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芸大ではどのような学びがあるのか?

2021年大阪芸術大学(通信)芸術学部美術学科(油画コース)3年生に編入し、1年が経ったのですが、芸大の通信でどのようなことが学べるのかをシェアしたいと思います。

私の場合は、油絵を描いてみたいということがあったので、通信であればスクーリングしなくても(学校に行かなくても)卒業できるようなところもあったのですが、それでは学びも少ないだろうということでスクーリングできるところを探して、大阪芸大にした経緯があります。ただ、想像以上にスクーリングは大変でした(笑)実際、通信に入学した人の2割程度しか卒業できないそうです。ここらへんが街中のカルチャーセンターとの違いなのでしょう。

では、芸大を卒業するにはどのくらいの単位取得が必要かといえば、学部・学科にもよりますが、芸術学部美術学科では1年次入学であれば124単位必要です。通常、1単位は45時間の学習負荷と想定するとそれなりですね。
私の場合は、3年次編入なので、64単位で卒業できます。通信科目あるので、まあ、卒業までに30日ぐらい通えばいいのかなと思っていましたが、これは大きな誤算でした。

通信といってもスクーリングが大変!!

3年次編入でいえば、スクーリングが必要な科目が13科目あり、1科目につき、デッサン研究-1、デッサン研究-2と分かれて、それぞれ3日連続(9:30~18:10)、みっちりと授業があります。また、卒業制作では10日間のスクーリンが必要になるので、少なくとも82日間も学校に行く必要があります。3年次編入なので、2年間で卒業できるものかと思いましたが、一部の科目では基礎科目の履修条件などがあったり、また、仕事の都合でスクーリングの日程と合わないこともあったりして、最短でも3年はかかる感じです。

実際、私の場合は、2020年春から2021年冬にかけて、6科目のスクーリングを行いましたので、1年間で36日間大学に通いました。まあ、朝から夕方までみっちりするので、通常の大学でいえば、70日ぐらい通った感じでしょうか。なんか、通学生と変わらないぐらいではないかと思うぐらいです(笑)
それぞれの授業でどのようなことが学べたかは、また別途共有したいと思います。今回は単に資格が欲しかったわけではないので、通学生と変わらないぐらいの学びがあったことは良かったのですが。

スクーリング以外の通信は基本読書での学び?

一方、通信での学びがどのようなものかについて共有します。先ほど、スクーリング科目を紹介しましたが、スクーリング科目でも自宅での課題があります。例えば、デッサン研究でいえば、芸大オリジナルのテキストを読み、「2つの立方体を描く」「ビン、布、金属製のオブジェを描く」といった具合です。

スクーリング科目以外でも座学のような科目もあります。絵画概論、絵画特論といった科目です。これらの科目は学習指導書(10ページほど)をWEB上からダウンロードして、参考図書を購入し、それらに基づき、レポートを作成します。課題としては、「人は何故絵を描くのか」を設題として記述するとか、「古今東西の美術作品から自由に2点を選び、比較しつつ、その相違点を論ぜよ」とか、です。受講前は講師の授業動画でも観るのかなと思っていましたので、その点はがっかりでしたが、単に本を読むのでは頭に入ってきにくいと思いますが、レポートを描くことで結構学びが深まりました。従って、レポートの設題は大きなポイントだと思います。
あと、提出したレポートに対しては、A,B,C,D(Dは再提出)で評価され、担当講師のコメントももらえます。これも芸術家らしいコメントで参考になりました。
私の場合は、この1年間で座学系の科目、4科目すべて受講しました。さらに、せっかく芸大に来たということで、学芸員の資格(9科目:23単位必要)も取得すべく、そちらの講座も受けていますが、そちらの座学科目、8科目もすべて受講しました。中には大学に行き、テストを受けるという科目もありました。
そんなこんなで、1年間でスクーリング科目も入れて、18科目(56単位)取得しました。通常、4年間で124単位とれば良いことを考えると、恐ろしい単位取得状況ですね・・・自分でもよく頑張りました(笑)

残りは座学講座はすべて終えましたので、スクーリング科目7科目と、学芸員の資格取得に必要なスクーリング科目(博物館実習)となります。スクーリングの自宅課題に加えて、スクーリングとして、53日間芸大に通う必要があります。この1年間(36日スクーリング)も大変でしたが、まだまだ大変です・・・

ビジネスマンが芸大に通う意味はあるのか?

実際に芸大1年間通ってみた感想としては、通信生は多様性に富むということでしょうか。属性として、半分ぐらい(50%)は実は美術系教職免許(中学生・高校生)の取得を目指している方々です。あと、30%ぐらいは現在アート系の仕事している/目指している人たち(美術系学校を卒業した人、デザイナー、美術教室の先生など)で、残り20%ぐらいが私のようなこれまで芸術に関わってこなかったが、芸術したいという人たちで、経営者や士業の方が多いように思います。前者の教職免許を取得しようと来ている人も本来絵を描くことが好きで、絵も描いているようで、個人差はありますが概ね絵は結構うまいです。
普段、経営コンサルタントとして活動している私にとっては、いろいろな協会活動や経済同友会などの会合にも参加していますが、そういったところでは出会えない人たちなので、スクーリングで絵を描きながら、そのような人たちとおしゃべりすることは結構刺激になります。従って、単に絵を描くスキルを学ぶ以上に得るものは大きいと思います。
あとは、以前から美術展とかで東京などの美術館にも絵画鑑賞に行っていましたが、そういった大きな企画展以外の情報も自然と入手できるので、アートに関する情報感度は高くなると思います。
そういった意味でも以前からアートに興味があった私にとっては、通信ではありますが、芸大に通ったことは大きな意味があったように思います。あと、2年ほど通いますが、それで卒業するのもなんだか寂しい気もします。

芸大を卒業した後、どうするの?

芸大に来た理由は、こちらに記載した通りですが、ファミリービジネスの経営者の創造性を体感するためでした。実際、芸大を卒業する2024年3月(予定)には個展なども開催し、アーティストとして活動していく予定です。あとは、今回大阪芸術大学の学士卒業を目指していますが、大学院(美術学修士MFA)の取得も考えています。スクーリングを基本としていますので、関西在住の私にとって通えるのは大阪や京都ぐらいですね。東京に住んでいたら、東京藝大の修士課程に行きたかったところですが(笑)東京藝大も学士入学は非常に難しいのですが、修士課程はそうでもないようです。

現役時代は工学修士を取得し、在職中に経済学修士も取得したので、美術学修士を取得すれば、かなりの分野の専門家になれますね(笑)ただ、博士号を取得していないので、現在のような不確実性が高まっている時代だと、美術分野を極めて、美術学博士にも目指してもいいのかもしれないですね。夢は広がるばかりです。

簡単になりましたが、大阪芸大の通信がどのような感じで学べるのかが共有できたならば幸いです。

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