外転神経麻痺 -右眼球の外転神経麻痺にかかり治るまでの記録-

外転神経麻痺という病気になったので、治るまでの記録を心情なども一緒に書いてここに残します。有料にしたのは実際の病院名や恥ずかしいところや情けないところも書いてるので、同じ病気になった人や治療の参考に医者など、必要な人だけが読めばいいだろうという事で有料にしました。



2021年5月19日 車に乗ってるとなんだか焦点が合いにくいというか、なんとも言えない感じになる。視線を変えると一瞬だけぼやけるがすぐに見える。ただの疲れ目かな、と放置。


2021年5月20日  朝起きると物が二重に見える。乱視とは違う。それぞれの目では明確に物が見えるが、両目だと画像が二枚重なっててまともに歩けない。階段を下りる時にも両目だと手すりにつかまり手探りで降りなきゃいけないほど。ネットで「複視」などのキーワードで探すと色々出てくるんだけど、イマイチわからない。車に乗ってみようとしたがとても無理。片目だとちゃんと見えるけど遠近感がないので車幅が分からずミラーがこするかどうかも判断できず危険だし、右目をつむったままだと視界も半分で右側の安全確認がこわい。遠近感がないとここまで車幅感覚が狂うのか。まあ慣れればいけるのかもしれないが、やめておいた。とりあえず近所の眼科に行くがすでに午後になっていて木曜の午後は休みだという。ふざけやがって。しかたなく明日にしようとその日は家に歩いて帰る。まっすぐな道を歩いているのに映像的には左右にわかれてるから正面がどこか分からず混乱する。車道を走る車がこっちに突っ込んでくるようにも見えたりして、両目ではとても怖くて歩けない。どうしても日の大半を片目をつむって過ごす。不安でしかたない。

2021年5月21日  午前中から昨日行った眼科に行く。視力検査などをしてから問診。眼球に異常は無く神経の問題であろうという話。病名は「がいてんしんけいまひ」という。神経に関してはここでは何もできない。きちんと検査するなら大きな病院に行きなさいという。がいてんしんけいまひってどう書くの?って聞いたら小さな紙きれに「外転神経麻痺」と書いてくれた。ああ、眼球を外側に引っ張る筋肉を動かす神経なんだ、とわかる。なるほど、確かに左を見るとダブりが少なく右を見ると像の距離が開く。右目が真ん中から左には動くが右側には動かない状態。でも左目はちゃんと右を見た時に右を向いてるので映像がずれるのだ。昨日まで悪いのは左目だと思ってたので驚いた。鏡で左目を使い左目を見ながら顔を右に動かすと、眼球が左に動き左目外側の白目は無くなり眼球は外側まで回ってるのがわかる。でも右目を使い右目を見ながら顔を左に向け眼球を右に動かそうとしても白目がギリギリ残っててそれ以上右に回らない。

とにかく診察料2000円ほど払って撤退。

ネットで外転神経麻痺を調べる。咽頭癌、脳腫瘍や脳内出血・糖尿病などで併発する病気で、治すにはそれらの病気の治療が必要であり、そうで無いならば毛細血管の詰まりが原因という記述もあるし、帯状疱疹からくる場合もある、と。そういう場合は8割は数か月で自然と治るという。ネットでも2ヶ月から半年といった記述が多い。外転神経は他の眼の神経に比べて長いので支障をきたす事が多く症例が多く頭を打った時にも神経が切れて発生する場合があるとか。神経の再生速度は1日に1mmなんて話も聞く。数か月も車に乗れないなんて困る。なんとか治したい。ネットの記述はほとんど医療側からの教科書的な記述でツイッターやブログなどの個人談があまりにも少ない。


そのまま、その日の内に狭山池の前にある桜会病院に行く。近所に近畿大学付属病院もあるのだが、この直前に「新型コ・ロナのクラスター」が発生しているとニュースで流れていたので遠慮しておいた。(変な書き方だが、直接書くとそれ関連の話だとnoteのAIに判断され変な警告が出るので「・」を挟んだ)それに脳神経ならこの辺りでは桜会が有名という近所のうわさだ。 桜会病院にいくとまずは血液検査、それとMRIだということになった。担当は、何科か忘れたけどノンスタイル井上みたいなふざけた顔の(いや、マスクごしだから本当の顔は知らないが)若い医者だった。彼曰く「MRIに異常は無いよ。なんかよくわからない。頭を打ったりしてないか?してない。どうしよう、ちょっとセンパイに相談してくる」と非常に心強い。こいつ大丈夫か。結局、彼の話では「脳に異常はないように見える。原因はわからない。緊急性は無いし、また今度ちゃんと検査するから4日後また来て」と言われた。治療は何もしていない。薬としてビタミンB12(メチコバール)を1週間分ほどもらった。これは抹消神経の病気で飲むやつだ。9000円ほど払って帰る。緊急性が無いと言われて殴ってやろうかと思ったが我慢する。以前、顔面神経麻痺になった時に「早くきてよかった、神経の病気は時間との勝負だから放置すると後遺症が残ったりするよ」と桜会病院で別の医者に言われてるのだ。あいつ大丈夫なのか、と不安になる。まあでも、見栄を張らずに「わからない」と正直に言う医者は人としては信頼できる。

ここから先は

7,782字

¥ 2,000

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?