見出し画像

『子どものための少年詩集2023』選考内容


『子どものための少年詩集2023』


はじめに

『子どものための少年詩集』の編集委員会ご紹介です。
第七期 2022年~2024年
佐々木豊(詩人・太成学院大学人間学部教授)、
根本正義(児童文学研究者・東京学芸大学名誉教授)(*根元先生が体調不良のため、はたちよしこ先生(詩人)が就任。)、
藤井則行(詩人)、星乃ミミナ(詩人)、
横山悦子(絵本・童話作家・川村学園女子大学教育学部教授)、
柴崎俊子(銀の鈴社 編集長)、
西野真由美(銀の鈴社 代表取締役)
【敬称略・50音順】

このような編集委員のメンバーで選考をさせていただきました。
本詩集に関する記事はこちらをご参照ください。

編集委員の選考

編集委員は5名+2名(弊社スタッフ)の合計7名で構成されており、任期が3年となっています。
編集委員には1人5点を「優秀作品」に対して付与していただいております。

生徒の選考

小学生や中学生にも、校正刷りの段階でお渡しして、「一人3点、心に響いた作品を選んで、ひとくち感想を書いて」とお願いしています。
学校の授業で取り組んでくださっています。今回は536名の生徒さんが参加してくれました。

編集委員選考内容

編集委員選考リスト

編集委員の選考結果

上記は編集委員7名が1人5点なので、合計で35票となり、その内訳です。
27作品に対して票が入ることになりました。
今回は太田純平さんの「なにくそ」が4票を獲得して、最優秀作品に選ばれました。おめでとうございます!
編集委員が「なにくそ」を選んだ理由について以下のように「ポエム通信」(本詩集に挟み込まれている小冊子)で述べていますので紹介します。

佐々木豊さん:
忘れていたなあ「なにくそ」。この頃は何でも中途半端に諦めて「まあいいか。」学びたいという気持ちがあれば瞳は輝く。「もっと」と思えば一歩前に進むことができる。「どうせ」なんて自分で自分を甘やかすことは振り切って、「なにくそ」と、気合いを入れて生きていきましょ。「自分を好きになる処方せん」を信じて、書き出してみよう。きっと、あなたはあなたを好きになっている。詩を読んだり、書いたりすることで、私たちは「生きる力」を得ることができる。

はたちよしこさん:
読むほどに強い思いに引かれていきます。そして、純粋な気持ちに心捉えられていきます、障害を持ちながらも、人生を前向きに見つめておられます。この作品では「雨の日は目の中に雨粒が入る/そんな経験 寝たきりだからできるのさ」車椅子での思いから生きる強さが伝わってきました。

星乃ミミナさん:
どんなに身体が辛くても、今を楽しんで生き抜く思いに、心が打たれました。今この地球を、生きていることは、寝たきりで、息もできないほど苦しい人も、元気な人も、赤ちゃんも、老人も、みんなおなじ地球(ほし)舞台を、生きているのだと思います。

柴崎俊子:
心の叫びです。人から人へ一直線に。


編集委員最優秀作品 作品紹介

『子どものための少年詩集2023』最優秀作品

子どもたちの選考内容

子どもたち選考リスト


子どもたちの選考結果

生徒たちからの感想を少し紹介します。
・「友よ」の詩は友達の大切さが伝わってきます。君(友達)のセリフや状態などが自分の毎日を支えてくれている、ということが分かりました。友情関係の大事さが改めて理解出来ました。

・「友よ」はクラスメイトのおはようじゃなくて、君の、友のおはようで元気がでるんじゃないか。なやんでても、きびしい部活でも、つかれていても、君、友がいるだけで、ちゃんとまっすぐ道をあるける、と読みとりました。自分でおもったことです…。

・「友よ」は、今自分に友達がいて、とても良い事がある事を教えてくれた詩で、一番関心した詩です。いつも自分が辛かった時も、友達がそばにいてくれたり、言葉で勇気付けてくれたりしてくれて、友達がいてくれてよかったなと思いました。「友達」がいるだけで、こんなにもすくわれてるんだなと思いました。

子どもたちに人気No,1 作品紹介

子どもたち人気No,1作品

編集委員と子どもの選考結果比較

編集委員と子どもの選考結果比較表

「編集委員から得票があった27作品」と「子どもから得票があった28作品」(上位27が同数だったので、28作品を紹介しています)を比較してたリストです。
赤字は編集委員、子どもどちらでも上位に入っている11作品を示しています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?