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市場に頼り過ぎ?!現代人がお金がかかる訳

リンクの記事について、NewsPicksのユーザーコメントを見てみると、「(出生数が減るのは)子どもにお金がかかりすぎるからだ」という意見がけっこうありました。

確かに、子ども一人20歳まで育てるのに、教育費と養育費で2000万円はかかると言いますよね。年間100万円です。日本経済は地盤沈下が今後も続くでしょうから、毎年100万円を20年間は支払えないな・・・と感じるのはごく普通かも。

「子どもを持たない」という人生戦略は、生きていく上で益々ポピュラーになっていくんでろうなあと思いつつ、

しかし、妻の話でハッとしたのが、「今の私たちは、子どもにお金をかけ過ぎる社会構造を生きている」ということ。

80歳のおばあちゃん世代から言わせると、「今の親たちは、オムツにもお金をかけないといけないから大変ね」という。昔は、紙おむつなんてなくて、自分で布を縫って作ったそうです。考えてみれば、おんぶ紐もサラシだった訳で、金銭的コストはかかりません。

私たちは、無批判的・無意識のうちに、市場にあらゆることを依存するようになってしまっている訳ですね。保育グッズも子どもの遊びも、お金を払って交換することがデフォルトになっている。

これは今に始まったことではなくて、市場(モノとモノの交換の場)が進展するたびに、人間に生じたことです。

皮肉ですが、市場経済が繁栄するほどに、人間は自立的生活から遠ざかってきたんですよね。狩猟採集民は、あらゆることを自分でやってのけましたが、今の私たちは、食料生産はおろか、食事作りを小売・外食産業に頼り、保育用品をメーカーに頼り、教育を塾に頼り、遊びをレジャー産業に頼り、結婚を婚活仲介業者に頼り、葬式を葬儀屋に頼ります。

なんでもかんでもお金を払って市場で解決しようとする。そりゃあ、お金がかかりますよね。

これは空想ですが、もしかしたら地盤沈下していくこの成熟国は、今後、歴史を良い意味で後戻りするかも知れません。市場に頼らないで、自活する方向に。

家庭菜園、手料理、日曜大工、アウトドア、昔ながらの〇〇といったことが、今後は益々注目されていくかも。そして市場から一歩身をひいた方が、幸せだと気づいたりして。

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