「風景写真」っていったい何?
有名な俳優さんが、ロケ中に街のレストランへ休憩に入った。
俳優さんに気付いた人々が窓際に集まってきて、わいわい言いながらその俳優さんがいる席を覗き込んでいる。
マネージャーさんが退くように言いましょうか?と、その俳優さんに聞いた所、
こう言った。
「いいよいいよ。僕にとっていつもの風景だから。」
このときの「風景」の使い方が僕の思う「風景」です。
確かこんな主旨の事をトークショーでおっしゃっていたのが写真家の畠山直哉さんです。
日本の”写真の界隈”で「風景を撮ってます」と言うと、
「自然風景」の写真を撮ってるという意味合いで使われる事が多くて、「風景」という言葉の持つ意味が独特になってないかなと、ちょっとした違和感を風景みたいなものを撮っている身としては感じています。
一応辞書を引くと、大体こんな事が書いてあります。
風景とは、目に映る広い範囲の眺め。ある場面の情景。ありさま
景色とは、観賞の対象としての自然界の眺め。風景。
光景とは、目の前に広がる景色。眺め。ある場面の具体的なありさま
情景とは、心にある感じを起こさせる光景や場面。
はい、先生、僕にはよく分かりません!
「風景」を辞書で引くと、
「情景」という言葉が出てきて、「情景」ってなんや!と辞書を引くと、
「光景」という言葉が出てきて、「光景」ってなんや!と辞書を引くと、
「景色」という言葉が出てきて、「景色」ってなんや!と辞書を引くと、
「風景」が出てくるという、
も〜たらい回しですやん!
僕が、プライベートでは何を撮ってるんですか?
と聞かれた時に、なんていったらいいのか分からずモゴモゴするのはこのためです。
別に自然を撮ろうが、都会を撮ろうが僕にとって畠山さんのおっしゃる風景に大賛成なのです。
なので曖昧なそれらの言葉は使わずに書くと、
心にひっかかる、残しておきたい、伝えたい、
そんな目の前のありさまを撮っています。
というのが今のところの答えです。
よろしく!
では、また明日!
あなたの写真ライフが、 より豊かになるような記事を書いていきます。