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記憶力が良い私の困ったこと

私の家は祖父の時代は貧乏だった。今は3世代で生活して祖父も農家をしている。家も軽いリフォームだけだし、外食も好きじゃないし物欲もあまりない家族だ。個人の年収は並でも世帯ならまあまあになるはず。

母が昔にお金で苦労した経験から私もお金に関してシビアに育てられた。基本的にゲームもあまり買ってもらえなかったし、コンビニで買い物してはだめだった。家にご飯があるのにパンやおにぎりを買うと細かい指摘が飛んでくる。働くようになると確かにと思った、コンビニ飯でも飲み物と食べ物の一食は300円以上になる。お菓子やなんやら買ったら600円なんてあっというまだ。一日600円なら月に約20000円は掛かる。それなら年間12万にもなってしまう。

子供の頃は友達が漫画をいっぱい買ってもらったり、コンビニでアイスやパンやお菓子を自由に買っていることを羨ましく思った。

幼少から私は親の会話を聞いていた隣の人の何々さんの話、こんなことがあったや、お金が今月はどうたら。

親の徹底したお金の使い方の指摘と母の会話からうちはお金がないとずっと思っていた。ネットで情報を得ることもできなかったし、親を信頼していたのでその人が言うのだからなんとなくそうなんだろうみたいな感じだった。

時は経ちなんとなく家の経済状況が分かるようになってくると少し疑問を持ったこともあった。母は60歳ですっぱり仕事を辞めてしまった。年金がもらえるまで5年もあるのに。今はパートもしていない。多分金銭的に全然余裕なのだ。

中学校や高校の時おしゃれをしたくて服を買いたい時に「前に買ったのあるでしょ」や「前に似たようなの買ってなかった」など幾度となく言われた。

母親が私の要求を回避する時に言った些細なことをを私は覚えていた。

親の発言の積み上げとこれを買ってもらえないなら無理だろうという幾度とない経験から親に交渉するのも諦めていた。

私は体調とメンタルの不調で実家で療養していた時母に当たったことがあった。母は学生の頃それこそ貧乏で成績が良くても大学に行けなかった、行かせてもれえる状況ではなかったらしい。なので私には進路は自由に選ばせたかったみたいだし、進路を強制させられたこともなかった。

親とのコミュニケーション不足と認識の違いで私なりにプレッシャーを感じていた。親にお金をかけないため私立は選ばないように頑張っていたし、習い事ややりたかったことを我慢していた。

ネットの記事で逆境やプレッシャーはあまりメリットにならない事を知った。お金がない人はそのことが頭にあり集中力が下がるのは実証されているし、プレッシャーやストレスを感じている人は余裕がなくなり判断力が鈍る。一部の人は逆境を跳ね返せるが多くの人はデメリットになる。

思春期の親と会話しない状態と自分の集めた情報は信じやすいことなど。親の会話を勝手に聞いて思い込んでいた。

本来もっと自由でそれほどプレッシャーに感じなくていいところを私は重く考えすぎていた部分もあった。

就活を失敗して、亡くなってしまう学生の気持ち私は分かる。本来それほど追い込まれていない状況なのに自分の中では退路が絶たれて追い詰められている。自分で集めた情報を信じ、それをさらに何回も考え強化してしまう。誰にそんなことないよと言われても信じないし、受け入れられない。


あの頃の自分にもう少し楽に考えていいんだよと言いたいな。



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