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腹筋が割れた男 : 妄想ショートショート001

富士五郎は40代半ば、人生の谷間に立っていた。手にしたビールの泡がメタボリックシンドロームと同じように膨らんでいるようで、ちょっとした悔しさを感じていた。

ある日、街で見かけた若者たちのシャツを腹で膨らませることなく着こなしている姿に刺激を受け、富士はダイエットに取り組むことを決意する。翌日から、ジムに通い、トレーニングに励む日々が始まった。

数か月経ったある日、富士のお腹は見事に腹筋6つに割れていた。その成果に興奮し、彼は更にトレーニングをエスカレートさせた。毎晩、ジムを後にすると自宅の床で追い込むような筋トレを続けていた。

ある晩、普段よりも激しい筋トレの最中、富士は異変に気が付いた。強力に引き締まった腹筋からバキバキという音が響き、一瞬の痛みとともに腹筋が真っ二つに割れてしまった。富士は驚いたのも一瞬、意識を失いその場に倒れ込んでしまった。

翌日、彼の友人たちは富士の家の中で彼を見つけ驚愕した。
彼の腹筋は文字通り"割れて"おり、綺麗に整った腹筋の隙間から内臓が見えていた。

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「何事も適度に…」ですかね、。
でも腹筋はそうそう割れないですからね。
何事も継続です。頑張りましょう。

メタボの境界線を20年間漂っていた
50代半ばオヤジも、毎日15分の運動習慣で
腹筋を割ることは可能でした。

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