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日本って実はすっごい国なんだぜ

昔読んだ村上春樹さんのエッセイに「イタリアに住んでイタリア人のいいかげんさを嘆くのは、熊と結婚してその毛深さを嘆くようなものである」といったくだりがあってなるほどなぁと思ったことがありますが、アメリカ人も例にもれずいいかげんさが服を着て歩いているようなもんで、日本から来たわたしはしょっちゅうびっくりしています。

そのたびに驚嘆したり怒ったり首を振ったり肩をすくめたりしながら対応しつつも、よくこんな国民性で世界ナンバーワンの経済大国になれたよなと思うこともしばしば。

もちろん(前述のエッセイにも同じことが書いてあった)全員がいいかげんだったら国や企業や団体として機能していかないから、ごく一部の人は本当によく働くし責任感も強いのだけど、その他大勢はそういう働き者の人におんぶにだっこで自らの持てる集中力の2割くらいしか使って仕事をしていないような印象があります。

レジで値段のわからないアイテムがあれば調べるのが面倒だから「あげるよ」とレジ係が勝手にお客にそのアイテムを無料であげてしまうとか(マネージャーでもないレジ係にはその権限はないはずだし、その分の損失はお店としてはどうカバーするんだろう?と他人事ながら心配になる)そういうことはしょっちゅうあって、それに慣れてきてしまった自分の感覚もまた恐ろしい・・・と思うわけです。

全てがこんな感じなので、請求書をもらったりお給料をもらったりしたら明細をすみずみまでチェックするようになりました。だって本当に、人為的なミスでもらえるはずのお金が入ってなかったり、二重請求がされていたりってことが普通にあるんです!

でも外国に長く暮らしている人はみんな大なり小なりこういう思いを抱えているみたいだから、逆にこっちがスタンダードで、日本みたいな国の方がかえって珍しいのかもしれませんね。

電車がちゃんと定刻に来て、宅急便が来ると言った時刻に届き、チップを払わなくてもウェイターがちゃんと一定レベルのおもてなしをしてくれる。こういうのって当たり前じゃないんだなぁと日本を離れるとしみじみと実感します。

日本には日本の住みづらさももちろんあるけど、やっぱり日本のサービスのレベルって稀有だと思うし、これからもそのままであって欲しいと願うばかりです。

余談ですがうちの夫は簡単な暗算でもぱっと頭の中で計算ができないみたいで、電卓を使わないと数字が出てこないことがあります。日本って小学校で皆九九を習うし暗算の練習もしますよね。でもアメリカではそういう習慣がないらしいです。こういうところにも日本の教育の底力が垣間見えるなと思います。いやほんと日本ってすっごい国なのよ。


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