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GBAの画面は暗いという話

当時の自分に言いたい。よく遊べたな!

一番初期のゲームボーイアドバンス(以下、「GBA」という。)を今やると、必ず思ってしまうことがある。

「画面が暗い」

GBAをプレイした事のある人ならば、絶対に共感して頂けると思います。

そんな事ないと思われた人は、たぶんGBASPと間違えていると思われます……。

もしくは、後で後述しますが、とても明るい場所でプレイしている人でしょう。

なお、今はそんな暗さ問題に対応する為か、GBAを改造して、「バックライト液晶」に変えるといった行為がゲーマーの間でこっそりと流行っているとの事。

ちょっと今回は、GBAの液晶について書いてみたいと思います。

※投稿主は電子工学を学んだことが無い為、全て独学の知識になります。

もしかしたら違う可能性もある為、おかしいと思われましたらコメント欄にて教えて頂けると幸いです。

そもそも、GBAの液晶ってなんで暗いの?

GBAの液晶が暗いのは簡単で、「反射型TFTカラー液晶」という物を使用しているからです。

この液晶を大雑把に説明すると、外からの光(以下、「光源」という)を取り入れて反射させ、液晶の画面を光らせるという物です。

つまり、太陽光や蛍光灯の光がよくあたる場所でプレイすると、反射させる光が多くなるため、液晶が明るく見えます。

逆に暗い場所で遊ぶと、反射させる光が少ない為、ほぼ見えないといった仕組みになります。

大雑把な説明の図。
黄色い線が光。青い図が液晶。黒い図が光を反射させる板。
本当はガラス面など、色々と省略している箇所が多々あるので、実際とは結構差異があります。

上記はペイントで作った画像である為、シンプルすぎて説明が通じているのか不安ではありますが、大体理解していただけたでしょうか?

更に噛み砕いて説明するなら、
液晶自体に発光する力は無く、太陽などの光源を利用して発光。

つまり、液晶の明るさは、外部の光源から出される光の明るさによって変わる。

光源の明るさによって液晶の明るさが変わる訳ですが、改めて考えると、室内でプレイする場合、当時はまだLEDといった物がまだ広まっておらず、白熱球や蛍光球が主流であったため、尚更今よりも暗い環境でプレイしていたという事ですよね。

時代の進化ってすごい。

と、いう訳で、せっかくの機会ですから、液晶の進化についても少し触れていってみましょう。

当時から暗いとは思われていた。

当時は普通に遊んでいたとは言っても、暗いという認識を持つ人はおり、実はそれに対応した周辺機器がいくつか出ておりました。

ただし、その仕組みはどれも単純であり、液晶の近くで光を発光させるという、シンプル極まりない物ばかりでした。

暗い画面対策用の周辺機器たち(画像以外にも多くの周辺機器がある。)

暗くて見えにくいなら、明かりを増やせば良いという発想ですね。

くだらないと思うかもしれませんが、当時はこれが普通だったんです。

現に、この後出る進化型GBAは、当時凄いと思ったほどですから……。

ゲームボーイアドバンスSP登場!

ゲームボーイアドバンスSP

その後しばらくして、この暗い液晶問題に対応したGBAとして、GBASPが登場しました。

GBASPは暗い画面を明るく見やすくし、初めて充電式バッテリーを使用したゲーム機でした。

とは言え、液晶に関してはフロントライトを取り付けただけであり、まだまだ今のスマートフォンなどと比べると、暗い物ではありました。

では、このフロントライトとはどういった物かというと……。

SPの液晶を大雑把に説明した図。
黄色い図で示したフロントライトを液晶の前に取り付け、液晶に向けて光を照らすようにした。
これにより、暗い場所でも液晶を光らせる光源が足りなくなる事は無くなった。

要は、初期のGBAは光源の光を反射させることで、液晶の映像を映していましたが、GBASPはその外部の光源を液晶の手前に付けたフロントライトで代替え出来るようにした物です。

なお、よく勘違いされている人も多いのですが、このような仕組みの為、国内のGBASPは「バックライト液晶」ではありません。

※ただし、海外の一部GBASPには、バックライト液晶の物が存在します。

DSやミクロなどと言った、「バックライト」の登場

GBASPの革命から数年が経過し、任天堂は新たにニンテンドーDSやミクロを出しました。
この機種の凄いところは、バックライトを搭載した事です。

このバックライトという物の仕組みは簡単で、GBASPは液晶の前から光を取り込み、その光を反射させて映していましたが、バックライトは液晶の後ろから光を発光させて映すという仕組みです。

これによって、どんな場所でも一定の明るさで液晶が映るようになりました。

バックライトの仕組み
光を反射させるのではなく、直接液晶の後ろから光らせた。
勿論、本当はここまでシンプルではなく、間に色々な部品がありますよ。

なお、実は知らない人も多いと思いますが、DSとミクロは「反透過型液晶」という物で、DSliteや3DSでは「透過型液晶」を使用しています。

何が違うか気になる人は、ぜひ調べてみて下さいね!

最後に

以上が、GBAの液晶が暗い理由についてでした。
なお、こうやって見ると「反射型液晶」は良い点がなさそうに見えますが、消費電力が少なかったり、薄い、軽いといった利点があったりします。

そう考えると、当時は電池で起動するからこそ、消費電力の少ない反射型液晶を使用していたとも予想出来てしまいますね。

色々な思い出の詰まったGBAの世界。

当時の疑問を調べることで、他にもいろいろな発見をすることが出来るかもしれませんね。

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