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大豆的旅行記#1北海道編#1-7 札幌の夜は長い③

楽しい時間もいつかは終わる。

幸せな2人を眺め、美味しいものを食べ、楽しい時間を過ごす。

結婚式が終わると、ふたたび札幌の街へと戻らねばならない。元の送迎バスに乗ろうとしていたところ、1人に声をかけられる。大学時代めちゃくちゃ仲良くしていて、むしろ同期なんかじゃないかと思っていた後輩だ。少し距離が離れた最近ではほとんど連絡をとっておらず、正直何をしているかもあまり知らない。

後輩は昔と変わらず声をかけてくれた。ダイズさんたち札幌泊まるんすか。一緒に泊まっていいっすか。びっくりはした。当日合流する予定で、次の日も休みをとってあるらしい。あまりにも可愛い。

道民の彼の車に乗り、札幌へと黒スーツ4人組の男が向かう。大学時代よろしく、タバコなんて咥えてみたりして当時を思い出す。

一個下の彼はすでに結婚を済ませているらしい。左手くすり指にはリングが輝いている。奥様との写真を見せてもらうと、2人の笑顔が眩しい、とてもお似合いな2人なのだろう。先輩と仲良くするのが得意だった彼らしく姉さん女房らしく、いっぱい甘えているらしい。羨ましい。

大学時代に比べて社会人になると!出会いが減るのは共通らしく、最近結婚している周りの人たちは、学生時代から付き合っているか、アプリでマッチングした後に結婚式まで漕ぎ着けているらしい。

約1時間半車の中でみんなの状況を話す、その時は大学生時代のような感じで気軽に話していたが、今思えば自分を除く3人は既婚、プロポーズ前、プロポーズ前だったなあと思う。なんかこんな状況になると急に焦ってしまうが。何に焦っているかもわからない。

結婚相手すらいないし、したいと思えるほど人生に余裕がないかもしれないとも思う。

1時間半のドライブを終え宿へと戻る。
本日夜の予定までは約1時間半。着替えをしたり顔を洗ったりしてゆったりと過ごす。結婚式の感想を各々話し合い、自分の結婚式の妄想などを語る。

今夜のお食事は海鮮メインの大衆居酒屋。昨晩、ジンギスカンで存分に肉を食らったので今回は地場の酒飲みに馴染んでいきたい。

居酒屋に入りとりあえずサッポロクラシック、刺盛り、ザンギ、ホタルイカの沖漬け...etc食べたいものを頼みまくる。

あっという間にテーブルが埋まってゆく。刺身には脂がコッテリと乗っているが、全然重くない感じ、ザンギもなまら美味い。出てくるもの出てくるものが全て美味しい。それをサッポロクラシックが全て受け入れて胃の中へと流し込んでいく。ナイアガラの流量で吸い込まれてゆく。

既婚の後輩はまだ先輩遊べていいっすねぇとけしかけてくる。全然遊べていないのである。しかし、たしかに今のうちしかいろんな人と関わる時間はないのかも知れないし、結婚していく友達に気軽に声をかけることもできなくなっていく。今のうちにいっぱい遊んでもらおうと誓う。


今の自分は結構1人遊びが得意で、居酒屋とかでそのよ限りの会話を楽しむのもできる方である。ただそなら夜限りの楽しみと、継続的な友人関係はまた別物である。

少し1人を堪能する時間はもう終わりだ。積極的に関わっていきたい。

北海道を存分に楽しみ店を出る。

締めに札幌名物スープカレーを食べにいく。

これもあまりに美味しすぎて、もう食べきれないと諦めた友人の分も食べ2杯のカレーを平らげる。


そこからまたセコマでお酒を買い足しおつまみを買い、宿へと練り歩く。

宿に変えた後はシャワーを浴びて着替えて準備万端。サークルの合宿のように一つのテーブルを囲み昔話に勤しむ。当時とあの事件の真相は。〇〇と〇〇の関係は。今だからこそ明らかになることもあり、とてもとてもチルを感じる。

正直自分のターンになった時、当時の恋愛話はいまだに恥ずかしくて、大人になれない自分をさらに恥じてしまう。

次回会った時には笑って話せるくらい立派な大人になっておきたい。


そんなこんなで書けない話も多く語りつつ深夜3時、それぞれがベッドへと戻りいつのまにか次の日を迎える。


次回 お別れは突然に。