アダム・グラント「与える人」と「奪う人」—あなたはどっち? を見てポエマーになってみた
動画の要約
組織には3種類いる。
●テイカー:奪う人で他人とのやり取りで「何をしてもらおうか」と意識している利己的な人(19%)
●ギバー:与える人で他人とのやり取りで「何をしてあげようか」と意識している利他的な人(25%)
●マッチャー:ギバーとテイカーの間で損得のバランスをとる人(56%)
ギバーは自己を犠牲にしてしまう一方で組織に改善を起こす人でもある。また、「与える」行為の頻度が高い組織ほど「利益率」・「顧客満足度」・「従業員の定着率」が高く、「営業費削減」にもつながっていることがたくさんの研究で示されている。
ギバーは多大な時間を費やして他人に尽くす一方、自分の仕事は思うようにいかない。
そんなギバーが活躍できる環境を作るのに必要な要素は何か。
1.組織にとって最も貴重な存在がギバーであり、でも気をつけないと燃え尽きてしまう可能性があると認識し、組織で守ること。
2.誰もが頻繁に人に助けを求められる文化を作ること。
3.誰をチームに迎えるかをよく考えて決めること。(最も重要)
1名でもテイカーがいるだけで、ギバーたちが出し惜しみを始め、親切の連鎖がなくなってしまうから3が最も大事。ギバーを登用するのではなく、テイカーを”排除する”ことが一番大事。
ではどうやってテイカーをあぶり出すか。
それがなかなか難しく、「人当たり」という性格の特性に気を取られてしまう。人当たりのいい人がギバーで人当たりの悪い人がテイカーだと思い込んでしまうが、この特性には何の相関性もない。人当たりの良さ・悪さは表向きの姿で、ギブやテイクは内的な動機でその人の価値観や他人に対する意図が表れる。
【ギバーかテイカーを見極める方法】
人当たりの良いギバー:全てに「イエス」と言う人
人当たりの悪いギバー: 組織で最も過小評価されている人。誰も聞きたくないけど誰もが聞く必要のある—批判的な意見を敢えて言う人
人当たりの良いテイカー:「自分のおかげでキャリアが劇的に向上したと思う人を4人挙げてください」という質問に、4人とも自分より影響力のある人の名前をあげる人※
人当たりの悪いテイカー:(すぐ見極められる?ため明言されず)
現実を言えばその人の人となりはレストランの従業員やタクシーの運転手への接し方を見ていればよくわかる。
※テイカーは上に媚び、下に虐げることに長けているから。ギバーは自分よりも地位が下の人の名前を挙げることが多い。
こうして組織からテイカーを駆逐して、安心して周りに助けを求められる環境を整え、ギバーが燃え尽きてしまうのを防止し、他人の力になりつつも自分自身の目標を野心的に追求してもいい文化を作ることができれば、成功とは何かという考え方も変えられる。競争を勝ち抜くことが全てではなく、貢献そのもののほうが大事なのだと、皆気づき始めるだろう。
ポエム
「与える」という言葉を見ると僕はいつも「愛」を思い出す。
ドイツの哲学者エーリヒ・フロムさんが60年以上前に書いたベストセラー本「愛するということ」に
「愛」とは「与える」こと
と記されている。
20歳、大人になったばかりの僕は「愛」とはなんだろうと悩んでいた時、その言葉は深く刺さったのを覚えている。
ギバーは「愛」のある人だ。
でも一方通行の愛は長くは続かない。人は愛されたいのだ。
愛されたいと求めてばかりで人を愛さない人を、人は愛し続けられるだろうか。
答えはノーだ。
それがギバーとテイカーのカラクリ。
マッチャーは愛された分愛を返せる人。
ギバーが愛を与える分、マッチャーは愛を与える。
そうしていくうちに愛に溢れた世界になる。
そこにテイカーがいるだけで、愛の総量は減っていく。
さあみんな。明日から人を愛そう。
どうするかって?それは簡単さ。
与えるんだよ。与える心構えをするだけでいい。
そしたらきっと、「LOVE&PEACE」な世界がやってくる。
マザーテレサやキング牧師、ジョンレノンやガンジーが切に願ったあの世界が。
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