chelmicoのはなし
チェルさんと知り合ったのはちょうど2年前か。chelmicoのMC RACHELのこと。え、まだ2年かよと感じてしまうのは、彼女がそのころはまだラップを始めていなかったからだ。
ラップを始めたころのことで印象に残っているのが、毎週やってる生配信番組が始まる直前に、「お題を出されたら即興でフリースタイルをやる」と突然言い出したことだ。結果は全然できなくて、みんなから突っ込まれて笑っていた。今なら簡単にこなしてしまいそうだけど。初期のライブも覚えていて、最初からラップは凄かったけど、まだ動きが固くて伏し目がちにステージに立ってた。こないだその頃の話を本人にしたら「そうだったっけ?」ってやっぱり笑ってた。
本人に対する印象は実はそんなに変わってない。一回り以上年下なのに、妙に大人っぽいところがあると思ったら時折年よりもずっと子供っぽいことを言い出したり、人懐っこい子だなと思ったら人見知りな側面があったり、物怖じしないしないなあと思ったら突然引っ込み思案になったり。その掴みどころのなさがとても魅力的な子だと思ってる。
でもステージ上の彼女は大きく変わった。折々でライブを見させてもらって、その急激な成長を目の当たりにできたことはすごく幸運だった。先日行われたchelmicoの初ワンマン、見た人たちは全員思ったと思う。この子たちはスターになっちゃうんだな、と。
土曜日、少し遅れて駆けつけた渋谷O-Crest。まだこないだ初めてのアルバムを出したばかりの、キャリア1年半くらいの子たちなのに、入りきれないくらいのお客さんが集まっていた。無理やり入って行ったけど、もうそこにスターがいるんだもん。初ワンマンなのにバンドセットでやるっていう挑戦的なライブ、だれが企画したんだろ。ちょうカッコイイよ。
堂々と歌う姿がカッコよくて、奇跡のようで、まあ泣いた。手を挙げて泣いたね。終わったあとに最高だったってチェルさんにLINE送ったら(自慢)、途中で僕に気づいて気が散ったって草を生やした返事をくれた。泣いてたの見られなかったろうか。早くビール飲みたいって送ってきたから、世界一ビール飲む資格あるよって返した。絶対あると思った。
この子たちはどこまで行くんだろう。この奇跡みたいな成長もステージも、僕の尺度でしかなくて、彼女たちにとってはスタートラインなんだろう。10年後くらいに、このステージを目撃したことを若いchelmicoファンに自慢しようと思う。
大事なことを書き忘れていた。推しメンは相方のマミコちゃんの方です!
お金よりも大切なものがあるとは思いますが、お金の大切さがなくなるわけではありません。