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食品表示

これまでの食品表示は食品衛生法・JAS法・健康増進法などの3法によって複雑でわかりにくいものでした。この3法をわかりやすくまとめて一元化したものが新しい「食品表示法」です。
2015年4月より施行された新食品表示法は5年の猶予期間を経て今年の2020年4月に完全移行となります。間も無くですね!
大枠では製造所固有記号のルールが変わる事、添加物やアレルギーの表示ルール変更や栄養成分表示の義務化などでしょうか。
栄養成分は文部科学省で出している日本食品標準成分表(七訂)から引っ張ってくる方法もありますが、様々な商品の平均値で皆様が作っている商品とかなり数値の誤差が出てきますのであまりおすすめはできません。
こだわりの商品であればなおさら独自で検査機関にて検査してもらうのが正確な数値で良いかと思います。私どもの納豆も【無添加食品販売協同組合】さんに依頼して全商品の分析をしました。1検体13,000円でしたが他の分析会社もおよそ10,000円〜20,000円程度かと思います。ただ検体が多いと懐にもかなり響いてきますので大変ですよね(汗)
続いてHACCPについて。
ご周知のとおり2018年の6月に衆議院にて可決した改正食品衛生法により、今年の6月法律が施行され1年間の猶予期間を経て2021年6月から完全にHACCPが義務化となります。みなさん準備は万全でしょうか?HACCPは基準A(HACCPに基づく衛生管理)と基準B(HACCPの考え方を取り入れた衛生管理)があり、大規模事業者はA、小規模事業者はBとある程度分けられると思います。中小企業ではなかなか衛生管理に人手や時間をかけられないと思うので、HACCPの考え方を取り入れて独自に管理してOKということです。具体的には業界ごとにたたき台のWEBページがあるので、こちら一般社団法人食品産業センターを参考に自社独自で「やること」「やらないこと」と言った具合にアレンジしていくと良いかと思います。
このHACCP義務化に従わないで問題が発生した場合、結果として食品衛生法違反となり、その場合の罰則は3年以下の懲役または300万以下の罰金に処せられる可能性があるようです。ただし、そこまでハードな事は無く、最初は指導が入り、それでも取り組む気がない場合や悪質な場合に何らかの処罰の対象になる可能性があるのではないかと思います。
ただ厳しい処罰がないにしろ、HACCPについて取り組みをしていなければ、販売先や消費者から選ばれにくくなる可能性が出てくるのが怖いですよね。
食品製造における状況が年々厳しくなってきているように思います。知人の菓子メーカーの社長も「今は菓子製造業じゃなく品質管理業だ!」というくらい厳しい品質管理が求められているようです。時代が時代なので求められることが多く大変だと思いますが、頑張って乗り切っていきましょう。

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