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ここでしか出会えない一点物を。鎌倉に誕生した花嫁和装のセレクトショップ『ごふく』オープンの裏側

こんにちは。Daiyuの山中です。

先日、1月6日にDaiyuは日本全国の花嫁さんならどなたでもお越しいただける花嫁和装セレクトショップ『ごふく』をオープンしました!

— concept —
美しいから着るのではない。
美しくなる為に纏う。
そんな一着に出会う場所。

Daiyuの自社会場『萬屋本店』が立ち上がって7年目。今では萬屋本店のInstagramで発信をしている和装コーディネートを全国の花嫁さんが参考にされていたり、実際に「萬屋本店の衣装をレンタルしたい!」といったお問い合わせを多数いただくようになりました。

このような反響がきっかけとなり、萬屋本店の衣装を担っている「株式会社渕上ファインズ」さんとのプロジェクトが始動。

鎌倉駅徒歩5分の若宮大路通り沿いに、花嫁和装のセレクトショップ『ごふく』を展開できることになりました。ここでご提供する和装は、私たちの自社会場である萬屋本店で結婚式を挙げる新婦様でなくても、レンタルいただくことが可能です。

「再生」「継承」「誕生」をコンセプトに、日本全国から集めた花嫁和装をここだけにしかないスタイリングでご提案いたします。

再生――『ごふく』でしか取り扱えない着物を活かす。和装トータルコーディネート

『ごふく』では、陽の目を浴びなくなってしまった着物を全国から集め、もう一度命を吹き込みます。

今回『ごふく』を一緒に立ち上げた渕上ファインズさんは、もともと1895年に呉服店として創業し、日本独自の伝統技術で仕立てられた着物や一点物を先代から受け継いで所有していました。

しかし、時代の移り変わりと共に花嫁衣裳のメインはドレスへと移行していき、その流れで、貴重な着物たちが店舗の奥で眠ったままの状態に。

さらに、着物の作り手が減ることで、着物の知識を伝える人も少なくなりました。着物がいくら良いものでも、伝え手がいなければその価値は伝わりません。

そんな着物たちを蘇らせたのが、Daiyu代表・デザイナーの宮腰による「スタイリング提案」です。

着物自体をそのまま活かし、主役を引き立てるスタイリングをする代表・デザイナーの宮腰

着物単体だけを見ると現代に合わなかったり、どう着こなせばいいのか分からないものも、帯や小物、飾り襟の組み合わせでトータルコーディネートをすることで、見せ方を変えます。

色合わせの基本などは意識しながらも、「普通、この組み合わせはしないよね?」というスタイルも試してみるのが宮腰。まるでライブパフォーマンスで作品をつくっていくようにコーディネートしていきます。

それは、現代のインクジェット方式の大量生産された着物には出せない、一点物の美しさ・迫力・佇まいをそのまま活かしながらも、「和装はこうしなきゃいけない」という従来の慣習に捉われないスタイルです。

そうして作り上げる着物と小物のスタイリングを全てトータルコーディネートした状態でお客様にお届けします。

今はもうなかなか見ることのない年代物の柄・色合い。
そんな「ここでしか扱えない一点物」の魅力を最大限引き出します。
可憐な赤の引き振袖の差し色に入れたのは、青の帯揚げ。晴れの日に合うよう、全体の品の良さは大切にしながら、遊び心やインパクトを持たせるのが宮腰流のスタイリング。
着こなすのが難しい鮮やかな緑色の引き振袖は、柔らかく淡い色の色打掛を合わせることで調和。上品な紫が全体を格上げします。

継承そして誕生――日本の伝統技法により仕立てられた匠の一着

『ごふく』のために特別にオーダーした着物も登場します。萬屋本店でも人気の衣装を手掛けている「藤娘きぬたや」さんに、新しい一着をお願いしました。

75年続くきぬたやさんの中でも婚礼の取引は初めてだそう。40年、作家さんとして活躍されている匠から「宮腰さんが選ぶ生地、色味、裏地、模様が斬新で新鮮でした。楽しかったです」というお言葉をいただきました。

古来より"呉服"とは絹織物の総称でした。絹は、天然繊維のため非常に繊細なもの。化学繊維のような耐久性は持ちません。

しかしながら、軽さ・肌触りの良さ、絹ならではの艶やかさ、肌になじむ質感は、世界中の人を虜にし、日本の発展を支え一時代を築いてきました。

今回、日本の伝統技法である疋田絞り友禅染の匠によって作られた伝統技法を用い、気が遠くなる程の手間をかけ、『ごふく』のための匠の一着ができあがりました。

日本でも数少ない職人さんしか手掛けることのできない、とても希少な疋田絞り

こちらが完全オリジナルの、鹿の子絞りの黒の色打掛です。

絞り以外の柄や装飾を省いたモダンなデザインには、家内安全と子孫繁栄の意味を持つ「鹿の子絞り」を身に纏い、まっさらな気持ちで嫁いでいく花嫁様の気持ちと、幸せを願う作り手の気持ちが込められています
また、非常に軽いのも特徴の一つです。ぜひ店頭にてご覧ください。

本物の価値ある着物を、洗練されたスタイリングで届けたい

Daiyuでは流行りやトレンドに合わせて次々と目新しいものを生み出すことより、萬屋本店という場所をはじめ、古くからある価値のあるモノが、現代に息を吹き返すようなリブランディングを得意としています。

「萬屋本店」の和装スタイリングもその一つ。

スタイリングのポイントは遊び心をベースに、とにかく飾りすぎないこと。主役を決めたら、そこから余計なものを引き、脇役として主役をどう引き立たせるかといった考え方で、「洗練されたバランス」を生み出しています。

萬屋本店の立ち上げ当初は、ただただ「素敵な和装を花嫁さんにお届けしたい」という一心で、知恵を絞って取り組んだことでしたが、それは結果として「和装って何だか古臭い」という概念を覆し、「洗練された、現代の花嫁にも支持される和装」へと和婚自体のイメージを変えることにも繋がりました。

渕上ファインズさんの本物の着物のラインナップ×Daiyuのスタイリングで、全国の花嫁様のお役に立てたら嬉しいです。

着物のスタイリングは『ごふく』の公式Instagramにて紹介していますので、ぜひご覧ください。

皆様のご来店を心よりお待ちしております!

◆ごふくinformation◆
住所:神奈川県鎌倉市雪ノ下1-9-22 三河屋ビル1F
最寄り駅:「鎌倉駅」より徒歩5分
営業時間:11:00-16:00
定休日:火・水曜日
詳しくは下記、InstagramアカウントのDMにてお問い合わせください。
『ごふく』Instagramはこちら