厄介な古参のファン
「あいつは何も知らない」
「あいつはにわかだ」
スポーツに興味を持った入り口で、こういうことを言われることがあります。言うのは古参のファンです。いやスポーツだけでなくても、何かを好きになりかけて中に入っていこうとすると、こう言われることは多いのではないでしょうか。
よほど思いが強い人でなければ、こういう事を言われ続けると次第に興味を失います。正確には好きなんだけど、こういう人たちと付き合うストレスを乗り越えるほどには好きじゃないという感じでしょうか。
このような古参のファンはこう考えています。
「純粋に好きでなければならないし、純粋に好きな人ほどえらい」
「楽しみ方には決まりがありそれを逸脱してはならない」
「きちんと歴史を踏まえなければならない」
少しぐらいは好きでも、そこまでしなくてもいいやと多くの人は思うので、ファンは増えない。そしてそのスポーツは衰退します。
厄介な古参のファンはこれまでに時間と労力を費やしています。耕した自分の畑を新規ファンがまるでタダ乗りするかのようにしているのが気にいりません。
誰も知らなかったあの時代から支えていた自分達と、新しく来た人たちが同じだということが気に入りません。ルールとしきたりは参入障壁となり、同質性が高めまります。
ファンの思いは純粋であることが多いです。だからこそ理屈ではなくなっていて、無償の行為だからこそ揺るぎがありません。厄介な古参のファンがいます。そして今日も良かれと思って行動することが、ファンの拡大を阻んでいます。
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