vol.2 ずっと探していたもの

去年の5月オイルトリートメントの施術を通して母の肌に触れた。その体験が私の奥深くにある何かにも触れてしまった。

苦しい感情。だけど戻りたくても戻り方がわからない。これまで感じたことのないとても深くて、見ることも怖くて戸惑った。苦しさを背けたら、ずっと続いて。

もう苦しさに抵抗するのを辞めてみた。目を閉じて日々ただただ感じて、身を委ねることをした。あるがままに溢れ出る感情を知って認め、許して、癒しては受け入れる過程をそのまま体験した。

そうしたらふとした時、私がずっと探していたもの。

自分を生きにくくしていた物語の始まりに、やっと気づくことができた。大きな思い込みは、幼い頃の私によって作られていた。
すべての答えは私の中にあった。

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私はお母さんが寂しそうだったから、どうにかして助けたかったのかもしれない。お腹にいたときに伝わってきた感情。私が生まれているのに、まだ感じるお母さんからの寂しさ。

どんなに顔が笑っていても、純粋で繊細な子供は相手の感情で認識をするのだろう。

助けたかったのに、助けられなかった。⁡助けられなかった自分 = 無価値感。いつの間にかできてしまった方程式。そう完全に自分の存在を否定していたんだ。小さな私がいつの間にか作った思い込み。

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幼い記憶に繋がった瞬間、涙がとめどなく流れた。
これまで背負っていたすべてが柔らかく溶けていくようだった。

好きに生きていたつもりでもどこか生きにくさがあって、それは何なのかわからなかった。まわりからキラキラしているね、自由だね、なんて言われてもしっくりこなかった。潜在意識に作られた私の思い込みは、強く、現実に作用していたんだ。

あまりに大きなきづきは夏の間、蕁麻疹と痒みとなって身体からで続けてくれた。痒くて痒くて、つるつるな肌が赤く、ぼこぼこに。何度も心が折れそうになった。

出して大丈夫だよ、ありがとう。ありがとう。たくさんたくさん伝えた。たくさんたくさん自分の肌に触れて包んであげることができた。
何より自分がとても愛おしくなって、この経験が私の存在に気づかせてくれた。

私たちの身体はとても神秘的。生命の力は無限で、誰もが可能性に溢れていると感じるような経験だった。
だから私は、自分の、人の、持っている可能性を信じたいんだ。色んな想いに出会ったこの過程がただ美しい。そんな一つの体験だった。


"光と闇 = 1:1"

自分の中にある深い闇に触れる経験は、光の振り幅が広がっていく。教えていただいたこの言葉が私にとってお守りのようでした。

⁡きづきが起きたら、浄化されていく。また一皮も二皮も剥けて、私を生きる。この身体と心を持って、私を生きられることはこんなに幸せなのだと驚いている。
私が私を生きること、あなたがあなたを生きることは、尊くて。今呼吸している喜びは、生きられて嬉しいと初めての気持ちを感じている。

これからまた始まる物語。

私を最大限活かして、伸び伸びと楽しもう。
殻にこもっても、おかえりと伝えてくれる周りの人たちがいた。私たちはみんな生まれた瞬間から、まわりに温かさや優しさ、もうすでに分かち合い、人と助け合って生きているのだ。

生まれた時のアルバムを見たら、赤ちゃんの私を囲む皆んなが笑っていた。そして現在の母は、笑えるくらいエネルギッシュに生きている。

未来の子供達が、伸び伸びと生きる世界であれるように。だからこそ私は私を生きよう。楽しい時は笑い、悲しい時は悲しいと。怒っている時はそう表現して。手を取り、人と助け合い、互いの偽りのない、まっすぐな愛を循環しあいたい。

私の新たな一歩。


Sari

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