見出し画像

YOASOBI ARENA TOUR2023 “電光石火” in さいたまスーパーアリーナ~6月4日(日)~

YOASOBIの曲はしばらくちゃんと聴いていなかった。
もちろん、サビは知っていた。YOASOBIは大流行していたから。

 
聴くきっかけは姉の一言だった。

「今、仕事でYOASOBIの“夜に駆ける”を園児との余暇活動に使ってるんだけど、歌詞が大丈夫かなぁ?って思う。」

 
そう言われて私は初めて代表曲の「夜に駆ける」のPVを見て、一曲通しで聴いた。
なるほど、心中の歌だ。幼稚園生の余暇で使うのはどうだろうか。そう思った。

 
ただ、曲と歌詞と歌声はとてもよく、私は一気に惹かれた。
アルバム二枚を借りて通しで聴いた時にはもうどうしようもなく惹かれた。

特に私は「もしも命が描けたら」が断トツで好きで、ライブに行きたくなったのだ。

 
ちょうど私がライブに行きたくなった頃、YOASOBIのツアーが発表され、さいたまスーパーアリーナにも来るというので私は嬉しくなった。
さいたまスーパーアリーナならうちから近い。

だが、チケットはとれなかった。

あーあ、こんなチャンス次はくるか分からないのに。
そう思って諦めかけた時、リセール情報を手に入れ、私は申し込んだ。そしたら当選した。

 
私がさいたまスーパーアリーナ公演に行くのが決まったのは、だから公演の一週間前だった。

 
仕事中、スマホを見てチケットがとれたことを密かに喜び、調子に乗って座席を確認した私は絶句した。
チケットには

アリーナ

の文字があったから。

 
アリーナってあれか、一階席…か?
私はドキドキしながら座席表を見た。すると、アリーナはアリーナでも前方エリアだった。

えぇぇぇえ!?

もう仕事は手につかなかった。よかった、仕事終わりまであと30分というところでチケットを確認して。

 
本当にアリーナなんだよね?と半信半疑なまま、ライブの日はやってきた。

その日は青の花柄チュニックに黒のズボンをはき、シルバーの靴を履いてさいたまスーパーアリーナへ向かった。

 
朝からうだるような暑さだったが、電車内やアリーナは寒いと思い、カーディガンと薄手のジャンパーを持参した。

案の定、電車内は肌寒く、さいたま新都心駅に着き、電車から降りると強い風が吹いていた。

 
駅の電子掲示板には今日イベントがあるため18:30頃は混雑が予想されると表示されていたし、アナウンスも流れていた。

17:00ライブ開始で18:30頃混む??

私は驚いた。
通常ライブは2時間15分前後だ。そうなると、YOASOBIのライブは1時間30分くらいなのだろうか。

 
駅の付近にはYOASOBIのライブTシャツを着た人やグッズを身につけた人がちらほらいた。
私がさいたま新都心駅に着いたのは14:45くらいだった。

 
風の中、さいたまスーパーアリーナを目指す。
既に人はたくさん来ていた。

 
懐かしのさいたまスーパーアリーナ。来るのは4年ぶりだ。

 
正面入り口あたりに巨大なオレンジ色のYOASOBIの看板があった。
次から次へとファンが写真を撮っていく。
私も看板を単体で撮り、とりあえずは物販を目指す。

どうせ看板と撮るなら、ライブTシャツで撮りたい。

 
グッズ販売場所は奥だ。
ひたすらに歩く。

グッズの看板を写真に撮ったり、見本を見ながら私は迷う。
タオルは買おうと思っていたが、黒かオレンジかギリギリまで迷ったし、Tシャツは種類が10種類くらいあってやはり迷う。

 
物販は混んではいたが、各列4~5人しか並んでおらず、実にあっさり買えた。
私は石Tシャツとタオル(オレンジ)を購入した。

Tシャツはイラストがかわいらしかったからだ。

 
物販近くにはトイレがあったので着替えようと思ったが、開演前なので封鎖されていた。
私はササッと端で着替えた。今日は下に黒Tシャツを着ていたので重ね着したのだ。

YOASOBIのライブTシャツはダボッと大きく、重ね着しても余裕だったのだ。

 
ライブTシャツではオレンジ色の紙?でできたタグ型ストラップがついており、私はそれを外してバッグにつけた。

これはいいアイディアだと思った。

 
周りを見れば他の人もみんな同じ事をしている。

オレンジ色でよく目立つし、気軽につけやすいし、思い出にもなるし、周りにもよく目立つ。

 
グッズを購入した後はYOASOBI看板前で写真を撮れる列に並んだ。
多分この列に並べばスタッフが撮ってくれるのだろう。

 
列はサクサク進むが、今からこの撮影列に並んだり、物販列に並ぶ人は開演に間に合わない可能性があると係の人が伝え始めていた。

 
YOASOBI看板前にはスタッフの方がたくさんいて、荷物置きのカゴもたくさん用意されていた(素晴らしい!)。
一人につき1ショットらしいが、私は撮った後スマホを確認すると三枚連写されていた。

 
私は一人なので、YOASOBIの文字の真ん中あたりにしゃがんでタオルを掲げてパチリ。
二人組は両サイドに立って、複数人グループは中央にしゃがんで撮る方が多い印象。

 
さて、ではいよいよ会場入りするか。

そう思ったら、今度はYOASOBIコラボカーとの写真スポットがあり、私はササッと並ぶ。こちらは列に30人くらいしか並んでいないし、回転率が良さげだった(YOASOBI看板は撮影まで30分くらいかかった)。

 
待っている間に電光石火ツアーのキャラクターの壁紙をゲットし、車二台の間でサッとタオルを広げてパチリ。
こちらもスタッフの方が多く、荷物置きのカゴがたくさん用意されていたのが個人的にグッドである。

写真は縦横で一枚ずつ撮ってもらえた。

 
その向かい側は移動図書館(YOASOBIの楽曲の元になっている小説が置かれていたのかな?)があり、こちらも撮影スポットのようだったが、さすがに16:00を過ぎていたので車だけ撮ってサッサと立ち去った。

 
二階席の入場口付近ではツアータイトル等が時間差で映し出され、たくさんの人が写真を撮っていた。
自撮りする方も多かったが、風が強く、髪がぐしゃぐしゃになり、私は上手く撮れなかった。

 
アリーナの入場口は階段を下がるらしく、看板に従って進む。
今まで二階席以上だった為、ドキドキしながら進んだ。
更に予想外にドキドキしたのは

写真が残り100枚とカウンターが回り出したからだ。

 
私は慌てた。
確認すると、マイクロSDカードの容量がギリギリだ。ヤバイ。

 
ライブ開演まで一時間を切った時、私は慌ててデータ整理をしなければならなかった。

今日はライブ中撮影可。写真が撮れない、じゃ洒落にならない。
念の為、300枚は撮れるようにしておかないと。私はそう思いながら次々にデータを消した。

 
入場口は階段を降りて更に真っ直ぐ歩いて、意外に遠かった。

 
入場口を無事通れて、データ整理が終わったところで、ようやく実感がわいてきた。
私はアリーナ席でライブを見る、と。

 
トイレを済ませ、16:45頃席に向かった。
トイレはたくさんあり、列は長かったが、サクサク列は動いた。

 
私はステージ上手側のA6エリアで、前から10列目くらいだった。
ステージが本当に近かった。ビビる。

 
更にビビったのが、ペンライト所持率だ。
全体の半分くらいが持っている。おかしい、今回のツアーグッズにペンライトはなかったはず。

見回すと、無印のペンライトや他アーティストのペンライト、自分で文字入れしたと思われるペンライトと、様々なペンライトがあることが分かった。規制がないらしい。

 
YOASOBIのライブってペンライト必須なのだろうか?

一抹の不安を覚えた。

 
アリーナ席は布が下にひかれ、パイプ椅子のようなものがバァーッと並べられていた。
荷物は椅子下に置いた。

 
17:08、会場が暗くなり、歓声が上がる。
ピンク色や紫色のレーザー光線が会場を照らし、バンドメンバーやYOASOBIの二人がステージにあらわれる。

今回のツアータイトルに合わせてか、みんな黄色の衣装だ。中に黒の長袖を着ていて、長袖にはキラキラと光るものが水玉状に散らばっていた。
ikuraちゃんは何本もの三つ編みの髪型で、めっちゃかわいかった。

 
さすがアリーナだ。
肉眼でもなんとか顔が分かるし、ステージ両サイドに置かれたモニター(モニターは右に二つ、左に二つ)ではどアップで見える。

 
ステージはまるでホットサンドメーカーのように、長方形の板状のものがステージ上を上がったり下がったりして空間を作り、照明や映像で演出していた。

 
一曲目に歌い上げるは【祝福】
みんながスタンディングでペンライトや拳を振るその姿は圧巻で、ライブスタートに相応しい始まりといえよう。

 
【夜に駆ける】
こちらはサビでみんなでピョンピョンジャンプした。駆けるではなく、跳ねるだ。

歌詞は切ない男女の共依存や心中の内容なのに、キャッチーなメロディーとikuraちゃんの澄んだ声が歌詞の薄暗さを感じさせない。

これぞYOASOBIの魅力だ。

生で聴けてよかった。

 
【三原色】
こちらはみんなでタオルを振った。

想像以上にアグレッシブなライブだ。さっきまで会場はクーラーが効いていたので肌寒く、上着を着ていたというのに、一曲目で汗をかき、もう三曲目で水分をとらずにいられないほどだった。

 
【セブンティーン】
こちらの曲ではステージのみんなが踊ったり、ファイティングポーズをとったりしていた。

それがライトに照らされてかわいかった。

今日はツアー最終日で配信もやっている。
盛り上がりは最高潮だ。

 
ikuraちゃんが観客席の人に、「関東から来た人?」「関東以外から来た人?」と尋ねる。
遠くから来た人は、北海道から来たらしい。すごい。

また、初YOASOBIライブの方や初さいたまスーパーアリーナライブの方へも尋ねて手を挙げてもらっていた。

 
Ayaseさんはライブは撮影可であることや、でも撮影に夢中になりすぎず、ライブを楽しんでほしいことを伝えていた。

 
【好きだ】
ポップでかわいい映像がステージに映し出される。
ikuraちゃんが「好きな人いますか?」だか「恋してますか?」だかを冒頭でみんなに聴いてから、曲が始まる。

観客席から手でハートを作るファンの姿も見られた。

 
【優しい彗星】
ライブ中、ペンライトは曲ごとに色が決まっているが、曲の合間では様々な色で光っていた。
アリーナ席から見上げるその光景はとても美しかった。

この曲ではスマホのライトを光らせ、左右に光を揺らした。
ペンライトは白に灯した。

美しい世界が確かにここにあった。

 
ライブの途中ではサポートメンバー紹介の時間があった。
ikuraちゃんの他に女の子が二人ステージに立っていて、踊ったり楽器演奏したり楽しそうだった。
特にベースの方が印象的。

男性もサポートメンバーは二人だったかな?

 
みんな同じ黄色の衣装で、チーム感を感じる。

 
サポートメンバーだけでなく、スタイリストの方やマネージャーの方もカメラに写して紹介していた。
こちらの方々はツアーTシャツを着ていて、Ayaseさんが身長と共にサイズも紹介していた。

なお、マネージャーの方がYOASOBIのTwitterの中の人らしく、リアルタイムでツイートして会場を沸かせていた。

 
【もしも命が描けたら】
ステージが赤に染まる。緑が芽吹くような映像もあった。

大好きで大好きな生で聴きたかった曲。
立ちすくむように聴き入る曲。

だけどライブではみんなノリノリに拳を振り上げていた。えぇえ!?そんなノリなの!?と、内心ビックリした。

 
YOASOBIのライブはしっとり聴きいる曲はなく、基本みんなでノリノリになるか、体の一部や何かを振るということに確信した瞬間だった。

 
【ツバメ】
この曲の演出が面白かった。ステージをツバメが飛び回り、そのままモニターの中にも入り込んで飛び回るような演出だったからだ。
ツバメが飛び回るとキラキラとした緑色の線が浮かび上がってキレイだった。

 
【怪物】
きたっ「怪物」きたっ!
私のYOASOBIの二番目に好きな曲だ。

みんなで手拍子をしたり、サビで拳を振り上げたり。いやぁ激しい激しい、そして楽しい。

 
【群青】
海のような青がステージに広がる。

みんなで歌う箇所があるのだが、強いて言えば歌詞がモニターに映し出されたらなおよかった。

 
余談だが
「アリーナ~!」「イェー!」
「二階席~!」「イェー!」
のように、MC時に声出しをする機会があり、観客席の発声はバッチリでとても元気がいい。

 
ikuraちゃんは今から10年前、初めてさいたまスーパーアリーナに来てテイラー・スウィフトのライブを見たそうだ。
ステージ上手側の二階席だったらしい。

23歳の今、ステージに立って歌えることに感謝していた。

 
ラストは【アドベンチャー】
電光石火ツアーのキャラクター達がステージに映し出される。

私が見る限りでは、光のキャラクターTシャツを着ている人がやや多かった…かな。

 
この曲だっけな?
ベースの方とikuraちゃんが二人並んで座って仲良く歌ったり弾いたりしてエモかった。

エモかったと言えば、この曲かどうか自信ないけど、ライブ中ikuraちゃんは座って歌う時が何回かあり、その姿がかわいいし、エモかったよ。

 
18:35、ライブ本編は終わる。

 
歌い終わり、ステージには緑色の文字でツアー名が書かれたものが表示される。

 
曲が終わると改めてサポートメンバー、YOASOBIの二人がそれぞれにコメントをした。

ステージの端から端へ移動し、手を振るikuraちゃんとAyaseさん。

 
まずサポートメンバーが、次に二人が去り、モニターやステージにはエンドロールが流れる。
まるで映画みたいに、ライブに関わった人達の名前がバァーッと表示され、文字が流れた。

 
YOASOBI ARENA TOUR DENKOUSEKKA 2023 と最後に表示されると、会場が真っ暗になり、オープニングと同じようにピンク色のレーザー光線が会場を照らす。再び歓声が上がる。

 
ステージがライトに照らされ、観客席もレーザー光線やペンライトが光る中、聞こえてくるあの前奏は【アイドル】

ラスボス降臨!という厳かな中、白?シルバー?の衣装に気がするYOASOBIとサポートメンバーのみんなが最後の一曲を奏で、歌い出す。

 
うりゃおいうりゃおいである。ペンライトが激しく揺れ(クルクル回す人もいた)、ケチャし、みんなの声が会場中を響き渡る。

サビの歌詞に合わせてみんなで叫ぶ“アイドル”の一体感のえげつなさよ。

 
ノリにノッている、今まさに大ヒットしている曲を生で聴けてみんなで楽しめるのは最高だ。

 
バーンッ!と火は出るわ、銀テが舞うわで(青とシルバー裏表のもの)、クライマックスに相応しい演出だった。
アリーナ席ということもあり、銀テは余裕でゲットすることができた。ラッキー。

 
私はようやく分かった。
アイドルを歌うYOASOBIこそがアイドルだと。

ジャンルとしてはアイドルではなく、アーティストだが
ikuraちゃんのかわいさ(曲中のウィンクとか)、ライブ中の観客の熱量、ペンライト、ケチャ(ライブ中に何曲もあった)、うりゃおい、拳振り上げ、写真撮影……どれもまさに、アイドル現場で見覚えがあるそれだ。

 
初YOASOBIライブは想像以上にたくさん心身動いていい汗をかいた。

 
18:48、ライブは終わりを告げた。

【セットリスト】
・祝福
・夜に駆ける 
・三原色 
・セブンティーン
・ミスター
・海のまにまに
・優しい彗星
・もしも命が描けたら
・たぶん
・ハルジオン
・ハルカ
・ツバメ  
・怪物
・群青  
・アドベンチャー 

*アンコール*
・アイドル

 
 
ライブ後、私はさいたま新都心駅を目指した。
明日は仕事だし、今週は週六勤務だ。

早めにライブが終わり、早めに電車に乗れ(しかも座れ)、早めに帰宅できた。

 
日曜日のライブは早めに始まるとありがたい。
私のように体力がない人にとっては特に。

 
ライブが終わった後はTwitterでみんなの感想を読んだ。
そうして夜遊びをし、心地良い疲れと幸福感に満たされながら、私は眠りについた。















この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?