的にホッとする色ですし、見てるだけで本当に癒されます。
例えば秘伝豆なら淡萌黄(うすもえぎ)、紅大豆なら猩々緋(しょうじょうひ)、黄大豆だったら淡黄(うすき)とかかな…???。こんなイメージで伝統色をデザインに盛り込んでいくとキレイにまとまるような気がします。
実は弊社の納豆パッケージも何気に伝統色を使ってデザインしています。色のついている部分が少ないので分かりにくいですが…(汗)

またパッケージを考える際、カラーマーケティングという言葉があるように、売れる色、または売りやすい色があります。
一般的に購買を促しやすいと言われているのが「赤」を中心とした黄色や橙などの暖色系は興奮して思わぬものまで買ってしまうと言われています。だまって赤を使っていれば売り上げが20%上がるというのがカラーマーケティングの世界ではあるようです。
ただ高価格帯の商品を作る際は、商品の信用性なども大事になってきますので、赤や黄色は見方を変えれば上品な感じにはなりにくいのでおすすめではありません。安心して購入できる色は逆に青や緑などを使うと良いと思います。清潔感を出したいなら白、清涼感を出したいなら青、若い女性ならピンク、高級品なら黒や上品な紫など、販売したいターゲットに合わせて色を考えてみてください。

食品はパッケージで目を留めて、手に取ってもらうまでが第一段階の勝負で、味わうのはその後です。ここの段階で予選落ちすれば、味の勝負の食卓まで上ることはできません。
美味しければ売れるという時代はとうの昔に過ぎ去っていきました。これから販売戦略を立てる上で、まずはパッケージデザインやネーミングなどをしっかり検証してみる必要があると思います。(プロにお願いするのも一考かと)
色と食。これらを融合させて素敵な商品デザインを検討してみてくださいね。

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