お店探しはグルメ目線だけじゃない。DENGEN CAFEは「目的別にお店を探せる」サービスを目指します。
私が代表を務める電源カフェ株式会社のサービス「DENGEN CAFE」は、最初はほぼ「自分がほしいから」という理由で作ったものです。
が、長く運営し、ユーザーも増えていく中で、もっとできることがあるんじゃないかというモヤモヤを抱えるようになりました。
このモヤモヤについて色んな人と話し、考える中で気づいたこと、それは「DENGEN CAFEは、目的を持ってカフェやレストランにいく人に最適なお店を提案するものになれる」ということでした。
「充電できるカフェを探せます」という電源カフェのそもそものコンセプトはあくまで発端であって、充電以外にも様々な目的に応えられるものになりたい。
例えば喫煙可か禁煙か、Wi-Fiはあるのか、商談に向いているのか、クレジットカードやPayPayは使えるのか、さらに「今、電源がある席は空いているのか?」など、目的を達成してもらうためデータを集めていけるのではないか。そう思いました。
グルメ視点からではなく、お店に行く目的からお店を探せる。既存のお店探し系サービスとは少し違う視点です。
カフェに行くときの目的というのは色々あるんじゃないか
充電できるカフェの紹介から始まったものの、パケットを節約するためにWi-Fiも使いたいなと思ったり、人と書類やPCを一緒に見て話す時は狭いテーブルだと近すぎてドキドキするなと思ったり、、、その都度Wi-Fiの有無やテーブルの広さ、椅子の高さなどの表示項目を増やし、データ化していきました。
加えて、ユーザーさんからも「車移動が多いので駐車場があるかどうか記載してほしい」「トイレは綺麗なのか知りたい」などの声もあって、それも項目として追加。
それらは、ネット上に存在している情報もありましたが、ないものも沢山ありました。「細かいけど人によってはかなり必要な情報」を集めていった結果、どこにもない独特なデータベースになっていったのです。
「なるほど、人によって知りたい情報はオンライン上に存在しているものだけではないのか」
「充電できるかどうかだけでもなく、美味しいものを知りたいというわけでもない」
「ではこの際だから、アナログの情報を全て整頓してみようかな」
「それらのうち、自分の好みのものだけで条件検索すれば自分に合ったお店が見つかるはず」
という思考になっていきました。
従来のお店探しの常識である「おいしいもの食べたいな」以外の目的を人はお店に対して持っていることがわかりました。
世間はダイバーシティだし
一方世間はダイバーシティ、つまり多様性だよねという風潮があって、仕事でいうと今まではオフィスでスーツ着て定刻まで働くというスタイルだったのが、Tシャツ着てスタバやタリーズで企画書書いたりMTGするっていうのが「全然アリ」な時代になってきていました。
政府が掲げている自分が好きな言葉で、「Society5.0」というのがあります。これは2016年から始まっている時代の転換について述べています。
要するに、テクノロジーがすごいことになってきたから生活に取り入れて、超スマートな社会にして社会課題をサクサク解決していこう、というのがそもそもの趣旨ですが、自分は少し曲解して「テクノロジーの発展によって便利なものや情報がたくさん揃ってきたから、あなたはこれらを使ってどんなことをしたいですか?」という問いかけとして解釈しています。要するに好きなことしようよというメッセージでもあるのかなと。
色々好きなことをする人が増えるのであれば、カフェやお店などの場所について求める設備や環境も色々あるだろうと。というか、そもそも元々いろんな要望を持っていて、それに合う店を見つけたいはず。じゃあそのための情報を可視化したいなと思いました。
電源カフェのプロダクトコンセプトとも通じるものがあるし、色々したい人が必要な情報を集めちゃおうと考えました。
色々な目的を果たすための条件ってどんなものがあるのか
例えば、MTGするなら広めのテーブルで、席の間のスペースがある程度あって静かすぎないとか、PCで資料作成するならカウンター席でもいいけど椅子が固すぎず背もたれがあって、できればトイレが店内にあるとか(荷物を置き去りにしてお店の外にでるのは勇気いる)。
となると、テーブルの広さやトイレが店内にあるのか店外にあるのかなどの情報を整理する必要がある。
そしてそれらはオンライン上をクローリングするだけでは集めきれない。目で見て体験しないと分からないことが沢山ある。なのでたくさんの人の協力が必要でした。
幸い電源カフェは、運営初期の段階で「自分だけでは電源カフェ見つけきれないのでみなさん見つけたら教えてね!それで全国にピンを沢山たてていこう」というある種のゲーム感覚でデータを蓄積してきた経緯があります。
これをさらに情報提供(リーク)しやすくして協力者を増やしていけばいい。
さらに人力だけだと限界があるので、これからはテクノロジーによって効率的に集めたいとも思っています。
膨大なデータになっちゃうけど、きっといいことが起こるはず
そういう粒度の小さいアナログ情報やリアルデータを集めていくと、僕らが日常で生活している世界の情報がどんどん可視化されて整頓されていくことになる。
トイレが店内にあるのか、ないのか気になる人は、それを検索条件の1つにして探せれば、自分がもとめるお店にたどり着ける可能性が高まる。
そういう「人の好み」がわかるデータが積みあがっていくと、お店としては「こういう好みを持つお客さんには、こういう環境を作ればファンになってくれやすいかな」などもわかってきたりする。
自治体や企業の視点からは、ユーザーの興味関心がよりクリアに可視化されるので、特定のエリアや属性を持つ人たちに対して、より望ましい提案ができるようになる。
そしてこの現象は日本国内に留まらない。なぜなら言語や人種、文化や景気が変わったとしても人は外に出ることをやめないから。
IT、テクノロジーが著しく発展し、僕らの日常生活はより快適になってきていますが、実際に僕らが生きているのはアナログの世界です。
この身近にある情報をデジタルと融合させて、いつもいる場所を可視化して便利にしていく。
もちろんハンパない情報量になってしまうけど、それを集めて、整頓して、ちゃんと使えるようにする。これが技術的には可能になっているのが今だと思います。
DENGEN CAFEがそういう役割を担って生み出す結果は、世の中にとって、とてもいいものになる!と確信してこれからも色々取り組んでいきます!
iOS:https://apps.apple.com/jp/app/電源カフェ/id782308388
Android:リリース予定