【マネーフォワード】の継続した成長を支える3つの強さ
こんにちは。キャリアコンサルタントの黒岡です。
今回は、マネーフォワードさんの企業分析を行っていきたいと思います。
現在時価総額は「3164.03億円」
競合であるfreee社の時価総額は「1650.93億円」である事から考えても、市場から高い評価と期待を得ている会社ですよね。
そんなマネーフォワードの継続した事業成長を支える3つの強さというテーマで今回はnoteを書いてみたいと思います。
会社概要
まずは会社概要です。
「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッションを掲げ、個人や法人の枠を越え、すべての人のお金の課題を解決するサービスを提供しています。
個人的に、マネーフォワードさんのこのMISSIONがとても好きです。お金は人生においてツールでしかないが、自身と家族を守るため、夢を実現するためには、必須のツール。
マネーフォワードのサービスにより「お金と前向きに向き合い、可能性を広げる」機会を提供する事でユーザの人生を豊かにする。
実際、私自身もマネーフォワードMEを使う様になってから、明らかにお金に対して意識が向く様になりましたし、実際資産形成に大きく役立っています。
強さ①:たった6年で各指標が約10倍に
マネーフォワードの決算資料を見ていくと、2017年の上場から売り上げやSaaS ARR等の各指標が10倍になっているのが分かります。
ITビジネスは、「Winner Takes ALL」と呼ばれる様に、マーケットの勝者が圧倒的なシェアを勝ち取りますが、マネーフォワードのこの数年の急激な成長を見ていると、まさに「Winner Takes ALL」を体現していますね。
特に、既存事業を中心としたSaaS ARRが成長し続けている事が特徴と言えるでしょう。
上記資料の「Businessドメイン」が過去4年CAGRで見ると「46%」の成長となっています。
主力事業のマネーフォワードクラウド事業を中心として、ストックの売り上げが成長し続け、解約率も1%前後で推移し続けていますね。
通期EBITDAで見ると、最終的に「マイナス22.6億円」で着地していますが、来期には黒字化できる見込みとの事。
この主力事業の堅調な成長こそが、マネーフォワードの成長を支えているのが見て取れます。
見どころ②:M&AでのグループJOIN
次に、マネーフォワードの時価総額に大きな影響を与えているのが「グループジョイン」の巧さが影響しているでしょう。
マネーフォワードのM&A戦略としては、下記3点を指標として、グループジョインできるチームを探しているとの事。
直近のグループジョインしたチームを見ていると、スマートキャンプ社やビズヒント社など、既存事業と少し離れた事業領域でのM&Aも見受けられており、今後はFintech領域だけでなく市場規模の拡大が見込まれる領域に対しても積極的参入していく姿勢が見て取れます。
ただ、M&Aが上手くいくケースはそんなに多くは無く、むしろ不採算事業となってしまうケースもしばしば。
対して、マネーフォワードさんでは、グループジョイン後企業の各社の売上高CAGRは+30%以上の成長率を誇っているとの事。
既存事業とのシナジーをしっかりと生む事も重視している印象でしたが、それ以上に、M&Aでなく「グループジョイン」として、フェアに扱おうとする姿勢が印象的でした。
どうしてもM&Aは親会社と子会社の様な立ち位置になってしまいますが、あえて「グループジョイン」という表現をする事で、「対等」な関係性であることを伝えてる様に見えます。
見どころ③:カルチャーへの投資
最後に、マネーフォワードの大きな特徴として、「CULTURE」に対して手厚く投資をしている事が挙げられます。
マネーフォワードには「VP of Culture」という珍しいポジションの方がいるそう。
Mission / Vision / VALUEと三つに分けて、組織を作り上げているチームはよく見受けますが、それに加えて「CULTURE」を明文化している会社は少ないですよね。
Culture Deck等もかなり手厚く作られているのが分かります。
それぞれのVALUEやCULTUREに「みんなの解釈」として社員一人一人の解釈を記載されているのも素敵ですよね。
一人一人の価値観の集合体が会社全体のカルチャーであるというのをまさに表現されているのかなと思います。
この「CULTURE」こそが6年で200人から2000人の組織になったとしても、持続的に成長をし続けられる秘訣なのかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今日は、マネーフォワードさんの企業分析を見ていきました。
もちろんビジネスとして既存事業の圧倒的な強さを感じる内容でしたが、それと同じ位、会社としての文化(CULTURE)が強みの企業であるという事も見れた分析でした。
引き続き、成長企業の分析を続けていきたいと思います。
ビジネスに関する話は大好きなので、是非ディスカッションしましょう。
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