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大豆農産物検査

こんにちは、大豆カンパニー本木じゅんです。6月になりだいぶ暖かく気持ちが良いのですが、大豆問屋としては5月から低温倉庫の冷房代がかさむ時期ですので、懐は寒くなります(笑) さて、今回は農産物検査についてですが、大豆の袋に1等・2等・3等・合格(特定加工用)という検査規格が記載されているかと思いますが、これはどのようにして決められているかみなさまご存知でしょうか?ここは是非ともお客様には知ってていただきたく思っていますので、簡潔にまとめていきたいと思います。
 大豆に限らずほとんどの農産物(穀物・野菜・果物など)に一定の検査規格がありますが、元々検査規格は農産物を「流通」する上で便利になるように決められたものです。例えばユーザーが農産物を発注する際に、もし規格が無いと品質(大きさ・外観品質・選別状態など)が全くわからないまま購入する事になります。これはユーザーにとって非常にハイリスクですよね。そこをある程度一定の規格を作る事で、ユーザーは安心して農産物を購入することができます。これが検査規格を作った背景です。(粒の大きさ・品質・水分量などわからないまま品種名のみで大豆を購入するのは恐いですよね?)では大豆についてはどのように検査規格が作られているでしょうか簡単にみてみましょう!
【重量】正味重量が30kg以上ないものはすぐに検査からはじかれます。袋詰めした後に乾燥により重量が目減りすることがあるので、皆掛重量(袋も入れた重さ)で30.6kgになるように指導されています。
【水分】大豆の検査規格上水分は15%未満になっていないと検査対象となりません。水分が高いとカビなどによる品質劣化があるからです。(ただし味を考えると水分はあまり低くない方が良いと思いますし、乾燥方法も実は重要です…小声)
【粒度】粒度はそれぞれの大きさの目の丸目ふるいをもって分け、ふるいの上に残る粒の全量に対する重量比です。大粒大豆7.9mm、中粒大豆7.3mm、小粒大豆5.5mm、極小粒大豆4.9mmとなります。 ※大粒大豆の中でも特別大きいものは別規格で「つるの子」「光黒」「ミヤギシロメ」「オオツル」は8.5mm。「タマフクラ」は9.1mmが大粒となります。
【整粒】整粒が1等は85%以上・2等80%以上・3等70%以上・合格65%以上。 ※整粒とは被害粒・著しい被害粒・未熟粒・異種穀粒・異物ではないもの。
【形質】その他一般的な標準品としての写真が各等級ごとにありますので、その写真も加味して等級を検討していく事になります。
【被害粒】しわ・裂皮・虫害・病害・汚粒などの割合も見ていきます。こちらの割合も等級の検討材料になります。
以上大豆の検査規格について話しましたが、いかがでしたでしょうか? 当社では、大豆検査員の資格を私と部長の本木宗一郎が取得しておりますので、疑問や質問がございましたら何でもお答えいたします。お気軽にお問い合わせください。
ただ私の個人的な見解ですが、味と等級は必ずしもリンクしないと思っています。いわゆる「見た目」が検査対象になりますので、等級よりは品種!そして調整の仕方の方が重要と考えています。 共に良い品種選びしていきましょう♪