政府がウソをつき兵士が常識を知らない国は負ける

今月は終戦の日があったのでそれ関係のことを。

政府のウソに騙されたと思う日本国民

戦時中日本は「鬼畜米英」とか敵国であったアメリカ・イギリスを侮辱してたわけです。で、終戦してアメリカ兵が来ることがわかると「女は乱暴される」とかいろんなデマが流れたらしいです(デマではなかったともいえますが本論とは離れるので深くは書きません)。
そして上陸してきたアメリカ兵たち。国民みんな戦々恐々としてましたが、アメリカ兵たちは紳士的。しかも敵国だった国民にチョコとか食べ物までくれます。
「全然鬼畜じゃないじゃん!」「政府はよくも騙したな!」という感情を抱く国民も出始めたようです。『風太郎不戦日記』読んで知りました。

当時の国民からすると、アジア解放とか大東亜とか政府は言ってたけど、実際解放されたのは負けた日本じゃないか。特高警察は消えて自由にモノ言えるようになったし、威張り散らす日本兵は消えて紳士的で優しいアメリカ兵がやってきた。って感じだったのかなぁ。と。

当時の日本人がアメリカ人を恨まないのは、上で書いたように実際に騙されたってのもあるのかなと。たぶんアメリカ軍は解放者に見えたんでしょう。戦後生まれはまぁそういう体験をしていないので不思議なことではない。
『風太郎不戦日記』は当時の空気というか雰囲気もわかるのでおすすめです。

常識を知らない日本兵士

日本軍兵隊(兵士)常識がなかったです。
ここでいう常識とは捕虜に対する扱いのことです。
常識的に考えて捕虜を虐待してはいけません。そして捕虜は丁重に扱わなければいけません。これは自分たちが捕虜になったときもそうです。しかし、日本軍ではそういうことを教えませんでした。
「生きて虜囚の辱めを受けず」という言葉が教え込まれて、絶対に捕虜になるな。なりそうになったら短刀で切腹か手榴弾で自爆。と。もしも捕虜になったときどうすれば良いか教えませんでした。

舞台は戦争末期のフィリピン。上の教えもあったものの、捕虜になる日本兵も出てきます。
捕虜は尋問を受けた際に必ずしも正直に答える必要がありません。まぁ常識的に考えて、自軍を不利にさせるようなことは言いません。ところが、日本兵は次々と自軍の情報を話したんですよ。あまりにもベラベラと話すから「これはウソの情報を話してるな」とアメリカ軍も思うぐらい。でもまぁいちおう調べるかということで偵察したら、本当に日本軍がその場所にいて人数も合致してるのです。
アメリカ軍もビックリ仰天するわけですよ。WHY JAPANESE PEOPLES! どうして味方の居場所と人数を敵に正直に話すんだ!

理由は3つあって、まずは始めに書いた通り「捕虜は尋問に正直に答える必要がない」という常識がなくて、自軍の状況を話してしまった。

2つ目は、アメリカ軍が優しかったから。「捕虜は丁重に扱わなければいけない」という決まりどおりにやってるだけなんですけどね。日本軍上官と比べてアメリカ軍兵士の紳士的な行動は素晴らしい。と思ったのかもしれません。

3つ目は、アメリカ軍はご飯をくれたから。これも「捕虜は丁重に扱わなければいけない」という決まりにのっとって、食事を与えただけなんですけどね………
あと、食事をくれた恩に報いるために情報を話してしまったのではないか? という分析もあるようです。
フィリピンの日本軍は本当に何も食べるものがなかったらしいです。捕虜になったら白米が与えられて、まともな食事を取ることができて「全然アメリカ兵(人)って全然鬼畜じゃないじゃん! 鬼畜なの日本のほうじゃね?」と思った人絶対いると思います。このへんの詳しい話は下の本に載ってるので興味がある方は読んでみてください。

先日書いたブログを再編集しました。


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