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マニアック五行易 象意編


※2018.12.31
生まれ年の十二支を判断に使う』の記事を追加しました。
※2018.1.14

生まれ年の十二支を判断に使う』の冒頭部分に記事を追加しました。
※2020.4.25
目次を追加しました。


はじめに

前回のテキスト(五行易改善マニュアル)で改善法を書きました。
普通に五行易を開運に生かして行きたいのであれば、基礎編〜実践編〜改善マニュアルまでで充分です。

しかし、もっと詳しく判断したい、プロになりたいと思っているのであれば、今回説明する内容は知っていて損は無いです。

※でも、いきなり他の仕事を辞めてまで、プロなるのはオススメ出来ません。必ず、最初は今のちゃんと稼げる仕事をやりながら、少しづつ占いの仕事を増やしていって下さい。ある程度稼げるようになるまでは、兼業がいいと言うことです。なにせ占い師は収入が安定しないですから。
まあ、いきなり占い師の仕事に飛び込んで、自分を追い込むというやり方もありますが・・・うーん、やっぱりキツイので辞めたほうがいいです・・

実際の鑑定場面では様々な例があります。
まず、私が鑑定場面で最初に行うことは、最初に卦を見て相手の具体的な情報を判断して、卦がちゃんと相談事の内容を表していることを確認します。
基本的に未来が気になるから占うのは当たり前ですが、必ず現在、過去の情報も卦には表されています。
なので、それを紐解いて最初に相談者に確認するのです。

でも、そんなに詳しくは卦だけ見ても判断は出来ません。
なので、本人の精神状態とか、性格、健康状態などを簡単に相談者から何も聞かずに判断して、卦の情報ときちんと相談事の情報が合っているかどうかを確認するのです。

初心者はまず始めに吉凶から判断すると思いますが、吉凶の判断は五行の相生相剋のルールに沿っていますから、慣れれば比較的簡単です。
しかし、相生相剋のルールだけだと、過去や現在の具体的な象意を読み取るのは難しいです。

何故なら、五行は見えないので、陰(ミクロ)に属しているからです。
反対に象意は陽(マクロ)に属して、目に見えることを表しています。
なので、象意(陽)を使って具体的な判断をして行くのです。

故に五行易の判断では、

・相生相剋の理(陰)

・象意(陽)

の2つに大別されます。

相生相剋の理は言葉通り、五行の法則です。

象意は

①卦の象意
②爻位の象意
③六親の象意
④六獣の象意
⑤大象
⑥相生相剋と各象意を組み合わせた見方

の種類があります。

これが、またまた・・なかなか難しいのですよ。

覚悟して読み進めてください・・

最初は頭が混乱するかも知れませんが、

読む→実践→確認→読む→実践→確認→読む→・・・以下ループ

という流れで、何度もやっていけば徐々に面白くなってくるはずです。

でも、五行易は矛盾した表現やダジャレみたいな、ふざけた表現を良くしますし、あー言えばこう言う系の説明もあり、ウンザリしてくると思いますが、これも仕方がありません。


五行易はそういうものだからです。


直感と屁理屈の融合とでも言いましょうか(言い過ぎか・・でも、五行なんて科学的では無いので・・)

占いは人生の羅針盤という人もいます。

占いはアートだという人もいます。

占いはカウンセリングだという人もいます。

占いは癒しだという人もいます。

占いは哲学だという人がいます。

占いは経験則だという人がいます。

占いに道徳的観念を持ち込むべきという人もいます。

占いは科学的ではないから娯楽(エンタメ)だという人がいます。

占いは「所詮プラシーボだろ」という人もいます。

私の感想では違います。


占いは生き物(エネルギー)です。


生き物を相手にする場合には一筋縄では行きません。

嘘をつかれることがあります。

馬鹿にされることもあります。

マウンティングされることもあります。

いたずらをされることがあります。

かと思ったら、すごく親切に伝えてくれたりします。

非常に気まぐれです。

ダジャレ好きです。

倫理観を振りかざす時もあるし、倫理観なんか糞食らえな時もあります。

意外なことを言われて面食らうことがあります。

理屈を無視して表現することがあります。

と思ったら、理屈に従ってガチガチに表現したりします。

何度も問うと、めんどくさがって適当な表現をします。

用神が変わることがあります。

辛い時に寄り添ってくれたり、危険な時に警告してくれたりします。

何としてでも救おうとします。

要するにツン(陽)デレ(陰)なのです。

まあ、占いの性質は猫に似ているのかも知れません(強引)


それでは各象意を順番に説明して行きましょう。


①卦の象意

いわゆるこれは、内卦と外卦の組み合わせの意味から、象意を読み取ります。
でも、全部が全部卦の組み合わせだけで、象意は表すことは少ないです。
頻度的には少ないので、参考程度に覚えていた方が良いでしょう。


乾宮の卦(陽の金)


・乾為天(六冲卦)

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キーワード 天、神、男性原理、顕在意識、剛健、高慢、リーダー

乾為天は、下半分(内卦)と上半分(外卦)ともに乾です。
陽は見えるもの(陰は見えないもの)という意味があり、六爻全部陽ですから、すべてを見通すということで、天、空、高いとかの意味に派生します。
内卦の乾の上に外卦の乾で、高いところより、もっと高いところの意味になります。
 
自分自身を表す世爻に戌の十二支が配当されています。
戌は乾(戌亥)の方角でもあり、一番上の爻位でもあり、自分が天(神仏)の爻位にいるともとれます。
天は一番高い爻位でありますから、当然六爻より下の爻位には自分の行動を見られています。

また、乾は健で壮健に意味にもなり、陽は動くことで、勢いが強いですから、調子に乗ってわがままになれば、すぐに足元をすくわれる卦でもあります。
自分の行動が結果に直結しますから、常に自制心と向上心を持って事にあたるべきです。

官鬼は悩みに意味があり、世爻の戌が官鬼の墓であり、悩みを抱えている暗示ですが、悩みがなければ新たな気づきも生まれなく発展性もありませんので、これは良い悩みということになります。

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上の図(五行十二運)を見てもらえればわかるかと思いますが、官鬼の五行は火ですよね。
火の縦のラインと十二支の書いてある横のラインの交差するところを見てみると、墓 と書いてありますね。
五行にも人間みたいな一生(生成、消滅)がありまして、それを表現したのが十二運といいます。
火の五行が生まれて死ぬまでの流れの中で、様々な五行と逢い、自分(この場合は火)の盛衰が変化していきます。
 
人間も死んだら大体墓に入ります。
墓に入っている状態とはどういう状態でしょうか?
身動きが取れない、地中に埋まっている・・などと想像できるかと思いますが、連想を広げていくと、狭いところに収まる・・保管される・・保存・・収蔵・・倉庫・・集まる・・貯める・・などの意味にも解釈できます。
この場合は戌土が世爻(自分)ですから、官鬼(悩み)午火を自ら墓に入れているということは、自ら悩みを抱える と解釈できるのです。
まあ、物理的に表現するなら官鬼は死者の意味もありますから、戌土はストレートに墓の意味にとらえることも出来たり、官鬼は神仏の意味がありますので、祠や神社やお寺などのなどの意味になります。


・天風姤

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キーワード 思いがけない出会い、出会いが多い、モテる女性、妃

上半分の外卦は乾(けん)ですね。
乾の意味は、天、円形、健全などの意味があり、人物でいうと皇帝、社長、父親などで、要するに天にいるもの、偉いものということで、神や仏の意味にもなり、食べ物でいうと果物の意味もあります。
下半分の内卦は巽(そん)で、これは細長い意味があり、巽を五行で見ると木ですから、樹木が想像できます。

そうすると、乾の果物の意味と合わせると、木に実った果実を想像できます。
果実の成長には陰陽の適度な混合(温度、水、土、日照などすべてに陰陽があります)が無ければ果実はうまく育ちません。
外卦が乾で強いもの、すなわち剛(男性)を意味して、内卦は巽でやわらかい、すなわち柔(女性)です。
この組み合わせは乾が外側を守り、巽が内側を充実させていることで、剛と柔が互いに助け合っているのです。

強い王(皇帝)に柔和な女性が保護されている形であり、これを后(きさき)という概念になり、非常に貴重な事であることです。
六親五類や爻位の観点から見ると、自分を表す世爻は初爻(一番下の爻)にあり、初爻は人体に対応させると、一番下すなわち脚の意味です。
また、現実の事象に対応させれば一番下は地面の意味になりますので、脚と地面の意味を合わせれば、歩行と解釈できます。
世爻に歩行の意味がくれば、何故歩行するか?その原因が必要になります。
応爻は他所、他人、相手、目的地を意味します。
基本的に人間は目的が無ければ行動しません。
この場合は、応爻に向かうことが目的となります。
道路の意味のある五爻(下から五番目)兄弟があります。
兄弟は友人の意味で、世爻の地支は丑で金の墓になります。

世爻に兄弟申金が入墓するということは、すなわち自分の手元に収める(来る)の意味がありますから、路上で友人(知人)に出会うと理解できます。
以上のことから、天風姤は思いがけない出会いの意味になるのです。


・天山遯

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キーワード 逃げる、身を引く、避ける、孤独、修行、隠遁

卦自体の構造から見ると、上半分の外卦は乾(けん)です。
乾為天の説明でも書いたと思いますが、乾には神様や仏という意味があります。
また、頭の意味もあり、意味を引き伸ばすと思考となり、さらに引き伸ばすと思想という意味になります。

下半分の内卦の艮(ごん)は自然現象で表すと山であり、停止、止まるなどの意味があります。
この乾と艮を組み合わせると、これは思考を停止させるということです。
思考を停止させることは執着を無くすことでもあり、瞑想修行のことです。
内卦の艮は山で、乾は修行者で、修行者が山に入ることでもあり、動かずじっと座禅を組み、修練していることを表し、俗世間から遠く離れることを表しています。
ゆえに卦の名前は遁(とん)であり、逃れる、退くの意味があるのです。

六親五類や爻位から見ると、自分を表す世爻は二爻にあり、二爻は家の意味でつまり家の中に引きこもっていることになります(ちょっとニートっぽいですが)。

内卦の艮は山の意味があると言いましたが、家と山の意味を合わせると、山の中の家ということで、洞穴で修行を行っている様子が想像できます。
六爻(一番上の爻)の地支は戌であり、世爻の官鬼午火の墓で、六爻は引退、退出、終わるなどの意味がある爻位です。
 
官鬼は悩みや雑念を表します。
六爻の戌の墓に世爻が入れば、悩みや迷いの意味あいが強くなり、一心不乱に修行して悩みの元である思考から離れようとし、悟りを目指していることです。
要するに俗世間から離れて山に入り、この世から解脱(悟り)を目指して修行している情景を表しているのですね。


・天地否(六合卦)

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キーワード 否定、拒否、不利な状況、ネガティブ、邪魔、障害

天の意味のある乾(けん)と地の意味のある坤(こん)の組み合わせであり、大空と大地の美しい地平線の風景が想像できるので、パッと見は良さそうですが、
 
 
実はあんまり良くない意味になります。
 
 
こういうのがおもしろいんですねー、易の解釈の深みというんでしょうか。
 
それでは、その理由を説明していきましょう。
 
卦自体の構造を見てみると、上半分の外卦は乾(けん)であり、もっとも抽象的な解釈であれば、陽の意味です。
下半分の内卦は坤(こん)であり、陰になります。
陽の気は上昇する性質を持ち、陰の気は降下する性質を持っています。
そうなると、陽が上って陰が下ることにより、陰陽の二つのエネルギーが一つになれず、上るものはますます上に、下るものはますます下になり、陰陽が分離して交流できません。
天と地が背を向け合って、互いを認め合ってない状態なのです。
それで、塞ぐとか通じないという意味の否となりました。

六親五類と爻位から見ると、自分を表す世爻は三爻(下から三番目)にあり、三爻は門の意味があります。
これは、自分が門に立ってこれから外に向かおうとしている情景です。
次は応爻の父母戌土を見てみましょう。
応爻は他者、他所、相手の意味があります。
戌土は土の五行で、六爻(一番上)にあり、高い土を表し、もっと具体的に解釈すると、山の意味になります。
また、戌土は世爻の妻財卯木と相合関係であり、相合の意味は引っ張る、くっつく、動けなくする、邪魔をするなどです。

そうすると、こんな情景が想像できます。
門の前に山があり、門から出ようとしても山が邪魔になり、道が塞がれ行こうとしても行けないさまです。
通じていないということは否ということになります。
スピリチュアルで自己啓発的に言えば、今のあなたはポジティブなもの(自分が都合がよいもの、気分が良くなるもの)だけを見ようとし、ネガティブなもの(都合が悪いもの、気分が悪くなるもの)を見ないようにしています。
ネガティブなものから逃げずに直視すれば、陰陽のエネルギーが交流して、否の状態から抜け出すことが出来るでしょう。
 
天地否は用神が月日の五行の助けを得て強くても、何かと邪魔が入りやすい卦になります。


・風地観

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キーワード 観る、観察、視覚、傍観、塾考、情報、見聞を広める

上半分の外卦は巽(そん)で風の意味があります。
下半分の内卦は坤(こん)であり、大地の意味があります。
意味を組み合わせると、風が大地を吹き抜けていくことであり、様々な土地を訪れて、その土地土地の様々な事象を観察していくことです。

六親五類、爻位などから見ると、自分自身を表す世爻に父母があります。
父母は知識や情報などの意味があります。
五爻(下から五番目)に原神である官鬼巳火があります。
卦全体を人体に例えてみると、五爻は顔の爻位であり、そこに火の五行があるということで目の意味になります。
世爻(父母)が官鬼巳火から生じられる(相生関係)ということで、様々な事象を目で観察して知識や情報を得ていく意味になり、仏教的に言うと、色(しき)になります。

基本的にはそんなに悪い卦ではなく、要するに「良く見聞を広め、周りを観察して落ち着いてチャンスを待て」というメッセージがこめられています。
 
 

・山地剥

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キーワード 剥がれる、落ちる、降格、孤立、四面楚歌、傲慢、強引

周易的な見方ですと、外卦(上半分)は艮(ごん)、ストレートに言えば山の意味ですね。
八卦自体はもともと自然現象を観察して意味を当てはめたものなので、当然そのまんま山の意味だけでは占うことは出来ません(たまに使いますが)。
なので、山というところから連想していくと、当然山は周りより高いところですから、高所の意味になるわけです。
で、内卦(下半分)は坤(こん)で、地面の意味があります。
爻を見てもらうと、一番上だけ陽爻ですね。
初爻から五爻までは、全部陰です。
陽は上昇、陰は下降を表します。
そうすれば、一番上の陽は六爻(最後の爻)にありますので、もう下降するしかないわけです。
ということは、これは山上から地面までは高所からの落下を意味しますので、剥は落ちること(剥がれ落ちる)になったのです。
なので、山地剥は足元をすくわれる、降格の意味になり、あまり良くないです。
 
五行易的に見ると、自分を表す世爻は五爻にあります。
五爻は一番強い、偉い、尊い爻位になり、外卦が艮ですから、自分が非常に高いところにいると解釈できます。
応爻の意味は相手や他人の意味があります。
二爻に官鬼巳火があります。
世爻の十二支は子水で、五行は水になります。
一方応爻にある巳火は水の五行の十二運で見ると、絶になります。

五行にも人間のように人生(生成、消滅)がありまして、水の五行が巳の十二支に逢ってしまうと、エネルギーが絶えて(消滅)しまうのです。
応爻(相手)が世爻(自分)にとって絶になれば、誰からも助けてもらえず孤立無援となり、良い地位をを長く保てずに他人に奪われる結果になります。
まあ、要するに二時間サスペンスのラストみたいな卦と思っておいてください。
わざわざ自分から死地に向かう感じですね。
 
なので、この卦の改善策としては、わざわざ危険なところに行って追い詰められるようなことをしない となります。
 
そうしたら崖の上から落ちずにすみます(笑)。



・火地晋(遊魂卦)

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キーワード 上昇、向上、昇進、前進、進歩、ポジティブ、インフルエンサー

なぜ素晴らしい風景かと申しますと、下半分(内卦)が大地の意味のある坤(こん)で、上半分(外卦)が太陽の意味のある離(り)で、まるで大地の上に太陽が昇りつつある様子を表しているからです。
晋は中国語では進と同じ発音(日本語も同じですけど)になりますから、進むの意味になり、どんどん太陽が昇り進んでいくことで、前進、上昇、向上、発達などを表します。
 
六親五類と爻位から見ると、初爻(一番下)は地面の意味になり、六親五類は父母が配当されています。
父母は地面の意味になり、土の五行も同時にあれば地であり、全部の意味を重ねれば、大地ということです。
すぐ上にある二爻は地面より高い爻位であり、十二支の巳火があります。
これは火は光を表すので、地平線から顔を出したばかりの太陽と解釈できます。
さらに六爻(一番上)にも巳火があり、六爻は一番高いところの意味がありますから、空高く昇った太陽と解釈できます。
六爻と巳火と二爻の巳火がまったく同じ五行であり、地平線から顔を出したばかりの太陽がさらに空高く昇って天上に到達していくことを表しています。
 
 
また、この卦は遊魂卦(ゆうこんか)です。
卦を見ると、二爻と五爻は天人地で分けると、内卦の人の爻位、外卦の人の爻位となります。
共に陰爻で、これは家(二爻)にいる人が、道(五爻)にふらふらと遊びに出かけていくことを表します。
なので、遊魂卦は別れる、出かける、不安、さまようなどの意味があります。


・火天大有(帰魂卦)

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キーワード 所有、仲が良い、富、豪華、金持ち、成功者、人気者、支援、周りを照らす

外卦(上半分)は離(り)です。
離には美しい、光、太陽などの意味があります。
内卦(下半分)は乾(けん)です。
乾は天、珠、宝石などの意味があります。
乾の五行は金であり、これは金属、石などを表し、意味を合わせれば、貴重な宝石(金銀財宝)だと解釈します。
そうすると、外卦には太陽の意味の離がありますから、太陽が空に昇り、その財宝を照らしているような非常に豪奢で富に溢れている情景を表してします。
その上、財宝を表す乾は内卦にあり、自分の手元にあるということで、大いなるものを有するということで大有となります。
 
六親五類と爻位から見ると、応爻(相手)に官鬼があり、官鬼は偉い人の意味があり、五行は火で、世爻(自分)の土を生じて、その偉い人が助けてくれる意味があります。
金銀財宝(お金、資産)の意味のある妻財は家の爻位である二爻にあります。
そうすると、家に財宝が満ちることを意味して、お金や資産があることになります。
四爻になる兄弟が隣で、世爻と相合関係で、相合は親密、仲が良いの意味がありますから、友人が多いです。

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これも、周りに人が集まり余裕があるという意味で、大有、おおらか、寛大の意味にも一致します。
 
また、この卦は帰魂卦(きこんか)です。
内卦の天(三爻)、地(初爻)、外卦の天(六爻)、地(四爻)が同じ陽爻になり、この組み合わせは帰魂卦になります。
帰という漢字がありますから、遊魂卦(ゆうこんか)と意味が逆になり、帰る、安定、保守、家に居るなどの意味になります。



兌宮の卦(陰の金)


・兌為沢(六冲卦)

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キーワード 喜び、楽しい、騒ぐ、口、感情的、コミュニケーション、気が変わる

兌為沢ですから、上半分下半分ともに兌の卦になります。
兌(だ)自体に意味は、沢(澤)とか、少女とか、口の意味がありますが、ここでは口に意味をとります。
そうすると、口が二つ重なる卦になりますので、二人の口が喋っていることを表します。
基本的には、人と話すことなので、コミュニケーション、楽しいとか、快楽の意味もあります。
しかし、喋りすぎれば「口は災いの元」で、結局は嫌われやすくなってしまったり、快楽を求めて行動しやすいので、欲求不満になりやすく、愚痴や不満も多くなりやすいです。
なぜかといえば、兌は欠損の意味があり、快楽を求めての行動は、短期的には満足出来ても、また次の快楽を求めるので、常に不満足を生み出し続けるからなのです。
 
次は六親五類、爻位の組み合わせから見てみます。
世爻(自分)が六爻(下から六番目)にあり、六爻は頭や顔の爻位になります。
五爻には酉金がありますが、金の五行は音を表します。
そうすると、世爻の土が金を生じる(相生関係)ので、自分の口から音を出す、すなわち喋るということになります。
この卦はいわゆる六冲卦(八純卦)ということで、不安定、闘争、不和、離れるなどの意味があります。

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そうすれば、必然的に世爻(自分)と応爻(相手)の地支が相冲関係になってしまうので、特に口論や人間関係の不和が出やすいということになります。
また、兌は少女という意味もあり、思慮が浅く、移り気で、感情の起伏が激しくなりやすい状態なので、特に自制心が求められる卦ではあります。

 

・沢水困(六合卦)

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キーワード 困難、不足、枯渇、横やり、穴、漏れる、親友、情

外卦(上半分)は兌(だ)ですね。
兌自体には快楽、喜び、しゃべるなどのポジティブな意味があり一見良さそうな八卦ですが、もちろんネガティブな意味も隠されています。
人としゃべったり、交流することは楽しいですが、過剰になれば口論となり、快楽を追求すれば、次の快楽を求め不満足になるということで、ここでは 不足 の意味をとります。
また、そこからさらに連想すれば、欠損 などの意味合いが出てきます。
内卦の坎(かん)は水の意味がありますが、その不足、欠損と意味を合わせ、初爻(一番下)が陰爻になり穴が開いている、もしくは坎自体にも穴の意味があり、兌の下にあるので、沢や池から水が漏れて枯渇している状況を表して、困難な状況に陥ることになります。
故に 困 になります。
 
六親五類や爻位から見ると、世爻(自分)は初爻(一番下)にあります。
初爻は六爻全体を人体に模して見れば脚の爻位であり、自分が歩いていることを表します。
また、世爻には飲食に意味のある妻財があります。
ということは、何か食べながら路上を歩いていることなります。
そのままではそんなに困っているような状況ではありませんが、この卦は六合卦であり、世爻の寅木と応爻の亥水が相合しています。

相合の意味は引っ張る、邪魔されるなどの意味があります。
応爻の五行は水で、ここでは飲み水のことを表し、相手から水のことで邪魔をされて、困っている意味にとれます。
また、世爻のある初爻が脚の意味があるので、応爻に足を引っ張られる 意味にもなります。
そうすれば、他人に足を引っ張られて、自分がやりたいことができなかったり、邪魔が入って能力が発揮できなかったり、身動きがとれなかったりするので、非常にストレスが溜まりやすい状態を表すのです。
ですが、この卦は五爻(道、外)の兄弟酉金(友達)は二爻(家)の父母辰土(家)と相合して、家にたくさん友達が集まるという意味になり、友人関係は良いことになります。
また、世爻に妻財があり、応爻は原神の亥水ですから、お金は入って来やすいですが、初爻は少ないという意味がありますので、実入りは少ないです。
 
澤水困は四大難卦(坎為水、水雷屯、水山蹇、澤水困)の一つです。
この卦が出たからって全部がダメなわけありません。
五行易で判断する場合、あくまで用神の強さを吉凶の基準にします。
また、何を占うか?(用神の選定)でも意味が変わってきますので、基本的には参考程度で良いかと思います。


・沢地萃

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キーワード 集まる、集団、約束、多い、ウザい、中心、忙しい

外卦(上半分)は兌の八卦があり、兌には沢(澤)の意味があります。
沢には当然水が流れていますので、下に向かう性質です。
また、兌には口に意味があると、兌為沢の記事では説明しました。
 
内卦(下半分)は坤(こん)ですが、これは大地、地面を表します。
意味を合わせると地面に開いた口、すなわち穴、凹ということで、沢から流れ出た水が地面に集まることを意味します。
萃(すい)自体にはあつまる、あつまるの意味がありますから、萃は聚(じゅ)のことで、多くのものを一所に集めることを表します。
 
初爻(一番下)六爻(一番上)は、父母未土であり、六爻は天の意味で、初爻は地の意味で、父母自体も天地の意味があり、六爻の父母未土が天を表し、初爻の父母未土が地を表します。
六爻の父母未土の下の五爻の五行は金で、これは土は金を生むで相生関係になります。
五爻の兄弟酉金の下の四爻の五行は水で、これも金は水を生むで相生関係になります。
・・・
・・・
要するに、六爻(土)→五爻(金)→四爻(水)→三爻(木)→二爻(火)→初爻(土)すべてが相生関係になるのです。

六爻(天)は父母未土で初爻(地)は父母未土で、結果的に天の父母が地の父母に変わりました。
世爻は二爻にあり、これは内卦で三つの爻で分けると、上から天人地となり、人の爻位になります。
これは一旦離れた天(時間)地(空間)が、二爻(世爻)を通して初めて天地が合い融合するということです。
世爻(自分)は卦の中心点であり、天地(時空)の万物は様々な過程(生成、消滅)を経てから、自分の元に現象として具現化するのです。
そして、これらの万物が自分を通過して再び一つに集まることであり、これが聚の意味につながるのです。
 
全64卦の中で、このような特殊な組み合わせはこれだけ、という スペシャルな卦 になります。
そんなわけで、この卦は周りに様々な現象や人が集まってくる意味になりますが、自分が物事の中心になってしまい、良いものも悪いもの(汗)も集まってくる ので、場合によっては、ウザいことこの上ない卦になります。
なので、「様々なものは自分に集まり、そして通過していく」という認識を持って事にあたるべきです。
要するに、いちいち感情的に反応するのではなく、スルースキルを身につけろ ということです。


・沢山咸

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キーワード 感じる、敏感、過敏、感応、通じる、交流、理解、純粋

外卦(上半分)は兌(だ)ですが、この場合は少女を意味します。
内卦(下半分)は艮(ごん)ですが、この場合は少年の意味です。
艮は陽の卦で剛なので、上に向かう性質があります。
兌は陰の卦で柔なので、下に向かう性質があります。
そうすれば、どういう情景が思い浮かぶでしょうか?
 
これは、少年と少女が仲良く交流しているさまですね。
 
少年、少女は純真、無垢の象徴(子供も大人から勝手にそう認識されて、大変だと思いますが・・)ですから、取引や利害関係などとは関係なく、純粋な心が行為と一致している、エゴや邪気が入っていないということで、無為の為ということです。
陰と陽が正しく配置されれば(うまく循環する)、内側、外側にあり、性質は違うながらも心は一つに通いあっている、いわゆるツーカーの仲、阿吽の呼吸的な気の交流(感応)です。
以上のことから、咸(かん)は感の意味に通じているのです。
 
六親五類、爻位から見てみると、自分を表す世爻は三爻にあります。
三爻は門の爻位であり、通路に面して、外界と内界の交流口です。
六爻は天で、父母は情報で、初爻(一番下)は地であり、これも父母で情報です。
父母の五行は土で、世爻は金で、土が金を生む関係になります。
これは、天(時間)と地(空間)の情報が世爻(人)を生じて、自分という交流口を通して心に入ってくることです。
天と地に心で相通じることにより、宇宙のあらゆる情報に感応できることを意味します。
よって、この卦は反応、感覚、体験、理解、交流などの意味を含んでいます。
 
とまあ、若干東洋的で、スピリチュアルな感じの説明になりましたが、天と地の情報に感応するということは、情報量が多すぎて過敏になりやすく、直情的な反応をしやすくなります。
そう、まるで少年、少女のように(汗)。
なので、この卦が出たらあまり感情的にならないように注意すべきです。


・水山蹇

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キーワード 苦しみ、足かせ、障害、通れない、進めない、やめる、閉塞感

この卦は四大難卦(水雷屯、坎為水、水山蹇、澤水困)の一つであり、苦難、危険、閉塞、不通、憂鬱、妨害などの意味があります。
卦の組み合わせを見てみれば、良くわかると思うのですが、上半分の八卦は坎(かん)です。
坎の意味は水であり、危険を意味します。
下半分は艮(ごん)は止まるの意味がありますから、目の前に水があり危険を察知して止まるので、蹇(けん)は進みにくい、困難になります。
山(艮)を歩くのは結構しんどいです。
その上、山の上に水が流れているのですから、もっとしんどいです(汗)。
水の状況によっては通れるかどうかわかりません。
そういう困難な状況を思い浮かべて頂くとわかりやすいと思います。
 
六親五類や爻位から見ると、子水が六爻(一番上)にあります。
これは水を表し、六爻は一番高いところにありますから、山の頂上の水です。
世爻に水の原神である申金があります。
金は水を生むということで、自らが頂上を目指す意味という意味です。
その道すがらの五爻(道の意味)があり、五爻の五行は土で、頂上の水を剋して水を塞き止めている状況です。
水の性質は潤下(じゅんか)であり、下に流れることが普通です。
それが、水が上に留まろうとしていることは明らかに不順で、その水が原因で自分が困難な場面に遭遇しているわけですから、自分が目指す選択肢(頂上)が間違っているか、求めても願いが叶わないということになります。
目的地の応爻は初爻にあり、世爻の金を生じる原神であるので、本当は頂上を目指さずに素直に下山するべきなのです。


・地山謙

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キーワード 謙虚、謙遜、譲ったふり、下がる、戻る、柔和、モテる男性

地山謙は譲る、謙虚、退却、守をもって攻とする、下降、戻るなどの意味があります。
卦の象から見ると、上半分の外卦は坤(こん)です。大地の意味です。
下半分の内卦は艮(ごん)で、山であり、高地になります。
ふたつの八卦の上下関係を見れば、平地(坤)が上にあり、高地(艮)が下にあり、高い方が低い方に譲る形です。

また、坤は陰、艮は陽で、外卦の気が下がり、内卦の気が上がり、陰陽がうまく循環し良い八卦の組み合わせです。
坤は順の性質があり、艮は止まる性質があります。
内に自ら留まり、外で柔順ということで、これは謙虚の意味になります。
ここまでは非常に良い感じですが、問題もあります。
陰が五つで陽が一つで、男性を対象して占った場合は、周りを女性が取り囲んでいる象を表し、男女関係はトラブルが多くなります。
また、陽爻が三爻に一つだけあります。
三爻は股の爻位であり、これは男性器を表し、つまり男の裸体を表すのです。
 
六親や爻位から見ると、世爻(自分)が五爻になります。
五爻は偉い爻位であり、ここでは自分がすでに地位が高いことを表します。
相手を表す応爻は二爻にあり、自分より低い爻位にあります。
五爻の六親五類である子孫は官鬼を剋して、自分は高い官職を欲しがらないのです。
応爻(他人)に官鬼(官職)があり、他人に官職を譲ることを表します。
しかし、この卦は深くて微妙な法則を隠しています。
もしも、卦に動爻があればその組み合わせについて注意深く見る必要があります。
なぜかといえば、五爻(世爻)は高い地位の爻位で、応爻の官鬼(官職)を剋しているので、実は他人の官職を奪うのが目的であり、官職を譲ると見せかけて油断させ奪うことを表す場合があるのです。
たとえ邪な考えがあったとしても、表面上は謙虚に振舞うこと が開運への鍵となります。


・雷山小過(遊魂卦)

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キーワード 少しやりすぎる、つんのめる、ミス、調子に乗る、反抗、可愛がる

小過なので、少し過ぎるの意味があります。
上半分の外卦は震(しん)です。
震は動であり、怒りの意味を持ちます。
下半分の内卦は艮(ごん)で、これは止まるという意味です。
ということは、怒ったとしても、ほどほどで止められるということです。
何事かを成す為には、時には怒ることも必要です。
行動は感情から発生するので、怒り→行動力を生み出します。
それが推進力を生み目的に向けてのエネルギーを出すのです。
ただ、怒りっぱなしでは周りから嫌われますし、自分も壊してしまいます。
なので、少し怒って行動する(小過)ぐらいがちょうどいいということになります。
とはいっても、怒りのエネルギーを使い行動するわけですから、前のめりになり最初は小さいミスはあるでしょう。
が、長期的な視点で見てみれば、最終的にはより大きなものを得ることが出来るのです。
 
六親や爻位の象から見ていきます。
世爻(自分)に官鬼があります。
官鬼は官職、仕事の意味がありますから、これは自ら仕事を掌握していることです。
五爻は偉い爻位であり、官鬼を仕事ととれば上司のことになります。
二爻の火が五爻の金を剋して、下が上に逆らう意味に取れます。
これだけでは良くないですが、世爻が相手を表す応爻を生じて、目下の人には愛情深く接することが出来ます。
五爻を剋して、機先を制して戸惑わせ、後でしっかりとした挨拶することを表します(ちょっと、ツンデレっぽいですが)。
なので、仕事運を判断すれば、上司に不満な気持ちを抱き、部下に対しては寛容で慕われる一面があります。
が、世爻が兄弟申金に挟まれて、兄弟は争い、ライバル、同僚の意味がありますから、他人に嫌がらせをされやすく、孤立するときが多くなります。
それらの意味から、この卦は勘違い、前のめり、ミス、不足、不完全などの意味もあります。
 
また、この卦は遊魂卦(ゆうこんか)です。
卦を見ると、二爻と五爻は天人地で分けると、内卦の人の爻位、外卦の人の爻位となります。
共に陰爻で、これは家(二爻)にいる人が、道(五爻)にふらふらと遊びに出かけていくことを表します。
なので、遊魂卦は別れる、出かける、不安、さまようなどの意味があります。


・雷沢帰妹(帰魂卦)

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キーワード 出戻り、帰る、嫁ぐ、結婚、取られる、預ける、失う

上半分の外卦は震(しん)で、これは長男を意味します。
下半分の内卦は沢で、これは少女の意味です。
全体で見れば、少女が内にあり、外に長男があるということは、相手の長男の家に嫁に行ったことです。
外卦と内卦の意味を合わせれば長(男)、少(女)で、上が陽で下が陰で陰陽が釣り合わなく、嫁ぎ先でうまくいきません。
少女は内卦で陰であり下降で、外卦は外卦で震で陽であり上昇で、陰陽が交わらず先には行けないのです。
これは再び戻ってくる意味であり、相手の長男の家に居たくなくて実家に帰ることを表します。
すなわち、長男(嫁ぎ先)から再び長男(実家)の元に返ってくるという意味です。
そうすると、帰妹は帰って来た妹と解釈できます。
 
六親と爻位から見ると、自分を表す世爻と相手を表す応爻が両方とも土の五行です。
これは同じ五行であることから、自分と同じ立場の五行、すなわち兄弟の意味があります。
世爻の十二支は丑土であり、応爻は戌土です。
十二支の順番でいえば、丑土が先で戌土が後になります。
戌土は陰爻なので女性であり、後で生まれたので、丑土の妹ということです。
 
妻財卯木と応爻(嫁ぎ先)の戌土が相合して、財産を相手に返す(持って行かれる)という意味になります。
これは、妹の嫁ぎ先である相手の家の持っていった財産が戻ってこないことを表します。

また、官鬼(官職)が応爻(相手)の戌土の墓に入るということは、仮に相手が有力者であり、それによって良い官職を得たならば、妹が帰ってくることにより失ってしまうということを表します。

こういうことから、帰ってきた妹という象徴的な意味になるのです。
よって、雷澤帰妹は帰る、贈る、失うなどの意味を含んでいます。
 
 
また、この卦は帰魂卦(きこんか)です。
内卦の天(三爻、陰爻)、地(初爻、陽爻)、外卦の天(六爻、陰爻)、地(四爻、陽爻)が同じ陰陽の組み合わせになり、帰魂卦になります。
帰という漢字がありますから、遊魂卦(ゆうこんか)と意味が逆になり、帰る、安定、保守、家に居るなどの意味になります。


離宮の卦(陰の火)


・離為火(六冲卦)

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キーワード 明るい、太陽、火、離れる、別れる、分散、美麗、装飾、文化

上半分の外卦は離があり、火を表します。
下半分の内卦も離で、すべて火の五行です。
火と火が重なるということで、この世にこれ以上明るいものはありません。
なので太陽という意味になります。
これは、天地にあまねく明るさが通っていることであり、麗(うら)らかな太陽が天の真ん中にあることを意味します。
よって、離は麗の意味があります。
 
また、離の形は、中の陰爻が外の陽爻に囲まれています。
この形を象とするのは、火自体が空虚(陰爻)なものであり、外が明るい(陽爻)からです。
これは、陰爻に周りに陽が付着(著)するということで、火は一度まとわりついたら、なかなか離れません。
また、急に燃え広がったり、急に消えたりして、状態が安定せず常に変化するという性質があります。
 
火の五行は炎上の性質を持ち、非常に情熱的でエネルギッシュなさまを表します。
そして、世の中を明るく照らすということで、人間の文化、文字の意味にも派生します。
 
六親や爻位から見ると、自分を表す世爻が六爻にあります。
六爻は天の意味で火の五行があり、これは天上にある太陽の意味です。
これは自らが太陽となりこの世界を照らしていることです。
ただし、世爻の兄弟には阻むという意味があります。
 
応爻に世爻の巳火と相冲関係である亥水があります。
これは水の意味であり、太陽(巳火)の熱で水から変化(相冲)して、気化して蒸気となります。
亥水は巳火を冲して剋する関係なので、水が蒸気となって天に上昇し、雲を作って太陽を遮るので、太陽(自分)にとっては邪魔者になります(世界を照らしたいのに、雲が遮って照らせない)。
よって離為火は不和の意味があるのです。
この卦は六冲卦(八純卦)であり、闘争、刺激、不安定、離れるなど意味がありますが、離自体に、読んで字のごとく 離れる の意味があるので、五行易で判断すれば余計にその意味を強めます。


・火山旅(六合卦)

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キーワード 外出、旅行、離れる、家出、逃げる、あちこち回る、彷徨う

上半分の外卦は離(り)になります。
離とは読んで字のごとく、離れるということで、すなわち別離を表します。
下半分の内卦は艮(ごん)です。
艮は止まるという意味があり、離が別離であれば、今の場所から離れて他の場所に止まるといことになります。
ということで、故郷を離れ、遠くの他郷に行くという意味にあり、それゆえに旅と名づけたのです。
 
六親、爻位の象から見ると、世爻は自分自身です。
初爻は足、脚の意味があります。
ということは、自分自身が歩いて移動するということです。
応爻は他所であり、目的地です。
世爻は応爻を生じながら相合します。

 
相合は重なる、近づくの意味で、すなわち自分が目的地に向かって行くことを表し、移動するという意味を強めます。
また、六親五類の子孫が世爻にあります。
子孫は悩み、災いの意味のある官鬼を剋することから、喜びや楽しみの意味になるので、自らそれを求めることでもあります。
すなわち自らその移動(旅)自体を楽しむのです。
そういうことで、火山旅には外出、行方をくらます、行動、変化、別離、逃げるなどの意味合いも出てくるのです。
 
まあ、でも旅というのは楽しいことも多いですが、さまざまなトラブルにも見舞われやすいので、苦労も多いです。
火山旅が出たときには、結果を求めず、旅のプロセス自体を楽しむという姿勢が重要になってきます。
 


・火風鼎

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キーワード 家庭、食事、調理、キッチン、安定と変化、集合と分離、落ち着く

上半分の外卦は離(り)です。
ストレートな解釈ならば火を意味します。
下半分の内卦は巽(そん)です。
巽の五行は木(もく)で、これは木(き)を意味します。
木が下にあり火が上にあるので、木が火を生じる、つまり薪が燃えていることです。
火風鼎の鼎(てい)というのは、古代中国で使われた三本足の鉄の鍋を意味し、薪が燃えて鼎(かなえ)で食物を煮ているさまを表します。
 
爻位と六親から見れば、自分を表す世爻は二爻にあります。
二爻は家、キッチンの意味があり、十二支の亥水があります。
三、四爻は妻財で、これは飲食の意味があり、金の五行が亥水を生じています。
亥水は水であり、妻財は二つあり、これはたくさんの食べ物を鍋に入れて煮込んでいる様子であり、これも調理を意味します。
そして、鼎には普通三つの脚があり安定したさまを表し、鼎(てい)は定(てい)となり、安定、落ち着きなどの意味になります。
また、生ものや固いものを柔らかいものに変化させることから、変革、紛争、分裂、合作の意味もあります。
 
まあ、簡単に言えば、みんなでわいわい鍋をつついている様子だということです。
なので、基本的にはあんまり悪い意味はありません。
ただ、はしゃぎすぎると、陽が強くなりすぎ、陰に転じて災いが起こりやすくなります。
 

・火水未済

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キーワード   未完成、過程、未熟、無理解、対立、争奪、エゴ

外卦(上半分)は離(り)で、火の意味であり性質は炎上です。
内卦(下半分)は坎(かん)で、水の意味であり性質は潤下です。
上が火で、下が水で助け合う関係では無く、かえって火と水は遠くへ離れていく意味です。
水は下にあるため火をコントロールすることが出来ません。
相剋関係の為、火を補うこともできずに下に向かって流れて、火は上へ燃えあがり、結果的に水と火は分離します。
これは、水と火は相入れないことで、未済(未だ済まず)と名づけられました。
 
六親、爻位の象から見ると、自分を表す世爻に兄弟があります。
また、相手を表す応爻も兄弟です。
共に五行は火になり、世爻と応爻の間にある妻財酉金を互いに剋しあう関係になります。
妻財は財産、お金の意味です。
兄弟や友人が互いに一つの財産を奪い合うことであり、助け合えずに最後は失敗してしまうことを暗示になります。
以上のことから、未完成、不足、未熟、離反、分離、反逆、対立、争奪などの意味を含んでいます。

基本的にはこの卦が出たら、運気はあまり良くありません。
また、世爻に兄弟があり、五行は火です。
これは、怒りっぽくて、わがままになっていることを表します。
これを避けるには、五爻にある子孫未土を使うのです。
未土は午火と相合関係です。
相合は引っ張る、止めるの意味があります。
子孫は楽しみ、娯楽、趣味の意味になり、気分転換をはかることにより、イライラやわがままを抑えることができます。
 


・山水蒙

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キーワード  迷う、わからない、無教養、知識が無い、愚か、教育、向こう見ず

上半分の外卦は艮(ごん)です。
艮は山であり、止まることを意味します。
下半分の内卦は坎(かん)です。
坎には水の意味がありますが、ここでは水=知恵の意味をとります。
艮の五行は土であり、坎の水を上から剋して圧迫します。
そうすれば、知恵(水)が止まる、濁る(土)ということで、知恵が無い、知恵が濁って使えないという意味になります。
蒙(もう)には、幼い者、道理が通じない意味がありますので、山水蒙ということです。
よって、この卦は愚か、わからない、教育、曖昧模糊、愚鈍、純粋などの意味を包含しています。
 
爻位、六親によって見てみれば、子孫が世爻にあります。
子孫は利口、利発、表現(我が生じる五行、四柱推命でいう食神、傷官)の意味があります。
しかし、初爻の寅木と、六爻の寅木に剋されて、父母は知識を表しますから、天地の知識にうといことを表します。
知識がないと、この世界のことを把握できないですから、自分の認知、認識がはっきりしていないので、自他の区別がつきにくいのです。
よって、愚か、無知を意味します。
要するに、子孫は子供であり、無垢であり無知なので、ある種自由な状態を表しています。
なので、この卦は学習、仕事などを占えば、良くない卦ですが、逆に知識を忘れること(惑わされない)については有利になります。
これは体験の新鮮さを失わないことでもありますので、悟り、直感、芸術、表現活動などを占えば、良い組み合わせです。
 
まあ、「オレの好きにさせろや」ってことですね。


・風水渙

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キーワード  分散、分離、解散、散る、浪費、損失、離れ離れ、放浪、不安定

上半分の外卦は巽(そん)です。
巽は木です。
下半分の内卦は坎(かん)です。
これは水になります。
そうすると、坎の上に木ということで、水の上に舟が浮かんでいる情景が表れます。
巽には風の意味があり、舟が水上を行くことで、波にしたがって漂い、風に吹かれて散り、水のように流れるという意味です。
そういうことで渙なのです。
 
爻位や六親から見れば、世爻は道を表す五爻にあります。
五爻は道の意味であり、世爻は自分の意味です。
これは、自分が道を行ったり来たりしている様子を表します。
世爻には兄弟があります。
兄弟があれば、妻財を剋してお金を使うということです。
これは浪費を意味します。
でも、巳火は(妻財酉)金の長生の十二運です。

これは、妻財の長生で一旦お金がたくさん入るのですが、相剋関係でもあるので、最後には使い果たしてしまう暗示です。
例えば、お金をたくさん持って旅行に行き、道すがらでお金をどんどん使いつくすような感じですね。
故に、この卦は損失、散財、分離、気が散る などの意味があるのです。
 
まあ、フーテンの寅さんみたいな卦でしょうか(寅さんは、あんまりお金は持ってないですが・・)。
放浪(放蕩)の美学を表しているように私は思えます。
なので、雰囲気的に好きな卦ではあります。
基本的には、この卦が出れば出費が多くなりますので、なるべく衝動的にはお金を使わないほうが良いでしょう。

でも、妻財が強ければ投資は大丈夫です。
世爻の巳火は酉金に長生の地であり、金を鍛えて使えるものにするという事です。

ちなみにこのテキストを書いている最中に、17歳の飼い猫が亡くなりました。
今年の年運は風水渙から火地晋に変わる卦であり、子孫は強かったのですが、子孫が動爻で、伏神の空亡と相合になります。
人間でもそうですが、老人(老猫)が原神や用神が動爻になるのはあまり良くありません。
そして、空亡と相合するのは、空亡=居なくなる という意味です。
風水渙自体に離散という意味があり、その上火地晋(遊魂卦)に変わっています。

離散(風水渙)+離れる(遊魂卦)+二爻(家)+子孫が動爻で回頭生+空亡(伏神)と相合=飼い猫が亡くなる(家から居なくなる・あの世に行ってしまう)

ということになります。


・天水訟(遊魂卦)

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キーワード   訴訟、訴え、争い、論争、口論、喧嘩、騒がしい

卦を見てみれば、上半分の外卦は乾(けん)です。
乾は頭であり、思考を司り、陽すなわち上昇するの性質があります。
下半分の内卦は坎(かん)です。
これは水であり、知恵の意味で、陽すなわち潤下する性質があります。
この卦は陽と陽であり、本来ならばさらに上昇して発展する可能性があります。
しかし、坎の性質は水であり、水は下に流れる性質があります。
そうすれば、二つの陽が上と下は別れて、思考と知恵がうまく統合しない意味になります。
これは、乾と坎が仲違いすることであり、互いに意見が違うこと、すなわち訴(しょう)、訴訟になります。
 
爻位、六親の構造から見れば、世爻に兄弟があり、これは争いの意味です。
五爻は五官の爻位で、金(音の意味がある)があるならば、口から音を出すことです。
世爻の兄弟午火が、五爻の妻財申金を剋します。
これは、他人の声をさえぎり、自分の意見を主張して、他人と論争することになります。
また、災い、悩みの意味のある官鬼が三爻の兄弟に伏神として隠れています。
伏神は内に秘めたという意味があります。
兄弟は自分と同じ立場のことですから、相手と論争することによって、相手の心に復讐心をもたらし、結果的に官鬼亥水が世爻の火を剋すことで不利になることです。
ということで、この卦は訴訟、論争、口論、騒がしい、喧嘩などの意味があるのです。
 
この卦が出たら、何かと自分の意見を主張しやすい時期です。
世爻に兄弟の意味は、エゴ(自我)です。
なので、自分のエゴはなるべく抑えて、他人との調和を図るべきです。
応爻は相手、他人の意味で、地支に寅木があり、これは五行で言えば、木生火の関係であり、自分を助けてくれるのです。
初爻にあるのは自分がへりくだる、頭をたれる意味であり、他人の意見との調和を図るのが、開運の鍵です。
 
また、この卦は遊魂卦(ゆうこんか)です。
卦を見ると、二爻と五爻は天人地で分けると、内卦の人の爻位、外卦の人の爻位となります。
共に陰爻で、これは家(二爻)にいる人が、道(五爻)にふらふらと遊びに出かけていくことを表します。
なので、遊魂卦は別れる、出かける、不安、さまようなどの意味があります。


・天火同人(帰魂卦)

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キーワード   仲間、同志、協力、合作、親近、同じ立場

上半分の外卦は乾(けん)です。
これは陽の八卦であり、天の意味です。
下半分の内卦は離(り)です。
これは陰の八卦で、火であり、この場合は太陽の意味になりますので、陽の性質をはらんでいます。
これは、共に上昇するという意味になります。
 
この二つの八卦が組み合わされば、天には太陽がある象になります。
そして、その太陽はあまねく地上を照らし、人々に様々な恵みをもたらします。
天が無ければ太陽は輝ける場所がないし、太陽がなければ天を認識することはできません。
天と太陽は一体であり、どちらも離れられなく、また人類も天と太陽が無ければ存在できないのです。
天と太陽から生み出された、すなわち人類の親という意味になるのです。
故に、人類は天を慕い、太陽を敬うのです。
 
六親と爻位の関係から見れば、自分を表す世爻の五行は水で、相手を表す応爻は土になります。
これは本来相剋関係(土剋水)ですが、三爻の世爻から、六爻の応爻まで陽爻が続きます。
天への階段を一歩一歩進んでいくようであり、応爻は目的地であり、他人の意味があります。
自分が志を持ち、その目標に向かう過程で志を同じくする人と次々に出会っていくのです。
なので、この卦は同志、親近、合作、仲良しなどの意味を内包しています。
 
また、この卦は帰魂卦(きこんか)です。
内卦の天(三爻、陰爻)、地(初爻、陽爻)、外卦の天(六爻、陰爻)、地(四爻、陽爻)が同じ陰陽の組み合わせになり、帰魂卦になります。
帰という漢字がありますから、遊魂卦(ゆうこんか)と意味が逆になり、帰る、安定、保守、家に居るなどの意味になります。


震宮の卦(陽の木)


・震為雷(六冲卦)

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キーワード   振動、電気、運動、怒る、変化、衝動、興奮

下半分の内卦は震(しん)です。
上半分の外卦も震(しん)です。
震には雷鳴、轟き、振動の意味がありますから、それが二つ合わさるのですから、非常に激しく動く力です。
雷の形は龍に似ていますので、類似性があります。
震は龍の意味があり、龍は雨をつかさどる存在であり、雄たけびをあげる存在です。
また、雷は電気であり、一瞬たりとも留まっていられません。
これは運動そのものを表します。
 
爻位や六親から見ると、自分を表す世爻は六爻にあります。
六爻は天の意味で、世爻の戌土は十二運でいえば、火の墓になります。

火を墓に入れるということは、火をコントロールするということです。
ここでの火は太陽を表し、墓は太陽が隠れて見えなくなるということで、雲に遮られて太陽の光をコントロールされます。
また、電気の五行は火です。
光の五行も火です。
墓は集める、収蔵という意味がありますから、電気を集めて一気に集約して雷になるのです。
雷が落ちることは一瞬の出来事であり、それが何度も様々な形に変化し、位置を変え動きます。
これはある種の動き、すなわち運動自体を表します。
 
六親の官鬼は雷を意味します。
官鬼の五行は金であり、金は音、声の意味で、これは雷鳴です。
五爻は尊位であり、偉い爻位で力が強いです。
世爻は天の爻位である六爻にあります。
戌土があり、これは乾(戌亥)の方角です。
乾も天の意味があり、その意味を強めます。
戌土は五爻の官鬼申金を生じて、相生関係です。

これは天からの音、すなわち雷鳴を表します。
雷鳴は轟きと振動も伴います。
なので、震動、怒る、変化、驚く、衝動、興奮、運動などの意味に派生するのです。

この卦はいわゆる六冲卦(八純卦)ということで、不安定、闘争、不和、離れるなどの意味があります。


・雷地豫(六合卦)

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キーワード    愉悦、快楽、離れがたい、予感、ユーモア、面白い、気が合う

上半分の外卦は震(しん)です。
前回の震為雷の説明で、轟く、雷鳴などの音関連の意味がありました。
この場合の意味は、鳴く、声などの意味になります。
下半分の内卦は坤(こん)です。
坤は純粋な陰であり、柔順、母、大地、優しいなどの意味があります。
このふたつの意味を合わせると、まさしく母親が子供に語りかけるような、優しく母性に満ちた声になります。
また、震は長男の意味があり、坤は母です。
母親の優しい声はすんなり耳に入り、子供には安心感が生まれ、直接母親に語りかけられているのですから、喜び、喜悦、悦楽が生まれます。
よって、豫(よ)の意味は悦になるのです。
 
六親と爻位の象から見ると、世爻を生じる五行である子孫は、相手を意味する応爻にあります。
四爻は心臓、胸の意味があります。
が、これは世爻の原神で、もっと内面的な状態を表します。
また、五行は火で、これも心です。
六親は子孫で、子孫は楽しい、快楽の意味がありますから、これは心の底から楽しむ状態を表すのです。
世爻(自分)と応爻(相手)は生じあいながら(火生土)、相合しています。

相合は仲良し、通じ合う、離れがたいの意味がありますから、相手と親しく心が通じ合い、自分の心は楽しくなり、愉悦に浸るのです。
よってこの卦は、喜び、快楽、愉快、ユーモア、美しい、喜悦、麗しい、などの意味に派生します。
 
一見良い意味しかなさそうに見えますが、注意点もあります。
人間は快楽が過ぎると、その状態に甘んじて堕落し、依存してしまいます。
世爻が一番低い爻位である、初爻にあるのはその為です。
この卦が出たら、非常に楽しいことが起きやすいですが、羽目を外してしまえば、後悔することになります。


・雷水解

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キーワード    苦難からの解放、解脱、解散、理解する、向上、努力

上半分の外卦は震(しん)です。
震の意味は動くことであり、ここでは走る意味になります。
下半分の内卦は坎(かん)です。
坎は水で、危険の意味があります。
そうすれば、自ら外に出て危険な所へ赴くことで、これは困難な状況を表しています。
が、内卦は坎(困難)であり、外卦は震(進む)で、困難な事はもう過ぎ去りつつあります。
よって、その困難な状況から脱すること、すなわち解の意味になるのです。
 
爻位と六親の象から見れば、自分を表す世爻は二爻にあります。
二爻は家の爻位であり、自分は家の中に居ます。
世爻に十二支の辰土があります。
辰は水、土の墓になります。

世爻の五行は土です。
そうすれば、世爻にある辰は、同時に土の墓でもあるので、自らを墓に入れてしまうことになります。
これは、自分自身で自らを縛っているような状況を表します。
しかし、世爻は相手を表す応爻を生じています。

応爻は五爻にあり、五爻は非常に偉い爻位であり、官鬼は功名の意味があります。
二爻(内側)から五爻(外側)を生じて家から出ることを表します。
つまり、自ら束縛を脱し、尊い位を目指し、自らの努力で名を成すということで、故に解なのです。
他の意味として、解放、解脱、解放、解散、発展、向上、離脱、などがあります。
 
わかりやすく言えば、ジョゼフ・キャンベルの言う「ヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅):」ということです。
現在あなたが悩んでいたり、困難に直面していれば、それらから解放されることを意味するので、悪くない卦になります。


・雷風恒

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キーワード    続ける、保つ、不変、和合、保守、バランス

上半分(外卦)が震(しん)で木です。
上半分(内卦)が巽(そん)で木です。
共に木の五行であり、震は陽の木です。
これは男であり、動であり、剛の性質があります。
下半分の内卦は巽です。
これは陰の木で、女であり、静であり、柔の性質があります。
上下の八卦を合わせると、動と静、陽と陰の組み合わせになります。
これは、同じ木の気が引き付け合って交流しているさまです。
または、外で男性が働き、女性が家を守っている象であります。
これは、非常にバランスの取れた良い組み合わせとなり、安定して気の交流(夫婦和合)がずっと続く意味になります。
なので、恒(こう)なのです。
 
爻位と六親の組み合わせから見ると、自分を表す世爻は三爻にあります。
三爻は門の爻位にあり、功名、事業の意味のある官鬼があります。
これは、自ら門を作り、尊さ、気品を示しながら内外に出入りすることです。
相手を表す応爻は六爻にあり、土の五行でこれは外壁や外の囲いを表します。
応爻は世爻を生じて(土生金)、内側(自分)と外側(相手)が和合します。
これは、孫子の言う「不敗」の状態を自らの努力で保ち続けるということです。
故に、恒久、長久、永久、永遠、安定などの意味に派生するのです。
 
雷風恒自体悪い意味はあまり無いので、コツコツと自分の持ち場を守り、基本的には現状維持でいいんじゃないでしょうか。
しかし、ずっと運が安定しているとは限りません。
万が一の時の為に、準備を整えていたほうが良いでしょう。
また、今まで自分がやってきたこととは違う、新ジャンルにチャレンジするのはおすすめ出来ません。
既存のものを守りつつ、負けないことを心がけ、少しづつ新しいことにチャレンジしていくのです。


・地風升

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キーワード    上昇、昇進、向上、発展、進展、努力、伸びる

上半分の外卦は坤(こん)です。
これは大地を意味します。
下半分の内卦の巽(そん)です。
これは、陰の木の五行になり、植物の意味になります。
巽(植物)は下にあり、大地(坤)は上にありますから、これは土の中の植物を表します。
陰は陽を求める性質がありますから、陰木は土の中にあって、土を破って外に出ようとしているさまです。
土を破って大地の外に出るということで、地(陰)の気が天(陽)の気と接する、上に伸びて行く力を表し、すなわち昇となります。
 
六親と爻位の象を見てみましょう。
卦の中に植物の意味のある木の五行が現れていません。
二爻(下から二番目)に兄弟寅木として、隠れています(伏神)。
世爻には土の五行があります。
木は土を剋する五行ということで、これも土を破って外に出ようとすることです。

 そして、内卦(初爻~三爻)と外卦(四爻~六爻)の六親は、まったく同じです。
つまり、初爻の妻財は四爻に移動し、二爻の父母は五爻に移動し、三爻の官鬼は六爻に移動し、一段一段上の上昇していくことです。
また、世爻は自分を表し、卦の中心であります。
自分と対比する意味の応爻は世爻より下にあります。
これは、自分自身が低い所から高い所に向かって発展する組み合わせを表しています。

故に、やはり昇という意味になります。
昇自体の意味から、上昇、向上、発展、努力、前進などに派生します。
この卦は世爻と応爻が同じ六親、同じ十二支になります。
官鬼を官職、男性として見れば、世爻、応爻共に丑土で官鬼の墓になります。

自分(世爻)と他人(応爻)で、同じ官職、同じ男性を取り合う意味にもなり、争奪戦や争いの意味も内在しています。
なので、地風昇が出れば、積極的に自ら向上心を持って、努力していくべきです。
史記に「先んずれば人を制す、後るれば則ち人の制する所と為る」という故事があります。
人より先に動けば、人を指示する立場になることができ、人より後に動けば、人に指示される立場になるということです。
開運の鍵は、向上心を持って積極的に動くことです。


・水風井

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キーワード   井戸、隙間、溜まる、故郷、静謐、飲食、雨、故郷を離れる

上半分の外卦は坎(かん)で、水の五行です。
坎は陽の性質がありますが、水は潤下の性質を持ちますので、下に流れます。
下半分の内卦は巽(そん)です。
内卦は下にあるので、大地、地下の意味を持ちます。
巽は陰であり、風が入る場所、すなわち隙間、穴を表します。
大地の隙間から水が下に流れて、集まって水脈を作ります。
巽は細長いという意味もありますから、細長い穴から水を取り出す、すなわち井戸を表します。
 
六親や爻位からの組み合わせを見ると、六爻は天の爻位です。
六親の父母も天の意味があり、五行は水です。
天上の水ということは雨を連想させます。
父母自体の意味も雨の意味があります。
初爻は地面、地下の爻位です。
これは、空から降ってきた雨水が大地を通り、地下まで到達することを表します。
六爻の子水と初爻の丑土が相合します。

相合は重なる、動かないなどに意味があります。
初爻の五行は土で、六爻の五行は水です。
これは水が土と合わさって動かないこと、すなわち井戸ができることを表します。
この自分自身の意味がある世爻は五爻にあります。
六親が妻財になり、妻財は飲食を意味しています。
また、世爻には十二支の戌土があります。
戌土は子孫午火の墓の地であり、子孫は楽しみ、安心の意味です。

これは、井戸水を飲んでホッとしている様を表しているのです。
水は人間にとって欠かせないものですから、非常に満ち足りている状態なのです。
 
また、天(六爻)地(初爻)が相合して合一しています。
天は陽、地は陰であり、これは陰陽が一体となる状態です。
これは陰陽の区別がなくなり、太極もなくなります。
そうすれば、この宇宙も変化しないということで、静という意味になり、静かで穏やかな状態を表しています。
しかし、世爻は五爻にあり、五爻は道路の爻位でもあります。
妻財は飲食、食べ物の意味であり、食べ物を持って外出すること、すなわち故郷を離れるということにもなります。
よって、水風井は静か、安らぎ、安定、移動、溜まるなどの意味があります。



・沢風大過(遊魂卦)

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キーワード  やり過ぎ、自信過剰、過失、非効率、浪費、ナルシスト

上半分の外卦は兌(だ)です。
これは沢であり、水の意味です。
下半分の内卦は巽(そん)です。
これは木の意味です。
組み合わせから想像すると、木の上に水があり、少し違和感があります。
これは、木がたくさんの水に浸かっている状況を表します。
水は本来は木の成長を促すものですが、普通は木が浸かるほどの水はいりません。
よって、これは大過(過剰)という意味になるのです。
 
次は六親や爻位からの意味を見てみましょう。
卦には木の五行が見当たらず、伏神として隠れてしまっています。
自分を表す世爻は四爻にあり、これは比較的高い場所で、五行は水で、これは水量が多いということです。
兄弟寅木が隠れている二爻の飛神を見てみると、世爻の五行と同じく水の五行です。
これは、水で木が覆われていることを表しますから、上記の卦象と一致します。
木が生じる五行は火であり、すなわち木(植物)が成長すると花となることを表します。
ですが、火の五行も木と同じく、伏神として隠れてしまっています。
そして、火の五行は世爻に剋されて消えてしまいます。
世爻は水の五行で、木を成長させるものですが、水が多すぎて木の助けになれないばかりか、火を剋して、木の開花を不可能にしていることです。

このことから、例え力を発揮したとしても、やりすぎてしまい悪い方向に向かってしまうという意味を表しています。
故に大きく過ぎる(大過)ということです。
そういった性質、意味合いから、過剰、過失、浪費、自分だけうまくいけばいい などの意味を包含しています。
 
また、この卦は遊魂卦(ゆうこんか)です。
卦を見ると、二爻と五爻は天人地で分けると、内卦の人の爻位、外卦の人の爻位となります。
共に陰爻で、これは家(二爻)にいる人が、道(五爻)にふらふらと遊びに出かけていくことを表します。
なので、遊魂卦は別れる、出かける、不安、さまようなどの意味があります。
 
まあ、基本的にはあんまり良い意味はないですが、占う内容によって変わってきますので、この卦が出てもそんなに悲観する必要はないです。
要するに、やりすぎは禁物 ということを肝に銘じ、ビジネスの世界で有名なパレートの法則(80:20の法則)を意識して行動していけば良いのです。



・沢雷随(帰魂卦)

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キーワード  従う、付いていく、頼る、受動的、リアクション、付随

上半分の外卦は兌(だ)です。
兌は喋る、楽しいの意味があります。
下半分の内卦は震(しん)です。
震は動であり、変化を表します。
外側(他人)は兌で、内側は震(自分)です。
他人が話しかけてきたら、あなたも話し、他人が笑いかけてくれば、あなたも笑い、和やかで楽しげな雰囲気になる象です。
これは、要するにリアクションです。
自分からではなく、あくまで他人からのアクションに反応して行動することです。
故に したがう、ついていく、 の意味がある随(ずい)になります。
 
爻位や六親の意味から見てみると、自分を意味する世爻に土の五行があります。
応爻は相手の意味で、これも土の五行があります。
世爻は三爻にあり、辰の十二支があります。
応爻は六爻にあり、未の十二支があります。
爻位順から言えば、三爻が先で六爻が後です。
十二支順に言えば、辰が先で未が後です。
これは、自分自身(世爻)が相手(応爻)についていくことで、発展、進歩する意味なのです。
故にこの卦は、随行、随従、付き従う、オプション、折り合いをつける、などの意味に派生します。
 
なので、澤雷随が出た場合には、自分から働きかけたり、自分のやり方を押し通すのではなく、リアクションに徹することが重要です。
相手から働きかけられたとき、適度なリアクションをして、相手のやり方に従っていけば、相手も喜んで快く力を貸してくれるでしょう。
 
また、この卦は帰魂卦(きこんか)です。
内卦の天(三爻、陰爻)、地(初爻、陽爻)、外卦の天(六爻、陰爻)、地(四爻、陽爻)が同じ陰陽の組み合わせになり、帰魂卦になります。
帰という漢字がありますから、遊魂卦(ゆうこんか)と意味が逆になり、帰る、安定、保守、家に居るなどの意味になります。


巽宮の卦(陰の木)


・巽為風(六冲卦)

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キーワード    柔らかい、速い、疾走、穴、虚無、実体が無い、とばっちり

巽(そん)宮最初の卦でありますから、下半分の内卦は巽(そん)と、上半分の外卦は巽(そん)の組み合わせで、六純卦(六冲卦)になります。
巽は風の意味で、陰の性質を持っており、どんな隙間にも入り、形を変えていくことができるので、柔の意味になります。
上と下まったく同じ巽ですから、同じ方向に風が向かうことを示しています。
 
次は六親や爻位から見てみます。
自分を表す世爻は六爻にあり、六爻は天を意味します。
六親では兄弟は風を意味して、木の五行が卯木で、これは陰の木であり風を意味します。
故に巽は風の意味を持つのです。
世爻の木は優しいという意味があり、相手を表す応爻に剋されています(金剋木)。

これは、相手に剋される(攻められる、攻撃)のを、許すということで、柔順という意味になります。
相手の五行は金であり、これは石や金属みたいに固いものを表します。
自分が石のように堅ければ、剋されてかえって傷ついてしまいます。
ですが、剋してくる相手の心も、自分自身が風のように柔軟で優しければ、相手は剋する実体を失い虚をつかれて、いつの間にか相手を癒してしまうのです。
巽為風は、中国古代の兵法書『三略』の中の 柔能く剛を制す の意味に似ているのです。
こういった意味から、速い、軟弱、変化、消滅、虚無、曖昧模糊などの解釈に派生していきます。
上記の説明では、なんだかカッコイイ感じに思えたかもしれませんが、
 
 
この卦が出たときはあんまり運が良くありません(汗)
 
 
なので、この卦が出たときのアドバイスとしては、柔軟な心を持って受けながすという、スルースキルを磨いてください。
 
この卦はいわゆる六冲卦(八純卦)ということで、不安定、闘争、不和、離れるなどの意味があります。


 

・風天小畜

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キーワード    少し留める、小休止、瞬間、流れ去る、少しの蓄え

上半分の外卦は巽(そん)で、風の性質から、『入る』という意味になります。
下半分の内卦の乾(けん)は、古代中国から非常に貴重なものとして珍重されてきた『玉』すなわち宝石を表します。
意味を合わせると、玉をある場所に入れる(はめ込む)ことになります。
美しく貴重な物を留めて偏愛することができる。
しかし、美しい物は誰もが好むため、どの人間も永遠に手中に収めることはできないのです。
仮に留まるとしてもしばらくの間だけになります。
そうして小蓄(少しの間だけ留める)という名ができたのです。
 
次に六親や爻位の組み合わせから、この卦を見て行きましょう。
世爻は自分自身のことであり、初爻にあります。
初爻は一番最初の爻位であり、地面、道を表し、人体に当てはめれば足の意味になります。
つまり、人が歩いている状況なのです。
世爻には父母があります。
父母は建物の意味があるため、人が歩いている途中で建物に入り、一休みしている意味となります。
一休み=小畜(少し留まる)
そうすれば、停留の意味になり、そこから派生して、短い、すぐ動く、瞬間、スピードが速い、少しの蓄えがあるなどの意味を持ちます。
また、応爻は目的地であり、世爻の五行が水であり、応爻の五行が土です。
これは、土が水を剋するということで、これも目的地に長く留まれないということです。

 
こういう意味から、長期的な運を推測するならば、あまり良くない卦になります。
貴重なものが去っていく(自分のものに出来ない)ということで、長く留まれない、長続きしないなどの意味合いが強くなるからです。
なので、この卦が出た場合は、モノや人の執着するのはやめましょう。
執着すればするほど、運気は悪くなります。
 
でも、お金の場合は別です(汗)
短期的な金運は悪くない可能性は高いです。


・風火家人

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キーワード    家、家族、家庭的、姉妹、似た者同士、視覚

上半分の外卦は巽(そん)です。
巽は陰の木であり、長女の意味があります。
下半分の内卦は離(り)です。
離は火であり、陰の性質を持ち中女の意味があります。
この形は、外卦である巽(木)が内卦の離(火)を生じます。
内卦は家の意味があり、風火家人は巽宮の卦です。
これは、ふたりの女性が宮を同じで、共に陰の性質をもち、相生関係で一体となり、例え他人であっても姉妹のように仲睦まじいことを表します。
そういうことから、家人という名前がつきました。
 
爻位や六親から見れば、自分を表す世爻は家の意味のある二爻にあります。
妻の意味のある妻財が世爻にあり、これは妻が家に居ることで、妻が子を生んで共に暮らす象なのです。
また二爻はキッチンであり、妻財は飲食の意味で、五爻にある応爻の火が二爻を生じます。

これは妻がキッチンで食事を作っている意味で、つまり家庭を表します。
故に、家人なのです。
この卦は他に親密、接近、同等、同類、類似などの意味もあります。
 
風火家人は穏やかでアットホームな意味のある卦なので、基本的にはそんなに悪くありません。
が、内卦、外卦ともに陰の卦であり、大きな発展が望めません。
仲間や家族との交流を密にして、保守に徹して守りを固めるべきです。
逆に自分で積極的に動くと墓穴を掘ります。


・風雷益

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キーワード 増える、メリット、短期的な儲け、奪われる、危機

上半分の外卦は巽(そん)です。
陰の木でこれは長女の意味です。
下半分の内卦は震(しん)です。
陽の木でこれは長男です。
陰が上で、陽が下で陰陽が正しく配置されています。
陰は降下し、陽は上昇して陰と陽が交わるからです。
陰陽が正しく交わり、自然と利益がある意味になります。
しかし、陰が外卦にあるのは、外側が陰ということで、自分の外側から不利益をこうむる意味を含んでいます。
 
次は六親や爻位から見てみます。
世爻は自分で、財産の意味のある妻財があり、これは自分に利益が出てお金が入ってくることです。
しかし、六爻に応爻があり、これは他人の意味で、妻財の忌神である兄弟卯木があります。
兄弟は妻財を剋する五行なので、奪うという意味があります。

これは、自分が持っている財産を他人が奪おうとしていることなのです。
風雷益は利益、富が増す、長所、メリット、融和などの意味がありますから、基本的には良い卦ですが、いくら良い運気だからといって、調子に乗って自分の利益ばかり追求すれば、他人からいらぬ嫉妬をかい、結果的に損をすることにもなりかねないので注意が必要です。
また、二爻にも兄弟寅木があります。
二爻は家の爻位であり、妻財を剋する五行であり、これは最終的には家にお金が集まらないことになります。
以上のことから、良い意味ばかりではなく、風雷益は損失、危機などの意味を暗に含んでいます。


・天雷无妄(六冲卦)

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キーワード    創造、刺激、真実、アイデア、煌めき、反骨、一匹狼、自由業

上半分の外卦は乾(けん)です。
乾は得がたく貴重なモノや事象を表し、一方では玉(ぎょく)や宝物を、一方では真実で偽りのないことを意味します。
下半分の内卦は震(しん)です。
震は振動であり、動くことそのものです。
これは、玉や宝物が外にあって動くことであり、非常にまぶしく輝かしい状態です。
一方では真実を妥協無く追及する人という意味にもとれます。
これは、巨悪に向かう検事、弁護士、ジャーナリストのイメージ近いです。
真実を追求しすぎると、狙われることを表します。
無妄の妄は迷いを意味して、迷いが無い状態を表します。
迷いが無く猪突猛進することは、かえって災いを呼ぶのです。
 
六親や爻位の象から見ると、自分を表す世爻には子孫午火があります。
子孫は子供の意味があり、やんちゃで純粋などの意味があります。
上司や社長の爻位である五爻に官鬼があり、五行は金です。
世爻の火が金を剋して、自らが正しいと思い、傍若無人になり、上に楯突いてお構いなしなり、必然的に災いが起こります。
また、相手を表す応爻は初爻にあって世爻を剋して相剋関係(水剋火)になります。
初爻は部下の意味にあり、部下が原因で災いが起きやすくなります。
ということは、少しでも自らの力が弱まれば、自分が負けてしまうのです。
以上のことから、天雷無妄は高慢、反骨、一匹狼、災い、アイデア、輝き、創造などの意味があります。
 
今まで64卦の説明を書いてきましたが、ふと気づきました・・
 
 
そんなに仕事やお金や結婚が重要か?
 
 
確かに生きて行くためには、必要不可欠ですが、それだけの為に欲望丸出しで生きているとなると、殺伐としてきます。
それだけじゃあイヤなので、もっと自分に合った多彩な生き方を模索していくのもいいんじゃないかと・・
 
 
ハッ!?
 
 
・・・なんだか、天雷無妄っぽいことを書いてしまいました。
 
ということで、今回から各運の説明のところに、創造力・アイデア運を追加することにしました。
以前書いた64卦にも随時追加していくので、良かったら参考にしてください。
 
天雷無妄は八純卦以外の 数少ない六冲卦 になります。
六冲卦には、不安定、闘争、不和、離れる、刺激的などの意味があります。


・火雷噬嗑

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キーワード   噛み砕く、咀嚼、理解する、喋る、食べる、話す、弁論

火雷噬嗑の説明をする前に、まず山雷頤(さんらいい)を説明しなければなりません。

山雷頤の頤は、アゴ、口、歯を意味します。
初爻は陽です。
これは、下唇を表します。
六爻は陽です。
これは、上唇を表します。
二爻から五爻まで陰で、陰は空間を表します。
そうすれば、卦の形自体が口を大きく開けているようであり、故に頤なのです。
火雷噬嗑の噬嗑は、噛む、咀嚼という意味があります。
四爻の陽があるというのは、口の中に食べ物が入って噛んでいる形に似ています。
故に噬嗑なのです。
 
六親や爻位からの象から見てみると、自分を表す世爻が五爻にあります。
五爻は口の爻位です。
食べ物の意味のある妻財未土があります。
そうすれば、まさに口で食べ物を噛んで食べている状況を表します。
これは、上記で説明した卦の陰陽自体で表した形の意味と非常に似ています。
ですから、火雷噬嗑は食べること、喋ることに関する意味を持ちます。
訴訟、口争い、議論、弁解、評論、接吻などです。
また、それを補完する象として、世爻は土の五行です。
応爻は他人であり、ここに兄弟寅木があります。
これは他人から剋される関係(木剋土)になり、責められて口論が起きやすい意味にもなります。

そして、外卦は離で言葉を表し、内卦は震でこれは内に秘めた怒りです。
怒りが激しい言葉を生み出していることであり、これも口論の意味なのです。
 
なので、この卦が出た場合は、他人との口論や争いごとに注意です。
怒りに任せて行動してしまうと、後で後悔することになりますので、噛み付くのは食べ物だけにしておきましょう。


・山雷頤(遊魂卦)

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キーワード    養う、食事、自立、質問、依頼される、成り上がる

山雷頤の頤は、アゴ、口、歯を意味します。
初爻は陽です。
これは、下唇を表します。
六爻は陽です。
これは、上唇を表します。
二爻から五爻まで陰で、陰は空間を表します。
そうすれば、卦の形自体が口を大きく開けているようであり、故に頤なのです。
また、上半分の外卦は艮(ごん)です。
艮は止ることを表します。
下半分の内卦は震(しん)です。
震は動くことを表します。
これは、動いて止まることの繰り返しであり、上記の意味と合わせれば、口を開けて物を食べている象なのです。
そこから、自らの体を『養う』という意味につながります。
 
六親や爻位から見てみると、自分を表す世爻に妻財戌土があります。
妻財は飲食の意味で、生命を養うことの源です。
世爻が四爻にあり、食道の意味を持ちます。
食べた物を飲み込んで、食道に行くことを表しています。
すぐ下の三爻に同じく妻財があり、十二支は辰土です。
辰土は十二運で言えば、水・土の墓であり、四爻の妻財戌土を墓に入れます。

墓の意味は収蔵、蓄えなどの意味がありますから、これは食べた物が胃の中に入り、蓄えられることです。
そして、胃から栄養を吸収し、結果的に自らの体を養うことを表します。
故にこの卦には、食養、修養、自ら身を立てる、自我の成長、ボランティア、依頼、質問、ゼロからの成り上がりなどの意味を包含しています。
 
また、この卦は遊魂卦(ゆうこんか)です。
卦を見ると、二爻と五爻は天人地で分けると、内卦の人の爻位、外卦の人の爻位となります。
共に陰爻で、これは家(二爻)にいる人が、道(五爻)にふらふらと遊びに出かけていくことを表します。
なので、遊魂卦は別れる、出かける、不安、さまようなどの意味があります。


・山風蠱(帰魂卦)

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キーワード 気持ちが悪い、スッキリしない、腐敗、妖艶、怪奇、騙す

上半分の外卦は艮(ごん)です。
艮は山を表し、止まることです。
また、巣の意味もあります。
下半分の内卦は巽(そん)です。
巽は風の意味もありますが、この場合は虫の意味もあります。
大きな山(障害物)で風が止まり、動けない状態です。
これは、虫は風が無い場所を選び、寄ってたかって巣を作っているさまを表し、故に『蠱』です。
『蠱』は蠱惑の意味とも繋がり、あやしい魅力で人心を惑わす意味もあります。
また、風が通らない、すなわち通気性、見通しが無いということで、腐敗を表します。
 
六親や爻位の象から見れば、六爻は風の意味のある兄弟寅木があります。
六爻は終わりの爻位です。
外卦は艮で、止まることで、風が止まるという意味です。
また、自分を表す世爻に官鬼があります。
官鬼は病気の意味があり、腐敗の意味と合わせれば、微生物、細菌になります。
官鬼は三爻にあり、内卦は巽です。
巽は陰の木で小さいことで、虫の意味です。
また、官鬼の五行は金です。
金は虫の意味があり、初爻の丑土は十二運で見れば金の墓です。

虫(金)が丑土に入るということで、虫の巣という意味になります。
 
そういうことで、蠱惑、誘惑、散財、留まる、迷惑、利用、腐敗、嘘、ゴミなどの意味を含んでいます。

また、この卦は帰魂卦(きこんか)です。
内卦の天(三爻、陰爻)、地(初爻、陽爻)、外卦の天(六爻、陰爻)、地(四爻、陽爻)が同じ陰陽の組み合わせになり、帰魂卦になります。
帰という漢字がありますから、遊魂卦(ゆうこんか)と意味が逆になり、帰る、安定、保守、家に居るなどの意味になります。


 

坎宮の卦(陽の水)


・坎為水(六冲卦)

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キーワード    危険、転落、知恵、緩慢、流動性、ハマる、耽溺

この卦は四大難卦(水雷屯、坎為水、水山蹇、澤水困)の一つです。
基本的に周易的に見ても五行易的に見てもあまりよくありません。
坎(かん)自体に水、窪み、陥る、危険などの意味があるからです。
 
下半分の内卦と上半分の外卦は坎です。
水は下に向かう性質があり、水流は低い窪みに流れようとし、水の上に水が重なるということで、水が多ければ洪水になり、河は昔から人々が集い文明が栄える場所でしたから、さもありなんです。
ただ、水は人間の生活にはなくてはならないものであり、不安定で非常に危険だがうまく治めることができれば、非常に有用になります。
古代中国の禹は治水事業で民衆の支持を集め、伝説の夏(か)王朝を建てたと言われてますし。
 
六親や爻位から見れば、自分を表す世爻は六爻にあります。
六爻は一番上の爻位であり、水の五行があります。
水は知恵の意味もあるので、これは非常に頭が良いということです。
世爻の十二支は子水で、相手を意味する応爻は午火です。

世爻の子水が応爻の午火を剋しながら冲して、これは相手と和睦できないことを意味します。
自分が頭が良くても緩慢さがあり、うまく知恵を使うことができない象なのです。
相手と和睦できなければ、結果的に相手を怒らせてしまうことになり、新たな火種を作ることにもなりかねません。
以上のようなことから、危険、苦境、動揺、罠にはまる、緩慢、流されやすい、策士策に溺れるなどの意味も含んでいます。
そういうことで、坎為水にはろくな意味がないですが、緩慢にならず知恵をうまく使うことが改善の鍵になります。
 
この卦はいわゆる六冲卦(八純卦)ということで、不安定、闘争、不和、離れるなどの意味があります。


・水雷屯

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キーワード    試練、通過儀礼 、産みの苦しみ、駐屯、守り、忍耐

この卦は四大難卦(水雷屯、坎為水、水山蹇、澤水困)の一つです。
卦自体の組み合わせから見ると、上半分の外卦は坎(かん)です。
坎は水であり、危険を意味します。
下半分の内卦は震(しん)です。
震は雷であり、動き自体(運動)を意味します。
外卦は坎で危険、内卦が動となれば、動くことで危険になるということになります。
ということは、自らは動かず守りに徹することが良いのです。
屯(とん)は駐屯の屯であり、これは軍隊が留まることを意味しています。
 
爻位や六親の組み合わせから見てみると、世爻に子孫があります。
子孫は兵士を意味します。
二爻は家、住所で、兵士の意味と合わせると、駐屯です。
そうすれば、応爻は敵であり、五爻にあるので強大な敵です。
世爻の木は応爻の土を剋しています。

自分の陣地に城や砦をつくり、それを拠点にして強大な敵に攻撃するのです。
爻位で見れば、二爻は五爻より下です。
これは、相手より自分の方が兵力が劣っているという意味です。
敵に方が強いので、攻撃は慎重に行わなければなりません。
一歩一歩地道に足場を固めて、一気に攻撃をしないことが大事です。
これができなければ、一旦行動を止めることになり、敵を攻略出来ず大損害を受けるでしょう。
故にこの卦は留まる、不動、苦難、守備、粘り、勢いにまかせないなどの意味があります。
なので、水雷屯が出た場合は、とにかく我慢して、少しづつ粘り強く行動することが大事です。
勢いで動いてしまうと、危険に自ら飛び込むことになってしまい、失敗する可能性が高くなってしまいます。


・水火既済

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キーワード    完成、終わり、盟友、助け合う、共同、補完、メンバー

『既済』は物事がすでに終わった、すでに済んだことの意味で、いわゆる『完成』です。
下半分の内卦が火の五行(離)で上半分の外卦(坎)が水の五行です。
火は炎上する性質であり、この場合は火の上にある冷えた水を温めています。
水は上にあり、水は潤下(下に流れる性質)で、下にある火を剋して火が強くなりすぎないようにコントロールしています。
水と火が互いにコントロールしあって、なおかつ互いの不足を補ってバランスの良い関係であり、ある意味これ以上発展しない形、すなわち既済(完成)となります。
 
六親と爻位から見れば、自分を表す世爻と相手を表す応爻が同じ五行です。
六親が共に兄弟でこれは朋友を意味します。
同じ水の五行で、これは価値観や体験を共有していることです。
普段は牽制しあっている仲であっても、良いことがあれば共に喜び、悪いことがあれば共に悲しむことです。
故に仲の良い兄弟のようです。
なので、友人関係などを占えば非常に良い組み合わせです。
そういうことから、水火既済は完成、共同、和合、補い合う、助ける、平穏などの意味が派生します。


・沢火革

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キーワード   革新、改革、変化、貧乏、自己啓発、気づき、修正、加工

上半分の外卦は兌(だ)で、沢の意味であり、口であり、水の要素も含んでいます。
下半分の内卦は離(り)で、これは火の意味です。
下が火で、上が口の開いた鍋、すなわち鍋の水を入れ沸騰させている象です。
それに動物の皮を入れて加工している様子を表します。
『革』は動物の皮で、まったく別の形に作り変える意味になります。
故に改めるということで、『革』ということです。
 
六親や爻位から見れば、三爻と四爻がみな兄弟です。
三爻と四爻は出入り口を表して、内卦と外卦が接する場所でもあります。
兄弟は妻財を剋する五行ですから、お金が入ってこないことを表します。
世爻に兄弟があるので、出費も示します。
これは、貧窮(貧しくて生活に苦しむこと)の象です。
窮は追い詰められる意味であり、追い詰められれば決断せざるを得なくなります。
これは『窮鼠猫を嚙む』の意味に通じて、考え方を根本から変え、行動を変えて行かなければなりません。
何かを変えないと、一生貧窮から抜け出せないでしょう。
故に『革』は改なのです。
この卦は他に変化、改革、加工、改正、修整、組み合わせるなどの意味があります。
 
以上のことから、金運、仕事運などは、この卦が出ればかなり状況は悪いです(汗)
今までの古い習慣、環境を変えていくことが急務になります。
幸い五爻は偉く強い爻位であり、父母の五行が金で、世爻の水を生じて助けになることです。

父母は年配、先生、本、情報などの意味があります。
自分が運が悪く、追い詰められているのなら、ますその状況を見つめなおして、何がそこまで自分を追い詰めたのか見極めましょう。
そして、原因がある程度わかれば、次は専門分野の先生やプロフェッショナルに教えを請うべきです。
また、澤火革は自己啓発の意味があります。
自己啓発本から大きな気づき、変化のキッカケを得やすいときです。
周りから意識高い系と揶揄されてもかまわないので、積極的に読んで勉強しましょう。


・雷火豊

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キーワード 豊穣、宴会、収獲、得る、身になる、高貴、慕われる

上半分の外卦は震(しん)です。
震は振動の震であり、音で表現すると騒がしい、賑やかななどの意味になります。
下半分の内卦は離(り)です。
離は火であり、光であり、地上にあれば松明です。
地上で松明を灯し、賑やかな音を出している象です。
その上、『豊』は器に盛られた食物であり、これらの意味をまとめれば、楽しく賑やかな宴会、宴席を表しています。
そういうことで、基本的には『豊か』という意味になりますので、基本的には良い卦です。
ただし、時間軸から見れば、今は食物が豊かに収穫できて、宴席を設けていて楽しいでしょうが、宴席が終われば、次の収穫に向けての準備を始めなければなりません。
 
爻位や六親からの見ると、自分を表す世爻は五爻にあります。
五爻は尊位(貴重、尊い)です。 

なぜ五爻は尊位かといえば、古代中国には三つの爻位(天人地)から世界が成り立っているという考え方があり、それを『三才(さんさい)』といいます。

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二爻と五爻は人の爻位であり、雷火豊は五爻が世爻であり、これは人の上の立つ人を表し、故に尊位の意味になります。

自分はすでに高い位にあり、相手を表す応爻の官鬼が二爻にあります。
二爻は自分より下で人を表し、官鬼は官職であり、土は世爻を生じて、自分を慕って仕えてくれる人がたくさんいる様子なのです。

よって、雷火豊は豊作、収穫、高貴、偉大、歓喜などの意味があるのです。


・地火明夷(遊魂卦)

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キーワード    傷つく、暗い、日が差さない、影、暗黒、怖い、探索、危険

上半分の外卦は坤(こん)です。
坤は大地の意味です。
下半分の内卦は離(り)です。
離は火であり、太陽の意味です。
これらの意味を合わせれば、大地の下の太陽が沈むということになります。
太陽が大地に潜れば、太陽の光が消え、地上は暗黒になります。
これは、あたり一面真っ暗で、何も見えずに歩けば怪我をする確率が上がります。
『明夷』の明は明るさです。
夷は傷の意味があり、明らかなものが破られる意味になります。
 
爻位や六親の組み合わせから見れば、太陽、明るさを意味する火の五行が三爻に隠れています。
三爻、四爻は天と地の境目であり、内卦に火の五行が隠れていますので、太陽が大地に沈んでいく様を表し、暗黒の意味になります。
相手を表す応爻は初爻にあります。
初爻は足の爻位であり、世爻の五行は土で、応爻は木です。

暗黒の中を歩くのは、目の前が見えないのですから、最も足を怪我しやすいことになります。
故に、地火明夷には暗黒、怪我、傷害、見えない、果てしない、探索、危険などの意味があります。
なので、この卦が出たらあまり運気は良くありません。
いくら用神が強くても、なんとなく気分が晴れない、気持ちが悪い、先が見えない、わからないなどの意味が付随しやすいので、注意が必要です。
まあ、基本的には周りが真っ暗になれば、先に進まず家に帰れば良いのです。
無理をすれば、必ず危険が伴います。
 
また、この卦は遊魂卦(ゆうこんか)です。
卦を見ると、二爻と五爻は天人地で分けると、内卦の人の爻位、外卦の人の爻位となります。
共に陰爻で、これは家(二爻)にいる人が、道(五爻)にふらふらと遊びに出かけていくことを表します。
なので、遊魂卦は別れる、出かける、不安、さまようなどの意味があります。


・地水師(帰魂卦)

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キーワード    軍隊、戦争、兵士、指導者、経験、蓄積、防御、他人を責める

上半分の外卦は坤(こん)です。
坤は地で民の意味があります。
下半分の内卦は坎(かん)です。
坎は水で、兵士の意味があります。
中国古代では多くの場合、普段は農民で、戦時に兵士となり、すべての民は兵でした。
故に、兵士の集まりの意味になり、いわゆる師団の『師』で地水師です。
なので、戦争の意味もあります。
 
六親と爻位から見てみれば、自分を表す世爻に妻財があります。
妻財は食料を表し、五行は火です。
初爻は地面の爻位であり、五行が木で妻財を生じています。

初爻は足、歩くなどの意味があり、これは携帯する食料です。
応爻は相手、敵の爻位であり、応爻の五行は金であり、世爻の火が剋します。
また、応爻は六爻にあり、辺境や国境の意味があります。
これは、兵士が携帯食料を持ち、辺境の敵を攻めるの意味になり、故に戦争です。
地水師は、戦い、軍隊、兵士、集合、出向、真似、防御、蓄積などの意味もあります。
 
この卦が出た場合は、基本的にはそんなに悪い運気ではないですが、とかく他人に対して攻撃的になりやすく、争いが起きやすくなります。
また、『師』の意味から、人々を率いるということで、責任のある立場になりやすいことを暗示しています。
戦いには大きなリスクが伴いますから、情報収集と緻密な計画が必要です。
なので、感情そのままに行動するのではなく、一歩引いて考え、良く準備してから、行動に移していくことが開運の鍵になります。
 
また、この卦は帰魂卦(きこんか)です。
内卦の天(三爻、陰爻)、地(初爻、陽爻)、外卦の天(六爻、陰爻)、地(四爻、陽爻)が同じ陰陽の組み合わせになり、帰魂卦になります。
帰という漢字がありますから、遊魂卦(ゆうこんか)と意味が逆になり、帰る、安定、保守、家に居るなどの意味になります。


艮宮の卦(陽の土)


・艮為山(六冲卦)

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キーワード    不動、高い、終わり、ビル、停止、引退、退く、アウトサイダー

下半分の内卦、上半分の外卦ともに艮(ごん)です。
艮は山の意味で、目の前に山があれば、止まらざるを得ませんから、止まるという意味があります。
それが、二つ重ねれば大きな山を表し、一つあっても止まる意味なのに、艮為山は二つあり重なっています。
故に、この卦は不動、停止、終わりの意味があります。
 
六親や爻位から見れば、自分を表す世爻は六爻にあります。
六爻は最後の爻位ということで、引退、退職の意味があります。
官鬼は有名、事業、仕事です。
これは事業、仕事が頭打ちになり、これ以上発展できない象なのです。
応爻は他人、他所の爻位であり、子孫申金があり、世爻の寅木を剋して、相冲関係です。

これも、良くない組み合わせで、追い出される、疎外、アウトサイダーなどの意味があります。
 
でも、アウトサイダーになったとしても、いいじゃないですか。
自分自身に美学があり、コツコツ積み重ねて貫けば、シュヴァルの理想宮みたいな崇高さに転化出来るでしょう。
 
基本的には、艮為山はあんまり良い意味がありません。
何にせよ、これ以上先に行けずに止まってしまうことを表します。
また、この卦はいわゆる六冲卦(八純卦)ということで、不安定、闘争、不和、離れるなどの意味があります。


・山火賁

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キーワード    飾り、見た目、勝気、強がる、表現、ファッション、取り繕う

上半分の外卦は艮(ごん)です。
艮は山→動かない→止める→固定する、の意味になります。
下半分の内卦は離(り)です。
離は火→明るい→輝く→美しい、という意味になります。
山火賁の『賁』は飾りの意味であり、美しいものを固定する、すなわち装飾品を飾るということです。
 
爻位や六親の組み合わせを見てみれば、世爻は初爻で官鬼があります。
世爻は自分で、官鬼は官職であり、また名前の意味がありますから名声です。
初爻は一番下の爻位ですから、官職が低いことを表します。
四爻は門の意味があります。
世爻の官鬼卯木と四爻の兄弟戌土が相合します。

門の前でわざわざ自分が官職を持ったと、道行く人に知らせることであり、外観を飾りアピールする象です。
その為、この卦は勝ち気、誇張、外剛内柔、表現、輝く、装飾、ファッションなどの意味があります。
山火賁は基本的には悪い卦ではありませんのでご安心ください。
ただし、外側を飾る意味がありますので、物質面は充実しているのですが、精神面はマニエリスム美術みたいに空虚になりやすいのでご用心ください。
個人的にはマニエリスム美術は嫌いではありませんが。
 
また、この卦は六合卦で、初爻と三爻、二爻と四爻、三爻と六爻の十二支同士が相合関係になります。
ですから、六合卦の卦象として、引っ張りあう、惹かれあう、結合、仲良し、安定、長続き、腐れ縁などの意味があります。


・山天大畜

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キーワード    溜め込む、長期間、長期滞在、動かない、怠ける、貯金

上半分の外卦は艮(ごん)です。
これは山であり、止るという意味です。
下半分の内卦は乾(けん)です。
これは、玉(ぎょく)です。
意味を組み合わせれば、たくさんの玉が積み重なっている象です。
大蓄の『蓄』の意味が、たくわえることであり、非常に貴重なモノをたくさん溜め込んでいるのです。
 
爻位と六親の組み合わせから見れば、二爻は家の爻位であり、世爻があるということは、自分が家の中で休息している象です。
応爻は五爻にあります。
五爻は道であり、応爻は他所です。
五行が水であり、世爻の木を生じます。

これは、人が道で歩き疲れて、二爻は家であり、家に帰ることを表します。
家は安心して長く滞在できる場所です。
風天小蓄の意味とは違い、大蓄のほうが滞在時間が長いことなのです。
大蓄と小蓄は同様に留まることであり、長く留まるか、短く留まるかの違いなのです。

そういう意味から、大蓄は蓄積、長い時間、動かない、怠ける、貯めるなどの意味があります。
山天大畜は、象意や卦の組み合わせ共に64卦の中でも上位を争うような良い卦です。
仕事運、異性運、金運どれをとっても、運が強い状態を表しやすいです。
ただし、運気的にはこれ以上発展しにくい卦、すなわち頭打ちになりやすいので、運気が下がった時を見据えて準備をしておきましょう。
また、この卦は動爻があると、途端に波乱含みの展開になり、悪い意味が付随しやすくなるので、注意が必要です。


・山沢損

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キーワード    損失、損して得取れ、投資、寄付、損切り、リカバリー

上半分の外卦は艮(ごん)です。
艮は蓄積、止まるの意味があります。
下半分の内卦は兌(だ)です。
兌は器が欠けた形です。
意味を組み合わせると、それまで蓄積したものが、欠けたところから漏れる象ということで、損失の意味があります。
しかし、艮は止まるの意味があり、損失を止める意味になり、これは修復の意味です。
損をするから、結果的に原因が特定でき、改善することができます。
故に損失は利益に変化するということです。
 
爻位や六親の構造から見てみると、兄弟が世爻にあります。
兄弟の五行は土であり、お金の意味がある妻財の水を剋して弱めます。

これは散財や損失を表し、良くない組み合わせです。
しかし、妻財が尊位である五爻にあります。
五爻は大金という意味があります。
世爻の十二支は丑土で、妻財の十二支は子水で相合関係になります。

つまり、世爻が兄弟で妻財を剋して、最初は損失を出すが、大金なので致命的な損ではなく、相合は自分のところに引っ張ってくる意味であり、最終的には大きな利益を得られるのです。
故に、この卦は災い転じて福となす、人生万事塞翁が馬、損失、意外な利益、ミスをすればその分賢くなる、寄付などの意味があります。
 
億万長者が口を揃えて言うことがあります。
『お金を増やしたかったら、定期的に寄付をしろ』ということです。
何故そうするかの明確な理由はわかってないそうですが、五行易的にはあります。
妻財は官鬼を生じる五行です。
妻財が強くなれば、官鬼も強くなります。
官鬼は災いの意味があり、定期的にお金を使えば、妻財の力が減ることになり、官鬼が弱まります。
そうすることで、お金が増えすぎることによる災いを億万長者は減らしているのです。


・火沢睽

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キーワード    背く、怒り、見る、嫉妬、別れる、比較、仲違い、対立、美術

上半分の外卦が離(り)です。
離は目、見る、分かれるという意味もあります。
下半分の内卦は兌(だ)です。
兌は喜び、言い争いの意味があります。
これらの意味を組み合わせると、目を大きく開けて見る象意と、怒って相手と別れる象意があります。
 
爻位や六親から見てみると、喜びの意味のある子孫が世爻にあります。
世爻は子孫酉金で、初爻、六爻に金の長生である巳火があります。

初爻は一番下で、六爻は一番上にあり、巳火は目であり、二つ卦に現れています。
六親の父母は情報の意味があります。
そうすると、世界から入ってくる情報を、目を通して認知するということで、これは視覚です。
視覚を通して、この世界を見る喜びを感じることなのです。
しかし、この卦には矛盾した組み合わせがあります。
視覚の意味のある父母巳火は、金である世爻を剋します。
これは、視覚自体が自分に不利になることになります。
外卦が離で火の五行で、内卦が兌で金の五行で、相剋関係で仲の悪い八卦です。

内卦は内面で、外卦は外側です。
そうすれば、自分の感情が外側からの影響を受けることを表します。
自分にとって芳しくないことを、視覚として認識してしまい、その結果、怒りの感情が出てきてしまうのです。
よって、火沢睽には、怒る、憤怒、反逆、別れる、違反、反対などの意味が付随します。
 
以上のことから、この卦にはあまり良い意味がありません。
仏教でいう、五蘊(ごうん)の一要素であるの色(しき)による執着を表すからです。
視覚は五官の中でも非常に大きな要素ですから、それによって様々な喜び、快楽とともに、怒り、苦しみをもたらすのです。
要するに、フェイスブックやインスタグラムを見ることは、楽しく喜びをもたらしてくれる反面、怒りや嫉妬心が芽生えやすい状態になってしまうということです。
もし、過剰な視覚情報でネガティブな感情が出てくるのなら、一旦止めてみる(見ない)というのも良い方法かもしれません。


・天沢履

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キーワード   礼儀、歩く、行動、旅行、転勤、靴、奪う、コントロールする

上半分の外卦は乾(けん)です。
乾は頭・王という意味があります。
そしてこの場合は何を表すかというと『虎』になります。
下半分の兌は少女・か弱き者の意味があります。
先天八卦の順番では乾が一番目、兌は二番目です。
外卦が先・上、内卦が後・下を表し、強い虎である乾のあとを、少女である兌が恐る恐るすぐ後ろについて行くさまです(多少強引な解釈ですが・・)
もちろん虎の方が強いですから、虎の尾を踏まないように行動することが大切です。
故に履は『礼』の意味があります。
 
爻位や六親の組み合わせを見ると、自分を意味する世爻は五爻にあります。
五爻は道の爻位で、子孫は喜び・快楽の意味があります。
そうすれば、人が喜びながら道を歩いているさまです。
初爻に父母巳火があります。
父母は『自分を守るもの』という概念であり、この場合は衣類を表します。
初爻は足の爻位ですから、意味を合わせると靴です。
すなわち、天澤履の『履』で、靴を履くことです。
世爻の十二支は申金であり、巳火と相合します。

相合は接着・結合の意味がありますから、人が靴を履いて道を歩いていることを表しています。
故に、天澤履は歩く・行動・活動・旅行・赴任・発展などの意味があるのです。
 
この卦が出た場合は、占う内容によりますが、そんなに悪い卦ではありません。
なぜなら、世爻に楽しい、娯楽の意味にある子孫があり、強い爻位である五爻にあるからです。
しかも、応爻が他人の意味で世爻が応爻を剋して、他人より有利な位置に立てたり、コントロール出来ることになります。
ただし、世爻が空亡・月破で弱くなれば、逆に気分が悪い・悩みなどの暗示になります。


・風沢中孚(遊魂卦)

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キーワード     信頼、誠実、素直、真心、正直、孝行、親友、納得

上半分の外卦は巽(そん)です。
巽は陰の八卦であり、風の意味があります。
ここでは、順(さからわない・他の物の力にしたがう・素直・おとなしい)の意味です。
上半分の内卦は兌(だ)です。
兌は金の五行であり、音・喋るの意味があります。
ここでは、説(人に物事のすじみちを話して自分の意見に従わせる)です。
意味を組み合わせれば、有言実行ということです。
『中』は、真ん中であり、これは人々の中心にいる人、すなわち王を表します。
また、『孚』には、まこと・まごころの意味であり、すなわち忠信を意味しています。
外卦と内卦の接する爻位である、三爻と四爻が共に陰爻です。
外卦は民を治める人、内卦は民衆です。
王の誠意ある有言実行に民衆が感服し従い、真心が通い合うことを表します。
故に風澤中孚は『信』を表しているのです。
 
六爻や六親の組み合わせから見れば、自分の意味がある世爻には未土があります。
未土は十二運では、木の墓になります。

木の五行は優しい・慈悲の意味があります。
墓は収めることで、ここでは自分が持っている性質を表しています。
ここでは、優しくて、律儀であり、人情深いことです。
また、世爻の五行は土であり、土は『信』の意味があります。
応爻は相手・他人の意味で、五行は火です。
火は土を生じる関係であり、相手や他人の信頼を得ることになります。

以上のことから、風澤中孚には信頼・真心・忠心・孝行・承諾・親友などの意味があります。
 
基本的に風澤中孚は、他人との関係や、精神面の充実には良い卦ですが、物質面を占えばあまり良い運ではありません(汗)
でも、人間という生物は一人では生きていけませんから、対人関係が良ければ、かなりストレスを減って、それだけでも充分メリットがあります。
損得勘定が無い、互いを信頼した親友みたいな関係というのは、貴重な宝です。
 
また、この卦は遊魂卦(ゆうこんか)です。
卦を見ると、二爻と五爻は天人地で分けると、内卦の人の爻位、外卦の人の爻位となります。
共に陰爻で、これは家(二爻)にいる人が、道(五爻)にふらふらと遊びに出かけていくことを表します。
なので、遊魂卦は別れる、出かける、不安、さまようなどの意味があります。


・風山漸(帰魂卦)

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キーワード    少しづつ進む、着実、侵入、急がば回れ、長期的な発展

上半分の外卦は巽(そん)です。
巽は風であり、狭いところでも自由に入ることが出来ることから、『入る』という意味があります。
下半分の内卦は艮(ごん)です。
艮は山であり、山は不動なので、『止まる』という意味があります。
外卦は外側で、内卦は内側で、つまり、外から内に入ってから止まる意味で、故に進入になります。
そして、進んでは止まり、進んでは止まることになるので、着実に少しづづ進んでいくことを表す卦なのです。
『漸』自体の意味にも、物事が徐々に進むという意味があります。
 
六親や爻位を見れば、自分の意味のある世爻に子孫があります。
官鬼は官位の意味があり、五行は木です。
子孫は金の五行であり、官鬼の木を剋します。

これは本来、自分には官位がないことを表します。
しかし、五爻は偉い人の爻位です。
五爻の十二支は巳火であり、世爻は申金です。
これは、十二支の相合関係であり、巳火が申金と相合して、五爻が世爻を引っ張り上げる象です。
つまり、現代風に解釈すれば、上司に引き立てられて昇進する暗示なのです。
これらのことから、風山漸は進入・前進・発展・接近・陳腐などの意味があります。
 
パッと見では、世爻に子孫があり、官鬼を剋するということで、仕事運は悪い感じがありますが、風山漸自体が、上司に気に入られる意味があるので、安心してください。
でも、金運は悪いので心配してください(汗)
 
また、この卦は帰魂卦(きこんか)です。
内卦の天(三爻、陰爻)、地(初爻、陽爻)、外卦の天(六爻、陰爻)、地(四爻、陽爻)が同じ陰陽の組み合わせになり、帰魂卦になります。
帰という漢字がありますから、遊魂卦(ゆうこんか)と意味が逆になり、帰る、安定、保守、家に居るなどの意味になります。



坤宮の卦(陰の土)


・坤為地(六冲卦)

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キーワード     母、母性、育てる、従順、抱擁、女性原理、大地、潜在意識

上半分の内卦、下半分の外卦ともに坤(こん)です。
三爻とも陰爻であり、陰の意味は女性です。
それが、二つ重なるわけですから、純陰であり、母の意味になります。
坤は自然現象で例えれば、大地であり、すべてを育むものです。
母や大地が無ければ、生物は存在できません。
この世界を陰から支える存在、それが坤為地です。
 
六親や爻位から見ると、自分を表す世爻は六爻にあります。
六爻は天の爻位であり、五行は金です。
初爻は内卦の一番下、すなわち天・人・地の地です。
四爻は外卦の一番下、これも天・人・地の地です。
五行も土であり世爻を生じます。
これは、天が地に生じられている形であり、地から母親みたいな愛情を与えられている象となります。
よって、坤為地は母性・温情・安心・軟弱・包容・柔らかい・従うなどの意味があります。
 
また、この卦はいわゆる六冲卦(八純卦)ということで、不安定、闘争、不和、離れるなどの意味があります。

でも、この卦は純陰なので、六冲卦といっても、相冲の作用は比較的穏やかになりますので心配しないでください。


・地雷復(六合卦)

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キーワード    往復、繰り返す、復帰、復活、回復、重ねる、再現、発展

上半分の外卦は坤(こん)です。
坤は大地の意味です。
下半分の内卦は震(しん)です。
震は陽の木であり、動の意味があります。
これは、大地に埋もれた植物が、虫と共に動き出して地中から出ようとしている様を表します。
植物と虫が動き出す季節といえば春です。
地雷復の『復』は戻る・繰り返すの意味があります。
毎年めぐってくる季節ということで、自然の法則ということになります。
よって、この卦は一年の始まりも表しているのです。
 
爻位や六親から見てみると、自分を表す世爻は初爻にあります。
初爻は一番下にあるということで、地面の意味になります。
そして、植物の意味のある妻財があり、地面から生えた植物のようです。
初爻は外卦の兄弟丑土と相合しています。

これは、植物が外に向かって伸びていくことを表してします。
地雷復には繰り返し・やり直す・復元・発展・向上・重ねる・再現・二重などの意味があります。
 
また、この卦は六合卦で、初爻と三爻、二爻と四爻、三爻と六爻の十二支同士が相合関係になります。
ですから、六合卦の卦象として、引っ張りあう、惹かれあう、結合、仲良し、安定、長続き、腐れ縁などの意味があります。
 
地雷復は五行易的に見れば、そんなに良い組み合わせではないですが、かといってそんなに悪い組み合わせでもありません。
個人的には水雷屯に似ている卦かなと思っています。
水雷屯は四大難卦で、『産みの苦しみ』がありますが、地雷復はこれから地中から出ようとしている卦であり、外の過酷な環境に苛まれていないので、穏やかな性質があります。
また、悩みや心配事のある状態で占えば、地雷復は繰り返しの意味があり、その上六合卦で、悩みを繰り返してしまい、なかなか解消されないことを表します。


・地沢臨

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キーワード    臨む、近い、すぐに、接近、誘われる、仲が良い、思いがけない幸運

上半分の外卦は坤(こん)です。
坤は大地の意味があります。
下半分の内卦は兌(だ)です。
兌は沢の意味がありますが、これは広大な大地にあるということで、大きい沢、すなわち海の意味です。
大地に水が集まる象であり、坤と兌は非常に関係が近いことを表しています。
故に近づく・接近する→その場に居合わせること、すなわち『臨』ということです。
 
爻位や六親から見ると、自分を意味する世爻に官鬼があります。
自分に官位があることで、二爻は低い爻位で、あまり位は高くありません。
また、二爻は家の爻位で、自分が家にいることです。
五爻は尊位であり、偉い人の爻位です。
五行は水であり、世爻の木が生じられて、位の高い人が位が低い自分の家の来ることです。

故に、この卦は近づく・接近・近い・すぐに・仲が良い・グループに誘うなどの意味があります。
 
五行易的に見れば、64卦の中で地澤臨はかなり良い組み合わせになりますので、出たら喜んでください。
官鬼は世爻にありますし、妻財は強い爻位である五爻にあり、世爻を生じているからです。
しかし、動爻が多ければ、邪魔が入ったり、波乱が起きやすくなるので注意です。


・地天泰(六合卦)

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キーワード     安泰、安定、安穏、平和、順調、固定、通じ合う、幸福

上半分の外卦は坤(こん)です。
坤は地の意味があります。
下半分の内卦は乾(けん)です。
乾は天の意味があります。
坤は陰であり、下降する性質を持ち、上にあるので、下に向かおうとし、乾は陽で上昇する性質を持ち、下にあるので、上に向かおうとします。
これは、乾と坤が通じ合い、陰陽が交換されることを表します。
お互いに遮るものがなく通じて、陰陽が和合するということで、ゆったり、安らかなどの意味のある『泰』なのです。
 
爻位や六親から見ると、自分を表す世爻は三爻にあります。
三爻は玄関の意味があり、六親の兄弟も出入り口やドアの意味があります。
六爻は天・神の爻位であり、六親は子孫があります。
子孫は吉祥の意味があり、これは福の神です。
そして、世爻は辰土で子孫は酉金です。
これは相合関係になり、福の神が自分に降りてくることであり、平穏や幸福が自分にもたらされる暗示であり、故に地天泰は平穏・順調・不動・固定・通じるなどの意味があるのです。

また、この卦は六合卦で、初爻と三爻、二爻と四爻、三爻と六爻の十二支同士が相合関係になります。
ですから、六合卦の卦象として、引っ張りあう、惹かれあう、結合、仲良し、安定、長続き、腐れ縁などの意味があります。
 
地天泰は安定・平穏の意味があり、その上六合卦であり、穏やかな性質があり、非常に良さそうな卦ですが、六親の組み合わせから実は悪い側面も持っているので注意が必要です。


・雷天大壮(六冲卦)

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キーワード     壮大、力強い、繁栄、下克上、勢い、大きな動き、エネルギッシュ

上半分の外卦は震(しん)です。
震は陽の八卦であり、『動』の意味があります。
下半分の内卦は乾(けん)です。
乾は陽の八卦であり、『大』の意味があります。
意味を組み合わせると、共に陽で大きなモノが激しく動くということで、『大壮』となります。
 
爻位や六親から見てみると、自分を表す世爻は父母です。
父母は大地の意味があり、これは自分の土地を持っていることです。
四爻は君主の意味のある五爻より一つ下の爻位です。
世爻は火で五爻の金を剋して、君主の位を奪う形です。

自分で土地を所有し、あと一歩で君主になれるような勢いのある状態を表します。
そういうことから、壮大・繁盛・繁栄・強い・勢い・発展などの意味になるのです。
雷天大壮は『下克上』を表していますので、非常に激しい卦になり、しかも自分には勢いがありますから、周りとの軋轢を生みやすいです。
あまり、調子に乗らないように注意することが肝心です。
タロットでいえば、『戦車』のカードの意味に似ていると思います。
 
また、この卦はいわゆる六冲卦(八純卦)ということで、不安定、闘争、不和、離れるなどの意味があります。


・沢天夬

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キーワード     決断、決定、演説、説得力、カリスマ、他人を管理する

上半分の外卦は兌(だ)です。
兌は口であり、喋る、 演説です。
下半分の内卦は乾(件)です。
乾は天であり、王であり、強さです。
これは、民衆に自分が王だと宣言しているさまであり、非常に強い力を誇示していることを表しています。
 
爻位や六親から見ると、自分を表す世爻は五爻にあり、偉い爻位であり、自分に力があることです。
そして、六親は子孫です。
子孫は官鬼を剋する五行であり、ここでは官鬼を制御・管理している形です。
つまり、自分が他人の官位や官職を決める権力があるということです。
この卦は決断・決定・欠ける・決裂・決裁・採決などの意味を包含しています。
 
この卦は、天澤履と組み合わせが似ていて、出世運を占う場合は特殊な組み合わせになります。
世爻の子孫は五爻にあり、これは偉い爻位です。
応爻の官鬼は二爻にあり、これは他人の官職で、世爻が応爻を剋して、これは他人の官職を奪う形になります。
ただし、子孫も官鬼も共に強くて、傷(月破・空亡など)が無いことが第一条件になります。
実際、占ってみればわかりますが結構難しい条件です。
 
また、他の場合でも、この卦は世爻が強くなりやすく、応爻を剋してしまうので、気をつけないといつのまにか、他人を傷つけてしまうので注意しましょう。


・水天需(遊魂卦)

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キーワード    需要、待つ、必要とされる、変化に対応する、巻き込まれる

上半分の外卦は坎(かん)です。
坎は水であり、危険の意味です。
下半分の内卦は乾(けん)です。
乾は金で、屈強の意味です。

外卦は外の状況です。
内卦は自分を表します。
意味を合わせれば、自ら屈強な肉体を持ちながらも、それだけでは対応出来ないような危険な状況があるということを表します。
『需』とは、待つという意味です。
故に、 水天需は有利な時期を待つという意味になるのです。
 
爻位と六親の組み合わせから見れば、自分を表す世爻は四爻にあり、五爻の尊位まであと一歩です。
五爻の五行は土であり、四爻が金で、五爻から世爻が生じられており、これも有利な形です。

しかし、現に世爻は未だ四爻であり、目標には届いていません。
故に、これも有利な時期を待たなければならないことを表しています。
この卦は、待つ・需要・期待・希望・タイミングなどの意味があります。
 
よって、この卦が出れば自分の思うような結果は出にくく、無理に行動してもあまり上手くいきません。
世爻の六親は子孫であり、どうしても前のめりに行動したくなります。
ですが、はやる気持ちをグッとおさえて、最適なタイミングを待ってみるのです。
しかし、ただ漫然と待つのは良くないです。
世爻が四爻にあり、目標である五爻は近くて、自分の実力もあるのですから、しっかりと準備して置くのです。
 
また、この卦は遊魂卦(ゆうこんか)です。
卦を見ると、二爻と五爻は天人地で分けると、内卦の人の爻位、外卦の人の爻位となります。
共に陰爻で、これは家(二爻)にいる人が、道(五爻)にふらふらと遊びに出かけていくことを表します。
なので、遊魂卦は別れる、出かける、不安、さまようなどの意味があります。


・水地比(帰魂卦)

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キーワード     穏やか、同類、仲間、協力、仲が良い、相棒、和合、共依存

上半分の外卦は坎(かん)です。
坎は水の意味です。
下半分の内卦は坤(こん)です。
坤は大地の意味です。
これは大地の上に水があることで、肥沃な土地、すなわち水田を表します。
二つの卦は、切っても切れない関係であり、互いに依存しています。
また、先天八卦では坤は北であり、後天八卦では坎が北です。
坤は坎を剋する関係であり、坤が坎の場所にいるということで、これも切っても切れない関係ということで、比(同類、仲間)の意味になるのです。
 
爻位と六親から見てみると、自分を意味する世爻に木の五行があります。
木は優しい性質→慈悲を表します。
応爻の本来の意味は自分と対極・反対に位置する人や物です。
なので、本来は自分と対立する人ですが、応爻の五行が水であり、世爻を生じます。
これは、相生関係であり、自分の慈悲が相手に伝わり、良好な関係で相手も協力してくれる形であります。
このことから、同類・仲間・平和・信頼・共同・協力なの意味になります。
 
また、この卦は帰魂卦(きこんか)です。
内卦の天(三爻、陰爻)、地(初爻、陽爻)、外卦の天(六爻、陰爻)、地(四爻、陽爻)が同じ陰陽の組み合わせになり、帰魂卦になります。
帰という漢字がありますから、遊魂卦(ゆうこんか)と意味が逆になり、帰る、安定、保守、家に居るなどの意味になります。
 
水地比は穏やかな卦であり、人間関係も良好な時に出やすいので、そんなに悪い意味はありません。
ただし、平穏な卦なので、刺激が欲しい人にはちょっと物足りないかもしれませんが・・


②爻位の象意


・三才の思想

三才とは要するに『天人地』のことです。
八卦自体は三つの爻から成り立っていますので、天と地の間に人間が存在しているという概念です。

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マニアック五行易 象意編

大黒天@五行易

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『現役占い師の気分を良くするブログ』を運営している占い師の大黒天です。専門にしている五行易や占いなどについての情報を発信をしていきたいと思います。