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toCプロダクトのPMMは何をしているのか。

こんにちは。Voicyで4ヶ月前からPMMを拝命しましたDさんです。
プライベートでは今年7月に双子が生まれ、三児の父としても奮闘中です。

唐突にこれまでの私のキャリアを列挙すると、メディアの広告販売管理、ディレクター、CSマネージャー、新規事業推進、PdM〜サービス責任者と、雑多なキャリアで自分でも何屋さんなのか説明できないぐらいのモラトリアム人間(100倍よく言うとジェネラリスト)でございます。

そんな私は、7月から働くVoicyという会社でPMMという肩書きで働いてます。
PMMとはProductMarketingManager(以下、PMM)の略なんですが、さあ、何をする人なんでしょう?
これは入社前に思ったことであり、「弊社におけるPMMを言語化する」ことを入社前に行い、今も少しずつアップデートしています。

この投稿では、現時点におけるtoCプロダクトのPMMという職種に対する自分なりの解釈を書き残しておきたいと思います。

前提

そもそもVoicyって何?っていう方はこれを見てみてください!

簡単にまとめると、厳選されたパーソナリティの声にのせて知や心などを共有する、人を届けるサービスです。
多くのユーザーを抱えるサービス基盤を活かして、ユーザー課金(toC)、広告や音声ソリューション事業(toB)を主なマネタイズ手法としています。

PMMとは?

そもそもPMMがどういう職種なのか、あまり情報が落ちていません。

個人的にSmartHRの重松さんの記事はたいへんよくまとまっており、たくさん参考にさせていただきました!
が、弊社の場合はtoCサービスであり、完全にこれに当てはめることはできませんでした。

では、toCサービスのPMMとは何をする人なんでしょう。

これも前述の記事に書かれてありましたが、そもそもPMMの成り立ちはプロダクトマネージャー(以下、PdM)の役割が増えたことによる負荷軽減やステークホルダーの分化によるボトルネックの解消にあるとのこと。
これはそれぞれの組織に依存する話かと思いますが、納得です。

※弊社PdMの大枝(通称 ぶんた)の記事は以下です

では、toCサービスのPMMはどういう役割を担うとPdMの負担を軽減しつつ、プロダクトをさらに前進することができるのでしょうか。

最初に結論

私が考えるPMMの役割とは、
①プロダクトのコミュニケーションアイデアに責任を持つこと
②コミュニケーションアイディアから逆算したプロダクトアイデアを提言すること

です。

それぞれどういうことでしょうか。

プロダクトのコミュニケーションアイディアに責任を持つこと

上記は私がよく参考にさせていただいている本のうちの1つなのですが、本書に以下のような図が出てきます。

・アイデアがビジネスを左右する
・アイデアとは、独自性と便益を備えたものである
・プロダクトとコミュニケーションにそれぞれ独自性と便益が備わったアイデアが必要である
という論旨から本書はスタートするのですが、プロダクトアイデアは商品やサービスそのものであるのに対し、それらを対象顧客に認知してもらうための手段をコミュニケーションアイデアと呼んでいます。

弊社はマーケティングを主として担う部門がいないこと、またPaidマーケティングを行っていないことから、PMMは主に自社メディアなどを通じたNonPaidでのコミュニケーションを担っています。

プロダクトの価値を”誰に””どう届けるか” = コミュニケーションアイデアをPdMから預かることで、プロダクトとマーケットとの接着剤になることを意識しています。

プロダクトの価値を正しく認識し、定義して、想定する顧客に正しく届けることで、プロダクトの認知を高め、興味を引き、利用者数を増やすことを担っています。

コミュニケーションアイデアから逆算したプロダクトアイデアを提言すること

「顧客の声を聞いていたらiPhoneはこの世に存在しなかった」という話があります。
今の顧客の声を聞きすぎることがプロダクトの将来に必ずしもプラスに働くばかりではないという点で私も同意です。

しかしながら多くの場合、マーケットのニーズを先読みして足並み揃えてプロダクトの改善を図ることが重要です。
つまり、プロダクトアウトの発想だけではなく、マーケットインのエッセンスをプロダクトアイデアに入れることが2つ目の大きな役割だと解釈しています。

プロダクトとマーケットとの接着剤を担うということは、マーケットのニーズを実感できるということです。
プロダクトに今何が足りないのか、マーケットとプロダクトにある認識の差は何かなどさまざまな課題が見えてくる中で、データを交えて分析しながら、説明し、プロダクトにフィードバックを行うことを意識しています。

例えば、アプリ利用前のデータを可視化して利用の動向からオンボーディングの在り方を変えたり、プロダクトのバリュープロポジションを定義したり、定性データを集めて顧客のサービス利用におけるメンタルモデルを明らかにしようとしたりしています。

まとめ

PdMとの棲み分けは、現時点で超雑にまとめると「PdM = 価値を作る人」「PMM = 価値を伝える人」というイメージです。
もちろんスタートアップ期ですので、ロール(役割)に固執せず、PdM業務も多少行っておりますし、私の担当領域も「グロース」全般となりますので、今回書いたPMMと完全に対の領域を担っているわけではありません。

プロダクトも組織も変化していくものです。
PMMのロールも変わっていくでしょうし、私個人のロールも変わっていくかもしれません。
引き続き変化を楽しみつつ、社会にインパクトを残せるようなプロダクトを世に出して行きたいと思っています。

あとがき

最後までご一読いただきありがとうございました。

言語化することで議論が生まれれば、業界にとってもポジティブなことだと思います。
本記事をお読みいただいた物好きなあなた、よろしければ忌憚なきご意見を頂けますと幸いです。

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