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世界の納豆

今回は国民食「納豆」についてです。 

皆さんは納豆好きですか? 納豆は私共でも製造しておりますが、国民に深く浸透している伝統食の一つですよね。日本では「納豆」と言えば「糸引き納豆」の事を思い浮かべると思いますが、他に「納豆汁」・「塩辛納豆」や「浜納豆」「大徳寺納豆」のように乾燥したものもあり一口に納豆と言っても様々あります。

面白いところでは岩手県西和賀町の「雪納豆」。(これは糸引き納豆になるのかな) なぜ雪室で作っているのかは謎ですが、雪深く寒い地域なので雪を掘って作った雪室がもしかしたら一番暖かいのかもしれませんね。
次に納豆の起源ですが諸説あり、「秋田」「茨城」「熊本」が有力な説として上がっています。私の中では「秋田説」が一番有力な説かなと思ったりしています。(東北ひいきかもしれませんが…) 「秋田説」は源義家が後三年の合戦の際に、煮た豆を藁に入れていたら納豆になっていたという説です。秋田に納豆発祥の地の石碑があるくらいなので、東北ではこの説が一番有名なのでしょう。
 さらに「茨城説」も「熊本説」もかなり有力な説だと思います。どちらの説にも源義家が出てくるので、もう納豆と源義家は切っても切れない赤い糸ならぬ、納豆の白糸で結ばれた関係なんだなと思います。(真相はいかに…) さらに時代が進み、納豆が一般的に食べられるようになったのは江戸時代頃からと言われているようで、納豆を美味しく食べるための醤油の製造が始まったからとも言われています。朝食はご飯、納豆、味噌汁、お新香…。最高の食事ですね!この頃の納豆は1束66円・お豆腐は現在の4倍大きかったようですが1丁825円と聞きました。良い値段です。 話は戻り、続いては世界の納豆を見てみましょう! アジアの納豆大三角形はインドネシア「テンペ」、ヒマラヤの「キネマ」、日本の「納豆」です。テンペは日本でも少しづつ市民権を得てきているように思います。
 タイには「トナオ」という納豆に近いものがあり、せんべえ状の物が市場でたくさん売られているようです。日本のようにご飯の上にガバッとというよりは、スープに入れたり、カレーに入れたりするのが一般的だそうです。
 こちらは「藁」ではなく、シダやチークの葉で発酵させるのだとか。 ネパールでは一部の納豆民族がこよなく愛する発酵乾燥野菜「グンドウルック」と納豆の和え物が人気です。ミャンマーでも納豆民族は「古納豆」「納豆汁」をこよなく愛するといいます。
 そしてお隣韓国では「チョングッチャン」という納豆チゲのようなものもあり、韓国のソウルフードのようです。ただ日本の納豆よりももっと臭いが強いので、日本人観光客でも納豆は食べれるけど「チョングッチャン」は無理!という人もいるようです。韓国の人は逆に納豆は美味しいけど「チョングッチャン」はもっと美味しいという人が多いそう。面白いですね! その他アジアでは食べ方も生で食べたり、塩・唐辛子・生姜・パクチー・ネギ、漬物と合えて食べるところもあるようです。美味しそうですよね! このように世界でも納豆に似たようなものはずいぶん食べられています。工夫すればアジアを商圏に捉えた商品なども考えられるように思います。
 現在世界の人口76億人。2030年予想は86億人、2050年予想98億人です。
 このような人口増加、世界を襲う干ばつなどの気候変動、穀物価格の上昇、アフリカの食糧強奪テロなど、食糧が不足してくると起こる問題は山のようにあります。そうならないためにもやはり「大豆!」なのではないかと思っています。大豆製品が世界を救う日が刻々と近づいてきているかもしれませんね(^^)