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(不妊治療)仕事との両立

 仕事と不妊治療の両立について書きたいと思います。

 建設コンサルタント勤務、設計技術者30歳です。結婚5年目、不妊治療に取り組んでいます。

自己紹介


 私の自己紹介は以下の記事でまとめています。

私の治療歴 

 治療歴の詳細は以下の別記事をご覧ください。

本記事について

 不妊治療を始めると、タイミング法、人工授精、体外受精それぞれ、女性は周期に合わせて必要に応じて医師の提案により通院する必要があります。
 治療法によっては、自分でできる注射等、通院の負担を減らす方法もあるようです。治療方法、方針はクリニックや医師よって異なるため、通院が仕事や私生活にどの程度影響するかは個々人で大きく異なると思います。 

 あくまで一例ですが、仕事と不妊治療の両立について、私の置かれている環境を踏まえて、書いていきます。

就業環境

 建設コンサルタントとは、主に官公庁を顧客として、建設技術に関する調査、設計、計画等を行う仕事です。官公庁は年度会計のため、案件(業務委託)の履行期限が3月のものが多く、期限に向けてマンパワーが不足する1~3月はとても残業時間が多くなります。
 他業界の知人に話すといつも驚かれますが、1~3月の繁忙期は100時間超/月、それ以外の月も、毎月35~45時間/月の残業時間となってしまいます。

 今年から弊社のような中小企業にも働き方改革関連法が適用されますが、去年度まで6年間、毎年大変つらい冬を過ごしてきました。今年度は働き方改革と業務のはざまで、無事に冬を越せるか心配です(笑)。

 なぜこれほど残業時間が必要なのでしょうか。それは、単純に案件数が人員数に合っていないからです。経営目標に対して、人員数(もちろん個々人の能力もありますが)が圧倒的に足りていないからです。

 私は7年目となり中堅社員となった今、若手を育成しながら、業務の責任も少しずつ重くなってきた立場にあります。上司や同僚になるべく迷惑をかけないように、でも、申し訳ない気持ちで押しつぶされないように、出勤時にはフォローしたり、代わりとなるようにできることを率先して行ったりと、配慮しているつもりです。どう思われているか、不安がないと言ったらウソになりますが……。

私の周辺の雰囲気

 私の所属するグループは、自由闊達な議論がなされ、仕事以外のコミュニケーションも活発で、和気あいあいとした雰囲気で毎日仕事をしています。

 雰囲気から何でも相談はしやすく、むしろすべて話しておいて、共通認識にしておいた方がやりやすいなと感じたので、不妊治療のことは隠さずに伝えています。

 後輩(特に女性社員)は、不妊治療について興味津々で質問をくれますし、私も隠さずいろんな話をします。彼らにとっても、いずれ直面するかもしれないことだからですね。タブーと捉えてほしくないので、例えば、「今週期ダメだったから飲みに行こう」とか「明日大事な時だから12時以降絶食なの」とか言ったりします。
 一方、上の世代はあまり詳しく触れようとはしません。直属の上司は、休暇の申請をするたび、快諾してくださいますが、上司発信で不妊治療の話題について聞かれることはありません。出張先で一緒に食事するタイミング等で、状況は常に報告していますが、特に話を広げられることもありません。私はそれで良い、ありがたいと思っています。

通院のための休暇

 タイミング法と人工授精をしていたAクリニックでは、通院日の指定がないときは土曜日に予約しますが、混んでいて予約できないときもありました。弊社は9時~17時30分が定時で、クリニックも9時からでしたし、体外受精のBクリニックも9時からなので、朝一の2時間休をよく取得しています。

 人工授精や体外受精のHMG注射のみの通院の際には、昼休みの1時間にいけるかな?と思って駆け込んだりしてましたが、待ち時間を含めて1時間では足りませんでした(笑)。上司に謝りながら13時からの2時間休を取得しました。

 上司は私以上に忙しく、週の半分以上は出張で社内にいません。なのでメールや電話で勤怠連絡をすることが多いです。

 以下に、人工授精を行っているときのAクリニックへの1周期当たりの通院回数と通院目的を示します。

(1)リセットしたら、クロミッド(排卵誘発剤、1日1錠5日分)の処方を受けるため生理5日目までに1回
(2)12日目にHMG注射のため1回
(3)13日目にHMG注射のため1回
(4)14日目にHMG注射と内診のため1回、人工授精実施日を決定、3回に1回ブセレキュア処方
(5)(4)の内診にて卵子が育っていなければもう一度内診、人工授精実施日を決定
(6)人工授精実施で1回
(7)排卵したか内診で確認、着床を助けるプロゲステロン酢酸エステル処方、プロゲステンデポー注射で1回
(8)一週間後プロゲステンデポー注射で1回
(9)妊娠判定で1回

 上記のとおり、最大1周期に9日の通院が必要でした。最後の1日は、高温期13日目あたりに自分で自宅で妊娠検査薬でフライング検査をして、陰性なら予約をキャンセルしていました。そして気がまぎれるよう、飲みに行く約束をいっぱい入れていました(笑)。

 なるべく土曜日にできるようにしても、昼休みや定時ダッシュで有休消化を回避しても、最低でも3日は2時間休(または半日休)を取得せざるを得ませんでした。

 有給取得をしている間も、個人のスマホでメールが確認できるので、必要に応じてメールを作成したり、社内外に電話連絡したりしています。

 有給取得のための申請をするとき、上司に直接声をかけるときは、うしろめたさがありますが、なるべく気にしないようにしています。

 あと、私たち夫婦だけの特別な事情ですが、夫婦で同じ部所(別グループ)のため、主人が部署の上層部に、「妻が不妊治療のため、休みを取ることが増える」という事実のみ、出張ついで等のタイミングで話してくれています。主人は私より約10年先輩社員であり、社内営業が上手で、上層部と良好な関係を築いているため、そういった根回しはありがたかったです。

考えさせられたこと

 2週間の勤務予定を、皆が目にできるホワイトボードに記入しているとき、別グループの管理職の社員から、以下のような言葉をかけられました。その時私は、ホワイドボード用のマーカーのうち、黒ではなく赤のマーカーで、取得予定の有給休暇を書き込んでいました。

「2時間休そんなにたくさんとって大丈夫か」

 その管理職は、感情的になることが多く、不満や文句っぽい意見を言いがちな方です。それでいて、業務遂行の責任は個人にあるとし、責任を取ることを嫌がる傾向にあります。
 そのため、上記の言葉の意味として、気遣いではなく、「自分達は休みを取りたくてもとれないのに、お前は良いな」といったニュアンスとして受け取りました。

 少し大きめに声を張るように意識して、私はこう言いました。

「(休暇を連続的に取ることが)ダメならダメと指導してください。お互いの業務の状況も踏まえずそういった言葉をかけるのはいかがなものでしょう。私の働き方はどう評価していただいても結構ですが、どうこう言われるのはちょっと(気に食わないです)。」

※もう少し方言の入った、柔らかく遠慮がちな言い方をしたつもりです(笑)。

 その日退社し、家に帰って、私のしたこと、言ったことは、議論の相手である上司と、聞いている周りの社員に対し、どういった印象を与えたのか、気になって考えを巡らせていました。
 皆に聞こえるよう、皆も考えてくれるよう、少し大きめの声で言ったことは後悔していません。

 ですが、発した内容が正しかったのか、今日までずっと考えていますが、私自身、答えがまだ出ていません。なぜなら、どう評価していただいても良い、というのは、不妊治療をしている社員を低く評価しても良いということになってしまうからです。私だけの問題にしたくなかったから大きい声を出したのに、私だけの感情で発言してしまい、反省しています。

 直属の上司を通じて私の不妊治療の事実は周知してもらっており、主人からも話をしてもらっていると思っていました。知っていたかどうかはわからないので、理由はわからないが感情的になっていると捉えられたかもしれません。

 主人にそのことを話すと、その事実に対してだけ、「間違っていない」と肯定してくれました。(その日は出張で社内にいませんでした。)

おわりに

 次は、採卵~本日判明した卵子凍結状況について書きたいと思います。また新しい一週間が始まりますね。少し心を乱したことを書いてしまいましたが、心穏やかに、マイペースでいきたいと思います。

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