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あの人と僕 2

高校2年生の僕はとにかく何処かへ行きたかった。

所謂、田舎で生まれテレビの中でみる東京の映像は同じ日本だとは到底思えなかった。

この田舎で一生を終える想像は出来なかった。


だけど僕は何処に行くんだろう?

そんな事をただ漠然と考えていた。


僕はきっと、ここではない何処かへあの何々のように、、、なんて馬鹿みたいにセンチメンタルになったりして。


とにかく毎日が衝動だけで生きてたんだろう。


何者かになるんだ。


絶対に今日という日がみんなが羨む特別な日になるんだと。


だけど毎日は何もなく何も始まらないまま、いつものように学校をサボって溜まり場に行く。

何人か学校をサボったツレや後輩とテレビゲームをダラダラやったりエロ本を回し読みしたりして1日が終わっていく。



あの番組をみてどのくらいたったか思い出せない頃、自宅の電話が鳴った。

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