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アート・食・体験の融合~瀬戸内国際芸術祭

皆さんは瀬戸内国際芸術祭ってご存じですか?3年に1度、瀬戸内海の12の島と2つの港を舞台に開催される現代アートの一大イベントです。

わたしは2010年の第1回からほぼ毎回足を運んでいるのですが、4/14から5回目が開催されるということで、改めて瀬戸内国際芸術祭(瀬戸芸)の魅力を振り返ってみたいと思います。

はじめて瀬戸芸を体験したのは2010年の夏でした。瀬戸芸は春・夏・秋にそれぞれ1ヶ月くらいの期間で開催されており、わたしは夏の時期に3泊4日で高松を拠点に犬島、直島、男木島、女木島、豊島の5つの島々を巡りました。

瀬戸芸で最初に訪れたのは犬島。1919年まで操業していた銅の精錬所が今でも当時の姿を残しながら美術館になっているということで、興味を惹かれました。瀬戸芸の魅力は訪れる個性豊かな島々の風土や歴史に触れながらアート作品を楽しめることです。

アート作品は島のあちこちに点在しており、防波堤の突端にあるもの、歴史ある島の神社の一画にあるもの、漁師が暮らしていた民家を利用したもの、といった感じで地図を見ながらオリエンテーション感覚で自分の好きなアート作品を探して鑑賞するスタイルです。

この「個性豊かな瀬戸内の島々を巡りながら自分の好きなアートを探して楽しむ」ことがとても魅力的でわたしは完全にハマりました。

犬島を訪れた翌日は高松港からのアクセスが良い男木島、女木島、直島を巡りました。直島はベネッセと直島町がアートを楽しむ文化を地域に根付かせるために美術館や建築物、アートを堪能できる宿泊施設などを整備しており、瀬戸芸の中でも人気のある島の一つです。

世界的建築家の安藤忠雄さんが設計した地中美術館や写真、建築など多岐に渡る分野で活躍する杉本博司さんの作品、草間彌生さんのかぼちゃ(黄かぼちゃは修復中?)、家プロジェクトと呼ばれる空き家を改修したアート作品の数々が目白押しで一通りしっかり見るにはこの島だけでも2日くらいかかります。

直島のアート作品をじっくり楽しむには「ベネッセハウス」に宿泊することをおススメします。中でもオーバルという丘の上に建つ宿泊施設は瀬戸内海を一望できる絶好のロケーションにあり、おススメです。また、ベネッセハウスの宿泊者の特典として美術館が閉館した夜の時間帯にアート作品をキュレーターの説明を聞きながらゆっくり鑑賞できるナイトミュージアムが堪能できることです。

現代アート作品はキュレーターの説明を聞いて鑑賞すると、より深く作家の創作への想いや作品で伝えたかったことが理解できるので自分だけで鑑賞するよりも一味も二味も印象が違いました。

あと、開催を重ねる度に魅力を増しているのが豊島です。豊島は直島と並ぶ人気のある島だと思います。特に2010年にできた豊島美術館はわたしのこれまでの美術館の概念を覆した自然と一体の素晴らしい美術館です。

豊島の美しい棚田が見渡せる丘の一画に豊島美術館はあり、天気の良い日はその絶好のロケーションに目を奪われます。美術館はいたってシンプル。作品は1つの建築物とそれを取り巻く豊島の自然なのですが、「母型」と呼ばれるその空間に入った瞬間からとても癒されます。

大きな穴から見える豊島の自然は同じ瞬間は二度とない唯一無二の景色が流れていきます。その様を巨大な空間の中からぼーっと眺めるのですが、これが何とも言えない包み込まれるような癒され体験で何度も訪れています。

豊島美術館のほかにも常設の「心臓音のアーカイブ」や横尾忠則さんの「横尾館」はじめ古民家や学校を改修したアート作品が島の各所に点在しており、食事処も豊富で1日滞在していても飽きない島です。

といった感じで瀬戸芸の素晴らしさを伝えようとするとキリがないので今回はこのくらいにしますが、「アート・食・体験」いうキーワードにピンとくる方には是非一度は行ってほしいアートイベントです。

瀬戸芸に行かれた方でおススメの島やアート作品、食事処ありましたら是非教えてください!

※写真は2019年の瀬戸芸のものです

#瀬戸内国際芸術祭2022

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