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アメリカの起業手法「エフェクチュエーション」

 アメリカの起業手法である「エフェクチュエーション(Effectuation)」が日本で広がってきている。今回はこのEffectuationについて、アウトプットの一環としてまとめる。

 Effectuationとは、手持ちのスキルですぐに始められる事業を立ち上げ、その後に経営方針を柔軟に変えていく企業手法のことである。

 一般的な起業手法である「コーゼーション(Causation)」(ターゲットの市場や領域を見極め、競合分析や市場調査などを通じて事業計画を練っていく手法)とは対照的な手法である。Effectuationはスピード感のある事業立ち上げが行えるので、硬直的な日本企業にとっては、スタートアップ創出の一助となる。

 この手法は2001年に米バージニア大学のサラス・サラスバシー教授が、成功した起業家の経験則から提唱した。この手法には五つの原則があるという。

1, 手持ちのスキルや技術を使って事業を始める。
2, 追っても良いリスクを先に決める。
3, 布をつなぎ合わせるように仲間作りを進める。
4, レモンをレモネードにしてしまうように予期せぬ事態をチャンスに活かす。
5, 飛行機を操縦するように状況をコントロールして柔軟に方向性を変えていく。
 

 言われてみれば当たり前の原則だ。

 日本には起業する人があまりいない。ロールモデルが身近にいないので事業を起こすことに抵抗感を抱く人も多い。国際調査プロジェクト「グローバル・アントレプレナーシップ・モニター(GEM)」によると、「周囲に新たにビジネスを始めた人がいる」とする回答の割合は2022年時点で日本は20.4%にとどまる。調査対象の49カ国のうち最低水準だったという。米国は50%を超えており、サウジアラビアは80%を上回る。

 挑戦なくして成功はない。この手法を参考に日本人である私も起業に向けた取り組みを進めていきたい。

参考文献
日本経済新聞(2月14日)

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