発達障害児の父として感じたこと 6 〜2つの会に参加した後の心境の変化〜

【目次】
1.参加のきっかけ
2.Web親の会に参加して
3.リアル親の会に参加して
4.その家族にしかわからない世界、でも共有さ
5.参加後の息子への接し方の変化
6.ポケカ大会に寄り添う
7.自分のケアも大切、その方が家族もよい

1.参加のきっかけ


 妻への子育て負担が集中していて、このままではまずいと危機感を持ちました。睡眠時間とゲームの時間で妻と息子が衝突。息子も成長して弁が立ち以前のように素直に聞かず、反論します。
そして医師は薬を毎回飲み、正しい時間に寝て起きるを求めています。妻は「寝起きの時間を守らせたい、薬を飲んで欲しい。」と思っています。
医師の投薬の目的は二次障害を防ぐためです。自信喪失から精神障害を併発するリスクがあるため、確かに大切な対応であります。しかし、このまま平行線の状況では息子にとっても良くない。正しく医師の指示通りにすればするほど本来の目的から遠く離れていってしまうという矛盾が出てきました。自分も答えがなく、一体世の中の発達障害児の親たちはどのように暮らし判断しているか知る必要に迫られて親の会に参加することにしました。

2.Web親の会に参加して


 6月にWeb親の会参加しました。息子がWebフリースクールをやっていて、その学校の企画で発達障害児親の会に参加しました。
参加者は自分以外母親で、シングルマザーで働いている方が多いのが印象的でした。
自分の子供の悩みとして、「ゲームをした後の切り替えが99%できない」を伝えました。
ある人はWebスクールに入ったものの、子供が積極的に参加してくれないを悩んでいました。ある人はゲームは制限せず、のびのびやらせている。やりたいことをやらせるのが本人のためと言う考えを展開してました。
参加して感じたのは何が正しいと議論するより、「あ、そういう考え方もあるよね。」と触れる、この感覚を持つが大切だと感じました。ほっとするというか、視野が柔らかくなるというか。社会や周囲と関わって、家族で抱えこまないでください!と、どこかのニュースでいってましたが、その意味がわかった気がしました。

3.リアル親の会に参加して


 次に7月に対面形式の不登校の親の会に夫婦で参加しました。テーマは息子の起床が遅すぎる悩みで相談しました。
息子は土日は早朝に起きています。しかし平日は10時に起きますと話しました。学校の活動時間に起きれないのは、学校にいけてないことに対する後ろめたさが、子供心に影響していると参加者の一人が話してくれました。またある男性が、「でも寝る時間と起きる時間が一定なら良い。」と言ってくれました。夜遅くて朝も遅い。それもそうだと。
ある人は「起きろと言うことが子供のプレッシャーになってる可能性がある。」とある医師から聞いて、それから言うのやめたという話もリアルで有益でした。参加者は私たちに価値を押し付けることなく、前向きでした。参加する前は会のメンバーが後ろ向きな集団だったらどうしようと不安でした。参加して不安は全て吹き飛びました。自分たち以外には不登校児のお母さんが参加していました。過去子供が不登校であった人の生の話はネットで検索しても辿れないものばかりでした。参加して良かったです。

4、その家庭にしかわからない世界、でも共有の大切さ


 障害児は30人クラスに2人いるという統計データが最近発表されました。自分が小学生の時授業中にも関わらず教室中を飛び跳ねていた友人がいました。低学年の時は一緒に遊んでいましたが、途中でその子を見なくなりました。「違うクラスに行ったのか」子供心に気づいてました。しかしそれ以上は触れませんでした。またはそれはそれ、これはこれという謎の理解、暗黙知、、、
当時その彼が行ったであろう、なかよし学級では、そういうことをやっていたのかと自分が親になって知ることとなりました。
当事者にならないと知らない世界、その家庭でしかわからない世界があります。関係者がそうであったとわかって知る世界。それを健全な家庭にわかってほしいというのは無理な話です。かつての自分がそうだったように。それは仕方ないです。また家族が全員健康でも、その家庭にしかわからない悩みがあります。
ただ今回の2つの会に参加してわかったのは、「共有する」ことの大切さです。正しい解決策などないです。でも共有することで、前向きになり方向性が見える感覚をもてるが、特殊すぎて孤立しがちな家庭にとって、とても大切です。

5.参加後の息子への接し方の変化


 参加した後、息子の寝る時間と起きる時間を容認するようになりました。あまりそこに対して気にならなくなりました。薬についても以前よりは息子に任せるようになりました。
また話を聞くように変わったと思います。話を聞くと、息子は元来素直な性格なのでいろんな話をしてくれるようになりました。言語能力は高く、計算が苦手。その凹凸が障害を引き起こしているだけです。なので、いろいろ相談してみると、知見が広く冷静で的確な答えが返ってきます。

6.ポケカ大会に寄り添う


 得意を伸ばすことに力を入れていくと決めて自分の土日の行動が変わりました。
息子がポケカの大会は行きたいと言うので、現在日曜は大会の送迎に時間を費やしています。
好きなものについてはやれてしまうようです。好きなポケカ大会ならば知らない大人に混じって、息子は1人で2、3時間過ごせます。自分が興味を持つと、ずっとやり続けられます。夜はからなず2時間以上はポケカ対戦のロープレを一人でします。以前も触れた読書は短時間で読破し内容を理解してます。でも切り替えができず途中でやめられません。
息子は今の既存の価値観や日本が求める空気のようなものには馴染まない気がします。多様な価値観を感じて、彼の可能性を引き出してあげたいと考えます。たとえそれがハマらなくても選択肢を狭めない活動を親としてしてあげたいです。

7、自分のケアも大切、その方が家族もよい


 一方で、親である自分ケアも必要と考えます。
以前自分は土日はドライブをしてストレス解消していました。今は市内だけで遠出せずに終わっています。下手するとほぼ外出してない休みがあります。
子供のためにと全てを捧げて自己犠牲するは危ういです。極端な自己犠牲的行動がいつしか独善的になり、同じような自己犠牲を配偶者や子供にも強要するかもしれません。こうなると家族にとって害悪でしかないです。
そう考えると、仕事・家庭・ちょっぴり自分の時間を混ぜたバランスが重要です。
自分がそのような生き方ができると、家族も自分の時間を持ってもバランスが取れるんだと励みになり、よい影響になると信じています。そして急に会社の人や友人が自分のような家庭状況になった時もきっと励みになると考えます。

リアル親の会方々も子供が不登校になったときは不安で動揺した日々を過ごしたと思います。通過した今だから落ち着いて言えることもあるでしょう。今は当事者として暗中模索の日々ですが、通過し振り返れるそのときが来るのを信じて柔軟に今を乗り切っていきます。

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