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[妄想]セルフVRタイムマシーン


車のナンバー。

4桁までの数字のくみあわせという限定された枠組に、日本人の語呂合わせ好きも重なって、表現ツールとして見ると、いろんな遊びがみられておもしろい。

先日ある人に、車のナンバーが1582なんだけどなんだかわかる?と聞かれたことがあった。
個人的に車のナンバーを解釈する遊びが好きなのもあって、前のめり気味に考えてみたのだけど語呂合わせのイチゴパンツくらいしか思いつかない。

しかしイチゴパンツという響きはどこかで聞いたことがあるなぁとおもい、調べてみるとなるほどな答え。

1582は本能寺の変があった年。
つまり、1582は「年号」。

車のナンバーというとよく使われているパターンは、
・誕生月日
・誕生年号
・1122/1188/1173などの語呂合わせ
・ゾロ目
などが多いだろうか。

歴史的出来事の年号で、しかも1192年などポジティブな年号ではなくて、事件というややネガティブな年号をつけるなんて意外だが、
考えてみたら、その方にとってネガティブかポジティブかは実際にはわからない。
本能寺の変のポジティブな面にスポットを当てて選択している可能性だってもちろんあるから、こういうナンバーの付け方もありだし、予想外の捉え方は新鮮でうれしくなる。


そんなことがあって最近は「年号」と思ってナンバーを見ることが多くなった。

駐車している車もそうだが、運転しているときに見える前の車のナンバーやすれちがう車、横を通り過ぎていく車のナンバーも「年号」として。
(運転中は安全第一で。)

すると、とてもおもしろいことに気づいた。

さまざまなナンバーがある中で、たいていの車は「年号」としてナンバーをつけているわけではないから、1376とか792などの年号と認識しやすいナンバーもあれば、8539や3491など年号として捉えるには数字が大きすぎるものもある。

しかし、これらすべてのナンバーを強引に「年号」としてみたとき、並走する車やすれちがう車などに付けられたナンバーがまるで「タイムマシーンに乗っているときのグニャグニャになった時計」かのように「時を象徴する具体的なもの」に見えてくる不思議体験をすることができる。

たとえば523というナンバーが通り過ぎていくと、実際の523年にはなにが起こったのか知らないけれども、
きっと奈良時代、仏教関係の何かで大仏大仏した世の中だったのかなぁと想像することができたり、
3028だったら、1000年先の未来に暮らす子供はテレパシーの使い過ぎで、親にスクリーンタイム的な制限をかけられてるのかなぁとを想像してみたり。

これに加えて車種や色やドライバーの人も無理矢理にナンバー年号に結びつけて考えると、より空想がはかどったりする。

・・・・

ナンバーがもつ役割を「年号」と捉えなおすだけで起こる不思議な認識の変化。

認識が変わると日常風景だった車道は、一気に過去現在未来とあらゆる年代の人や暮らし、出来事が飛び交う四次元空間へと変わる。

PCの画面上に流れてくる画像や映像、情報などが実際には0と1でできているというあのマトリックスの世界観を彷彿とさせる。

タイムマシーンを生きている間にすこしでも体感してみたいという方は、まずはこんなセルフVRを試してみるのもどうだろう。



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