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紫外線吸収剤と散乱剤が併用されている日焼け止めこそ最強の防御力を発揮します



過去動画紹介

以前アップロードしたこちらの動画では、

① 日焼け止めはどれくらいの量塗れば良いか?
② 外出時に日焼け止め塗るべきか?問題
③ 部屋の中で日焼け止め塗った方が良いか?問題
④ 紫外線が強いかどうかを判断する裏技
⑤ 日焼け止めで服が汚れる問題

について解説しました。
本当に盛りだくさんの内容になっている動画です!

一度この動画の内容を説明します。

<① 日焼け止めはどれくらいの量塗れば良いか?> 

商品のパッケージに書いてある量を塗るのが正解です。 

一例ですが、
クリームタイプの日焼け止めならパール粒2つ分、
リキッドタイプの日焼け止めなら500円玉硬貨

という表記がされていますよね。

ただ、商品によっては「適量」と書かれていて、一体どれだけ使えばいいかわからないというケースもあります。
そういうときは、上に示した量を塗れば大丈夫です。

ときどき、専門家の方が「SPFを測定するときの塗布量に合わせないと意味ないよ」と発信しているのを見ます。

私はこれにはとても反対です。

あくまでこれは数値を測るために決められた規定量であり、日常生活で塗るのを想定した量ではないので、そんなに塗る必要はないんです。

<② 外出時に日焼け止め塗るべきか?問題>

これは、塗る人のポリシー次第です。

絶対に焼けたくない人は塗るべきですし、日焼け止めによる肌への負担を考えれば、ちょっとコンビニに行くくらいなら日傘で大丈夫かな、というポリシーによります。

私自身は、数分の外出なら日傘だけで済ませることはよくあります。

<③ 部屋の中で日焼け止め塗った方が良いか?問題>

答えは一言になります。

窓越しに直射日光を浴びるようなら塗りましょう。

<④ 紫外線が強いかどうかを判断する裏技>

紫外線の強さは目には見えないのでわかりにくいですよね。

可視光といって目に見える光の隣の波長にあるのが紫外線なので、可視光の強さでおおよそ判断できます。

目安は、部屋に降り注ぐ光が眩しいかどうかです。

結構な眩しさ、光の量を感じるようであれば、紫外線も同様に入ってきているので、日焼け止めを塗った方が良いでしょう。

<⑤ 日焼け止めで服が汚れる問題>

紫外線吸収剤の入った日焼け止め。首に日焼け止めを使うと襟元につきますよね。その服に塩素系の漂白剤を使うとピンクになってしまった!という問題。
経験したことある方もいらっしゃると思います。

もちろん塩素系の漂白剤を使わず、酸素系の漂白剤を使えば問題ありません。

万が一ピンク色に染まってしまった場合でも、実はしっかり洗剤をもみ込んで洗えばピンク色は落ちるので大丈夫です。
落とし方は普通の油汚れと同じです。


コメント紹介

前置きが長くなってしまいましたが、この動画にこのような質問コメントが来ていました↓

日焼け止めをポリシーによって塗り分けるというのはとっても新鮮でした。
確かにジムに行く時に日焼け止めを塗るか迷う方は当然家の中でも塗ってないでしょうしね。
キープミストも明日から使ってみます!
いろいろな情報ありがとうございます。

質問なのですがノンケミカルとケミカル日焼け止めはそれぞれ得意分野が違うと思うので、それのいいとこ取りをするためにどちらも塗ると紫外線防御においては効果はプラスで高くなるのでしょうか?

ちなみに、ノンケミを肌荒れしているとこ、頬骨鼻などの顔の高いところにのせる。その後ケミカル日焼け止めを全顔にのせる。というようにしてます!

@user-zq2eu2dl6kさん

今回はこの質問に回答していきます!

散乱剤と吸収剤の併用で効果は上がるか?

結論から言うと、紫外線散乱剤と紫外線吸収剤を両方使うと効果は上がります。

ただ、それぞれのタイプの日焼け止めを2種類使うのは面倒と思うので、もともと併用された配合の日焼け止めを使うと良いでしょう。
もちろん、それぞれ使うのもOKです。その分塗布量も多くなるので効果は増すはずです。

このように紫外線散乱剤と紫外線吸収剤を併用するのは、実は処方的に結構優秀なんです。

通常、紫外線吸収剤だけで日焼け止め効果を出そうとすると、塗布膜は当然紫外線吸収剤だけの膜になります。そこに紫外線が入ってくると、紫外線吸収剤によるUV吸収が起こって肌を守ります。
一方紫外線散乱剤は、紫外線が散乱剤に当たったときに反射して紫外線を防ぐ効果があります。
この2つはそれぞれ紫外線防御のメカニズムが違います。

<2つ併用した時のメカニズム>

では、これらを併用するとどうなるでしょうか。
答えは、2つの紫外線防御剤の良いとこどりになります!

この場合、塗布膜内では紫外線散乱剤がポツポツと分散していて、そこに紫外線吸収剤が溶けた油膜を張っている状態です。

ここに紫外線が入ってくると、日焼け止めの膜内では、散乱剤によって紫外線が反射して行ったり来たりしています。
この間ずっと、紫外線は吸収剤の成分にさらされていることになります。移動距離の分だけ紫外線を吸収してくれるんです。

このメカニズムを考えると、2つを併用した日焼け止めのSPFやPAが高くなるのも納得ですよね。

もちろん、ノンケミカルタイプとケミカルタイプにそれぞれお気に入りの製品があるのであれば、それらを順番に塗るのも同様の効果を得ることができます。

特に、散乱剤と吸収剤を併用しているタイプは効果が高いので、同じSPFの製品であっても、通常のノンケミカル日焼け止めや吸収剤のみ使用の日焼け止めよりも紫外線防御剤の量を抑えることができ、肌への負担も軽くできる可能性が高くなります。
そういった意味でも、2つを併用するメリットは十分にあると考えられます。

日焼け止めに特にアレルギーがなく、どんなタイプでも使える方は、ぜひこちらの併用タイプを探してみることをお勧めします。


今回は紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の併用について、コメントに回答する形で解説しました。

今後もYouTubeに頂いたコメントに回答していきますので、ぜひ動画の方もチェックしてみてください!

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