優先順位

[ハガイ書 1:1,2,3,4,5,6,7]

ダレイオス王の第二年、第六の月の一日に、預言者ハガイを通して、シェアルティエルの子、ユダの総督ゼルバベルと、エホツァダクの子、大祭司ヨシュアに、主のことばがあった。
万軍の主はこう言われる。「この民は『時はまだ来ていない。主の宮を建てる時は』と言っている。」
 すると預言者ハガイを通して、次のような主のことばがあった。
  「この宮が廃墟となっているのに、
  あなたがただけが板張りの家に住む時だろうか。」
  今、万軍の主はこう言われる。
  「あなたがたの歩みをよく考えよ。
  多くの種を蒔いても収穫はわずか。
  食べても満ち足りることがなく、
  飲んでも酔うことがなく、
  衣を着ても温まることがない。
  金を稼ぐ者が稼いでも、
  穴の開いた袋に入れるだけ。」

  万軍の主はこう言われる。
  「あなたがたの歩みをよく考えよ。

聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会 

紀元前586年、エルサレムがバビロン捕囚に遭い神の神殿が壊された。
時は移り、紀元前538年にバビロン帝国を滅ぼしたペルシア帝国の王クロスは捕囚に遭っていたユダヤ人に故郷エルサレムに帰還する許可と神殿建設の許可を出した。ユダの総督ゼルバベルと大祭司ヨシュアを筆頭に神殿再建が始まった。しかし、多くの反対者や迫害者の影響もあり、最初は正しい態度を持って再建作業を行っていたが、次第に間違った振る舞いへと様変わりし、結局再建作業は頓挫してしまった。
彼らの間違った振る舞いとは、神から与えられた仕事を完了させるよりも自分自身の家を建てるのに関心があったという優先順位の履き違えである。
神はユダヤ人に対して、神の宮が瓦礫のままになっているにも関わらず、なぜ自分自身の贅沢ばかりを考えるのかと叱責をしている。
ユダヤ人は自分たちの家を美しくするのに労力を注いでいたため、神の祝福は与えられなかった。彼らが神を第一にすることをやめてしまったからである。
まず、神の国とその義とを第一に求めなさい。そうすればこれらのものはそれに加えて全て与えられる。というマタイの福音書のみことばを私たちは日々覚える必要がある。
私たちは不完全な者だ。神の仕事をするよりも自分の利益に直通する他のことを優先にしてしまいやすい。しかし、神が私たちに望んでおられることは、それとは真逆のことである。ユダヤ人のように神に関わる作業をやめて言い訳をしてはならない。優先順位を正しく理解し、最も意味のある神の働きに心を向けよう。

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