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「私が変わるべき」か、それとも「そのままの私」でいいのか

長文ファンの皆様おはようございます。

教育も、コーチングも、カウンセリングも、ケアも、励ましも、すべてコミュニケーションの中に内包されており、通常はこれらの境目がありません。

この中でとくに「教育」と「ケア」の境目が興味深いと思っています。「人を変える」と「人を癒す」であり「自分を変えて欲しいか」「自分を肯定して欲しいか」の境目です。

自己啓発本も「あなたを変える方法」と「そのままのあなたを肯定する方法」の二種類に大別されます。

自分を変えるのは辛いことです。自分の姿を直視しなければいけないからです。ですが、これに耐えられないと自分を変えることができません。

生きていく上で癒しは必要です。日々傷つくことも多く、長く生きれば傷を抱えていますからそれを否定せず肯定して癒して欲しい時もあります。

人を変えるアプローチの陥る先はパワハラ的な世界で、人を癒すアプローチの陥る先はカルトや陰謀論です。

なぜならばこれらは自責論と他責論につながりやすいからです。

「悪いのはあなた」「あなたが変わらなければ」

「悪いのは向こう」「あなたはそのままでいい」

の違いです。心の傷を抱えた人は癒しを求め、他責論でかわそうとするために、敵を外部に想定してしまいます。悪いのはあなたじゃない、です。

一方、過度に自分以外は変えられないアプローチで押し通す人は、心の柔らかさを想定せず、ひたすら硬く強く一方的なアプローチを行ってしまいます。

その人を変える努力をやめ、肯定して癒すというモードチェンジが行われることもありますがそれは諦めの瞬間でもあります。教育は変わる可能性がある人にしか行われません。特にビジネスの世界では変えるより癒した方が長くお金を払ってもらえます。

人は癒されなければ生きていけず、変われなければ同じことを繰り返します。教育と癒しの間で揺蕩うコミュニケーションはいつも興味深いです。

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