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世界トップDJスティーブ・アオキのNFTが888,888.88ドル(約88億円)で購入されるなど:海外アート最新動向vol.03

隔週更新のこのマガジンですが、「アート」に関心があるから読まれているのか、「NFT(技術)」に関心があるから読まれているのか掴めていませんw

ニッチな割には意外と読まれているんだなー、というのが感想ではありますが、調べていると本当にNFT関連のリリースが多く、私自身どちらにも興味があるので、「海外アート × NFT(Non-Fungible Token)」マガジンとして続けて行こうかと考えています。

(※アイキャッチ画像引用:https://iflyer.tv/article/2020/05/08/steveaoki-neonfuturepart4/


【2021/03/08〜2021/03/21】

01.T-Mobileの元CEOであるJohnLegereが、888,888.88ドルでSteveAokiのNFTを購入

3月7日に発売されたスティーブ・アオキのアートコレクション「Dream Catcher」は425万ドルの売上を記録し、Legere氏の購入はホスティングプラットフォームの単品記録となった。(DeepL翻訳)

NFT(Non-Fungible Token / 代替不可能なトークン)に絞って調べているわけではないのですが、今回は完全に「スティーブ・アオキ」に釣られた部分が大きいですw

アート界隈の方とお話ししたことがないので想像ですが、「誰??」という反応が一般的ではないでしょうか。逆に知っている方は仲良くなれる気がします(私は最近はスクリレックス派ですが)w 

DJ/プロデューサーとして活動しているのが、リリース写真右側のスティーブ・アオキ氏であり、EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)が好きな方は1度は耳にしたことがあるはず。

動画は世界最大級の音楽フェス「Tomorrowland」の2018年のメインステージ。毎年7月に開催され、チケットは開始数分で完売。この年は6日間で約40万人が参加したそう。

Instagramもあったので貼っておきますが、そんなスティーブ・アオキ氏の作品で、今回JohnLegere氏が購入した作品がこちら。

スクリーンショット 2021-03-14 15.37.16

Source:https://niftygateway.com/collections/aokitudiscoauction

これだけ見ると、なぜ「888,888.88ドル(約88億円)」の価値が?と思うのですが、作品そのものより、「その人(アーティスト/クリエイターなど)が作った事実」に価値が置かれるのがアートではないかなと思っていて(この辺は幅広い解釈が必要だとは思いますが)。

今回も「世界で活躍するトップDJ」であるスティーブ・アオキ氏への今までの活躍から受けた感情や、今後の期待値などが含まれた金額だと感じています。

他にも多くのアーティストが、NFTに参入してきているのをリリースで見ているとそのスピード感に驚きます。私もこのマガジンを書くにあたって調べるようになり初めて「NFT」を知りましたが、国内メディアでもここ最近目にするようになったと感じています。

個人的にも「アート × NFT」はとても面白い・興味深いジャンルだと思うので今後どうなっていくのか非常に楽しみです。

余談ですが、調べる中で「EDM.com(https://edm.com/)」というドメインがスーパーレアなサイトがあることを初めて知りましたw

ドメイン取得をしたことがある方には伝わるかと思うのですが、こうした多くの人が知る単語をドメインにしようとすると、当たり前に数百万〜数千万の金額が必要になります。

(確か、けんすうさん(@kensuu)だったと思うのですが、趣味でドメインを持っているという話をTwitterで見たことがあった気が。)

人によってはコレクターとしてドメインを持っているパターンや、投資として取得し後から高く売るパターンもあるとかないとか。

興味のある方は試しに調べてみると面白いと思うので、ワードプレスや、サーバーについて調べた時によく出てくるメジャーサイト「お名前.com」のリンクを貼っておきますw

スティーブ・アオキ氏については、2016年のTomorrowlandが個人的には好きだったので気になった方はこちらも。



02.なぜ誰もがクリプトアートを購入するのか - ましてや、本質的にJPEGファイルへのリンクに何百万も費やすのか?

クリプトアートの「所有権」は、作品を所有していると言えること以外に、実際の権利を付与するものではありません。著作権を持っているわけでもなく、物理的なプリントを手に入れるわけでもなく、誰でもウェブ上で画像を見ることができます。単に、公共のデータベースに作品を所有しているという記録があるだけで、実際には特定のURLで作品を所有しているというだけです。(DeepL翻訳)

これもNFT絡みのリリースなのですが、タイトルがストレートで良いなと。特に「JPEGファイルへのリンク」という表現が的を得ていて好きですw

こういった意見は多くの方が持っているだろうなと思っているので、現時点での私の意見も残しておこうと思います。

NFTについては、記事にあるように「作品を所有していると言える権利」でしかありません。物理的作品が手元に来ることもなく、部屋に飾ることもできず(プリントすればできないことはないですが)、自分だけの物になるわけでもなく。

これまでのアート作品として考えると、どれもあり得ないわけです。実際の作品として手元に置いておきたい、部屋に飾りたい、自分だけの物・コレクションとして保有したい、そういう思いで買う人がメインであり、その中で投資対象として持つ人もいたはず。

では、なぜそんなあり得ない作品を買う人がいるのか?を考えると、そもそも「アート」として購入していないのではないかと。

括りとしてはアートだとは思うのですが、持たせる意味合いが「アバター化」してきているように調べていて強く感じています。「オンライン上の自分」の表現方法になっているような。

前回出したこの記事でも触れたのですが、NFTで作成された「デジタルインテリア」を、Robloxのようなオンラインゲームや、VR空間でステータスシンボルとして展示するように、はじめからオンライン上での利用を見越した使い方として購入するパターンがあるそうです。

要は「ファッションアイテム」としてのクリプトアートになっている部分があるのではないでしょうか。

皆が皆、そういう意図で購入するわけではないとは思いますが、捉え方として「オンライン(仮想)>オフライン(現実)」になってくると、アバターを着飾るように、承認欲求を満たすようにクリプトアートを買う層はいるはず。

今後Covid-19が解決したとしても、マスクという習慣や、ソーシャルディスタンスによる他人との距離感が「0(Covid-19以前)」になることはないと感じていて、その結果、さらにオンライン空間の価値が高まってくると(高いと感じている人が増えると)この流れは加速するはず。

「ブランド物の服や鞄を1つ持っているよりも、クリプトアートを1つ持っている方がカッコいい」という世界が、案外近くまできているのかもしれないなと思ったリリースでした。


03.サザビーズがNFTデジタルアート市場に参入し、より広範な暗号通貨オプションを検討

歴史的なオークションハウスであるサザビーズは、デジタルアーティストのPakと協力して、ノンファンジブルトークンの初販売を行います。(DeepL翻訳)

巨大オークションハウスのサザビーズも、クリスティーズに続き、この分野に参入するということで、日本語でも多くのニュースが出ていましたが、アート業界として非常に大きな発表だと感じたため取り上げます。

サザビーズ(1744年設立)とクリスティーズ(1766年設立)は二大オークションハウスとして有名で、先月のこのリリースが出た時から(もしくはそれ以前から)サザビーズもNFT分野に参入することは自然な流れだったと感じます。 

私の運営するもう一つのマガジン「米国主要VC投資調査note」でも触れましたが、「今のNFTブームは一過性のもの」という人がいるということは、着実に認知度が上がってきている状態であり、それが過ぎる頃、落ち着く頃にようやくNFTが一般的になるのではないかと考えていますし、新しいものが受け入れられるには必要な過程かなと。

2,3年後に「一過性のブーム」で終わるのか、「本物のアート(コンテンツ)」として受け入れられているのか。私はアートという視点で、すごい面白い流れだと感じているのでこれからが楽しみですね。

と、これまでNFTに関しては肯定的に考えてきたのですが、「音楽」との相性は悪いのではないかと考えています。

アートのように「誰でも観る(聴く)ことができる」状態であれば、コアなファンの方が買うことはあるとは思いますが、マーケットとして成り立たせるのは厳しいのでは。これが「買った人しか聴けない(ライブで使えない、YouTubeにアップできないなど)」となると、今度はプレミアム価値は付いても、アーティスト側の意欲が削られるように感じます。

この辺りはきっと音楽関係者の方は考えておられると思うので、どう付き合っていくのか、考えを聞いてみたいなと思いました。

余談ですが、ゲーム業界でもこの分野に参入するというリリースをいくつか見つけたので紹介。

スクウェア・エニックスが、シナリオに「とある魔術の禁書目録」の鎌池和馬氏、音楽制作に前山田健一氏を起用する作品「ミリオンアーサー」シリーズでの今年の夏に発売予定。

NFTデジタルアートではなく、「デジタルシール」という表現ですが、意味として同じものですね。

CryptoGamesは、デジタルカードゲーム「NovaBlitz」を、通常の静止画のアートワークだけでなく、新たにグラフィック加工やゲームBGMの挿入が施されたmp4グラフィックをNFTデジタルアートとして発売。

CryptoGamesはこれ以外にも、イラスト作品をNFTデジタルアートとして販売できるサービス「NFT Studio」を来週22日に公開するというリリースもあり、クリエイターの作品がこの分野を通じて今後どうなっていくのか?購入した人はどう活用するのか?に強い関心があります。


その他:気になったリリース一覧


04.Rob GronkowskiがNFT市場に参加すると、「Gronkchain」グッズがオークションにかけられます

Rob Gronkowski氏のファンは彼の4つのスーパーボウルの勝利のそれぞれを記念する87のミントデジタルカードと、より高い価格の「キャリアハイライトリフレクターカード」に入札できるようになります。そのユニークなデジタルアイテムの勝者は、グロンコウスキーに会い、彼のゲームの1つに参加することもできます。(Google翻訳/意訳)


05.クリプトアートとNFTがアーティストのキャリアをどのように変えているか

1年前は、デジタル画像を数千ドルで販売するという考えは、不可能ではないにしても、奇妙に思えたでしょう。それでも、それはまさに今クリプトアートの世界で起こっていることです。(中略)この現象は、キャリアのさまざまな段階で幅広いクリエイティブにとって歓迎すべき収入源です。(Google翻訳)


06.オークションでこれまでに販売された10の最も高価なジャン=ミシェルバスキア作品

バスキアはアート市場で最も価値の高いアーティストの1人であり、彼の作品は定期的にオークションで数千万ドルで販売されており、それぞれが1981年から1984年までの短い期間に完成しました。(Google翻訳)


07.「私たちはNFTを使用して正当な理由をサポートすることができます」:プッシー・ライオットは女性の避難所のために資金を調達するために最初のNFTを分割して販売します

プッシー・ライオットはツイートの中で、売却による収益をロシアの女性用シェルターを支援し、活動家の芸術を作り続けるために使うつもりだと述べています。(Google翻訳)


08.NFTのおかげで、おならは突然本当に価値があります

彼の友人とおならを記録するというアイデアは、ニューヨークで外出禁止令が始まったのと同じように、WhatsAppを介して互いに連絡を取り合うユニークな方法として2020年3月に始まりました。グループは最終的にすべてのおならの音をまとめて52分の録音にまとめて販売しました。(Google翻訳)


09.ODESZAプレビューデビューNFTコレクションでいくつかの美しい新しい音楽

彼らは、グラフィックアーティストのThe Japanese DadとのNFTコラボレーションで、未発表の音楽をファンに披露しました。(Google翻訳)


10.イーロンマスクの暗号をテーマにしたNFTパスの入札$1M

テスラのイーロンマスクは、非代替トークン(NFT)ベースの「アートワーク」を競売にかけ、入札額は現在100万ドルを超えています。(中略)Valuables(by Cent)マーケットプレイスでのツイートの入札は開始されており、公開時点での最高入札額は@sinaEstaviから112万ドルです。(Google翻訳)


以上です。

隔週更新なので全然余裕があると思っていたのですが、2週間あっという間でしたw

次回は4月4日(日曜日)に更新予定です。


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