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自社の強みは何ですか?という答えは意外なところにある

みなさん、こんにちは。
カイロスマーケティングで代表を務めております、佐宗(さそう|@dsasoon)と申します。

一方で、採用面談も担当しています。当社に興味を持っていただけるようであれば、ぜひご連絡をいただきたいと思っています。

面談で候補者さんからよくいただく質問の1つが「御社の強みは何ですか?」です。

候補者のみなさまは、面談に来る前に当社の強みについて自分で調べていると思いますので、ネットで調べて分かる一般的な答えではなく、わたしだからこそ答えられるような当社の強みについてお答えするように努めています。それが採用面談をする価値であると考えているからです。


誰かがコピーできる強みは、果たして自社の強み、なのか?

候補者のみなさまからの「御社の強みは何ですか?」という質問には、おそらくカイロスマーケティングが安定した会社であるかどうかについて確認が含まれているのではないかと推測しています。つまり、カイロスマーケティングが持続可能な強みを持つ製品を持ち合わせており、市場での競争において安定して勝ち抜けるかどうかは転職先を考える上で重要な要素となるのでしょう。

カイロスマーケティングの製品には多くの強みがあります。しかし、当社のようなITソフトウエア(実際はSaaS)の場合、特許を保有していない限り、製品の強みとなる機能はかんたんにコピーされて、他社の製品に実装されてしまうことがあります。市場の需要が大きく製品の利益率も高い場合、競合他社はますます迅速にコピーするでしょう。

短い期間でコピーされるような強みは、将来にわたる持続的な競争優位性とは言えません。そのような強みは、候補者さんが関心を寄せるものではないかもしれません。


強みって製品の効用とか特許ではないの?

お客さまに大きな価値を提供できる特許として認められた発明があれば、それは自社の強みになり得ます。特許はおよそ20年間有効ですが、特許取得の前には発明を公開してはいけません。また、特許によって市場の強みを維持するためには、公開後に模倣の有無を監視し、模倣を制御する活動が必要です。特にソフトウエアの領域では、製品開発のスピードが速いため、特許の要素を考え申請している間に競合他社がその機能を開発して公開してしまうことがあります。特許戦略を戦略的に考えなければ、競争優位を特許によって気づくことは難しいです。

カイロスマーケティングの特許以外の強みといえば、やはり「働く仲間」と、働く仲間がつくりだす「雰囲気」や「文化(カルチャー)」ではないかと思っています。

カイロスマーケティングの仲間がつくり出す雰囲気や文化は、日々の活動のなかで自然にあるもので、空気のように当たり前の存在です。そのため、自分たちではその強みとして気づかないことがあります。

事例取材のインタビューや、お客さまによるレビューサイトの書き込みを見てみると、

  • 同業他社と比べて、営業の知識が豊富で親身になって説明してくれた

  • 使ってみて初めて知ったが、サポートがとにかく秀逸

  • トレーニングを受けることなく、製品が直感的に使える

などのお褒めのお言葉をいただきます。

製品を提供するベンダーとしての立場にありながら、製品の機能よりも、製品を使って感じたことや、製品の附帯的な要素が強みになっていることがわかります。

製品の機能や特許以外にも、自社独自の強みが存在するのですね。


強みの理由を説明できないから、それが自社の強みになる

実はこれらのカイロスマーケティングの強みは、事例取材でお客さまのお話を聞いて初めて知りました。むしろ、それを聞いて驚いた自分がいました。

当社の製品は、「マーケティングを、もっと身近に。」という当社の理念に基づいて、エンジニアが苦労しながらつくりあげたものです。お客さま思いのエンジニアが心を込めて開発した機能です。

営業やカスタマーサクセスも、「マーケティングを、もっと身近に。」したいという思いから、お客さまと接する際に自然とこのような対応になるだろうと考えています。

どの部門も同じ対応が取れる一体感のある業務体制であるかというと、実はそうではありません。カイロスマーケティングの社内では分業が進んでいます。例えば、マーケティング部門が創出した見込み客をインサイドセールスがその見込み客に接触するなど、多くの業務には部門間の相互依存関係が発生します。一体感をつくりだす体制とは言えないと思っています。

一方で、カイロスマーケティングの多くの業務では、マニュアルが整備されており、多くの業務が標準作業として決められています。各人がルールを守り、期日までにやり忘れなく確実にタスクをやり遂げています。また、SFAとCRMを活用して、お客さまに関する情報を共有し、組織間の連携をしっかりと行っています。分業には、その分業を調整する仕組みが必要です。

組織をつくって会社としての業務効率を上げていくためには、分業と調整が欠かせません。それを理解して業務に取り組む姿勢が必要です。たったこれだけのことだと思っていますが、一定の条件が揃うと強みになることもあります。

このような常識(あたりまえ)が非常識なレベルまで自然に実行される、それが強みになるのでしょう。


でも一番だいじなカイロスマーケティングの強みは…

カイロスマーケティングを創業してから10年が経ちました。苦難の道のりを乗り越えてきましたが、その間いつも支えられたのはカイロスマーケティングの仲間とお客さまです。

お客さまにはカイロスマーケティングの製品をご利用いただき、ご意見やご要望をちょうだいしながら、製品をさらに進化させてきました。この繰り返しによってカイロスマーケティングは成長してきました。

また、お客さまが他のお客さまを紹介してくださることも多くありました。
本当にお客さまに助けられてきたと感じています。

創業して10年も続く企業はほんのわずかだと言われています。カイロスマーケティングを10年も続けられたのは、お客さまのおかげに他なりません。

もしある大手企業が同じような事業を始めたら、豊富な資金力で類似の製品を短時間でつくってしまい、優秀な人材で会社を成長させることができるでしょう。カイロスマーケティングの事業は瞬く間にコピーされてしまうかもしれません。

しかし、カイロスマーケティングにはすばらしいお客さがいます。当社の誇りです。このすばらしいお客さまは簡単にコピーできないでしょう。

当社のお客さまはカイロスマーケティングにとって、一番だいじな強みだと思っています。

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